気ままに読書・のんびり読書
　　　　　―好きな本から話題の本までアプローチ

この本読んだ！
１月の楽しみ

１／27・28
『彩雲国物語　想いは遙かなる茶都へ』雪乃紗衣、由羅カイリイラスト、角川書店、2004.10.01、223p（角川ビーンズ文庫）
『彩雲国物語　花は紫宮に咲く』雪乃紗衣、由羅カイリイラスト、角川書店、2004.08.01、255p（角川ビーンズ文庫）
『彩雲国物語　黄金の約束』雪乃紗衣、由羅カイリイラスト、角川書店、2004.03.01、219p（角川ビーンズ文庫）

１／20・21
『デセプション・ポイント　下』ダン・ブラウン、越前敏弥訳、角川書店、2005.10.25、413p（角川文庫）
『デセプション・ポイント　上』ダン・ブラウン、越前敏弥訳、角川書店、2005.10.25、413p（角川文庫）

1/13『卒業』重松清、新潮社、2004.12.01、404p（新潮文庫）

１／６・７
『ストラヴァガンザ　花の都』メアリ・ホフマン、乾侑美子訳、朝倉めぐみ挿画、小学館、2006.12.20、733p

１／４・５
『獣の奏者　Ⅰ闘蛇編』上橋菜穂子、浅野隆広挿画、講談社、2006.11.21、319p
『獣の奏者　Ⅱ王獣編』上橋菜穂子、浅野隆広挿画、講談社、2006.11.21、415p

（Ⅰ闘蛇編）
　獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。ある日戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処刑されてしまう。孤児となったエリンは、蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で空を翔る王獣と出会う。その姿に魅了され、王獣の医術師になろうとするエリンだったが、そのことが、やがて王国の運命を左右する立場にエリンを立たせることに…
（Ⅱ王獣編）
傷ついた王獣の子、リランを救いたい一心で王獣を操る術を見つけてしまったエリンに、学舎の人々は驚愕する。しかし、王獣は「けっして馴らしてはいけない獣」であった。その理由を、エリンは、やがて身をもって知ることになる…。王国の命運をかけた争いに巻こまれていくエリン。―人と獣の間に架けられた橋が導く、絶望と希望とは？

「上橋菜穂子が渾身の長編ファンタジー」と帯の言葉にある。その通り、読み始めてすぐに、エリンの生きる世界にに引き込まれてしまう。
それは、闘蛇、王獣の姿が鮮明に想像できないことと、エリンのひたむきさによるものだろう。そして、人が獣を操ることの意味について読者に問いかけつつ物語は容赦なく進んでいく。人と獣はふれあってはいけないのだろうか？意思の伝達をすることは、果たして獣にとってどんな意味を持つのだろうか？読み終わっても尚、その問いかけが残る。
最後に、エリンとリランのこの先が気にかかり、エリンにほほえみが戻ることを願わずにはいられない。　　