気ままに読書・のんびり読書
　　　　　―好きな本から話題の本までアプローチ

この本読んだ！ ２月の楽しみ

２/17『琥珀の望遠鏡　ライラの冒険シリーズ��』フィリップ・プルマン、大久保寛訳、新潮社、2002.01.30、678p

　ライラの冒険シリーズの第３作目。ここでライラの冒険の意味がはっきりとし、ダストのことも解明される。当然のことながら、ライラは成長し、思春期を迎えることになる。そのこととダストの秘密、ダイモン（守護精霊）の秘密には関わりがあるという。
　自分たちの住んでいる世界の他に、別の世界があるという考え方は、最近の魔法を熱かった本の影響もあり、さほど違和感がない。きっと、あるだろうなぁと思う。さて、そこでどんなことが繰り広げられ、それがこの世界にどんな影響をもたらしているのかを語ってくれるストーリーの展開がおもしろい。
　今回は、死者の国も登場し、命についてもきちんと語られている。別の世界の生き物の描写も想像力を刺激してくる。
　６００ページを超える長編だが、読んでいて苦にならない。

　２/10『ルドルフとイッパイアッテナ』斉藤洋、杉浦範茂絵、講談社、1987.05.23、2274p
　黒猫ルドルフと、兄貴分イッパイアッテナのとびきり愉快な、のらねこ生活。２匹の知恵と勇気と友情の物語。
　久しぶりに読んだ。しばらく読んでいなかったが、ひょんなことから気になり、数日かけてまた読み直した。
　ないが魅力的かって、イッパイアッテナの生き方のポリシーがいい。１本びしっと筋の通った物があって、それが時と場合によって柔軟に変わっていくのがおもしろい。イッパイアッテナのもつ優しさが読んでいて心地いい。
　一方ルドルフは、語り手として大活躍。わからないことを、素直に表現しているのがいい。でも、最後はイッパイアッテナに大けがを負わせたブルドックに立ち向かっていく。この場面になると否応なしに引きつけられる。
　読み終わって、ほっとして「よかったなぁ」と今回も思った。
　『ルドルフともだちひとりだち』が続編ででている。これも読んだが、そこではイッパイアッテナの秘密も語られる。それも読みたくなった。