気ままに読書・のんびり読書
　　　　　―好きな本から話題の本までアプローチ

この本読んだ！ 12月の楽しみ

12／10『ダレン・シャンⅢ　バンパイア・クリスマス』ダレン・シャン、橋本恵訳、小学館、2002.01.01、286p
　クリスマス・イブは恐ろしい！ダレンの身に何が起こるのか！？バンパイア将軍とは？こんな帯の言葉も刺激的なら、話もドキッとする展開だった。
　Ⅱを読んでから、楽しみにしていたⅢ。Ⅱ以降数年がたったクリスマス間近、クリプスリーに襲いかかる、ダレンというドラマティックな設定から話が始まり、一気に話の中に引き込まれる。ちょっと年頃になったダレンが、人間の少女とぎこちなく出会う様子や、バンパニーズという新種のバンパイアの兄弟分も登場してくる。期待していたバンパイア将軍は、思っていたよりも穏やかで、気のいいおじさんといった風情。ところが、そこに巻き起こる出来事は、相変わらず血なまぐさい。まぁ、それがこのシリーズの特徴だと思う。血なまぐさいけれど、いやらしくないのがいいのだ。
　まだシリーズはⅣへと続く。目の離せないシリーズだ。

12／6『クリストファーの魔法の旅』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、田中薫子訳、佐竹美保絵、徳間書店、2001.10.31、360p
　「魔法のファンタジーを書かせたら第一人者」と評価の高いダイアナ・ウィン・ジョーンズの代表連作「大魔法使いクレストマンシー」の一作。クレストマンシーの少年時代を生き生きと描きます。
　スタジオジブリが、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『ハウルの動く城・魔法使いハウルと火の悪魔』を映画化するとか。
　イラストレーションが佐竹美保。表紙を見ただけで、うずうずと読みたくなる。
　世間知らずの少年クリストファーが、自分が九つの命を持つ大魔法使いであることを知っていく過程がおもしろい。クリストファーを取り巻く他の登場人物も、悪人あり、教育ママあり、根は善人だけど悪人あり、魔法使いあり、でおもしろい。ファンタジーの世界名のだけど、どこか身の回りにでも起こっていそうな気分にさせる詳しい描写がいい。
　これに先駆けて、『魔法使いはだれだ』が出版されている。これは、大魔法使いになったクリストファーの活躍が描かれているそうで、読むのが楽しみだ。