夏休み特集     
夏休み。読み聞かせもよし、自分で読むもよし。そんな本をラインアップしてみました。
児童文学を自分が読んで楽しむ。そして、読み手自身が本を楽しむ者として子ども達と対等に向きあえるようになるといいですね。そこで、【対象】の欄に子どもにはもちろん大人自身にもお勧めとか、読み聞かせで楽しむかを付け加えてみました。

書 名 作者 絵画者 発行所 発行年 登場人物 対象
No.18 ドラゴン伝説異国の竜の物語 D・パーシィス/岡田淳訳 ウエイン・アンダースン BL出版 2000 ドラゴン 読み聞かせ
<Story>水を司る竜、火を吐き空を飛ぶ竜、人をさらい財宝の山に埋もれて眠る竜……。いつの世も人々は竜を恐れ、またその得体の知れない魅力に引きつけられてきました。世界各地の神話と民話に残る、ドラゴン伝説の数々……(「おすすめの本」ページの『ドラゴン』と同じ作者です。あの本でドラゴンのとりこになった人には是非おすすめ。とにかくイラストレーションにぐいぐい引きつけられる一冊)
No.17 くわずにょうぼう 稲田和子再話 赤羽末吉 福音館書店 1974 おにばば、おとこ 読み聞かせ
<Story>よくばりなおとこの所にやってきたのは飯も食わないという美しい娘。ところが、男の留守に髪の毛をほどくとそこに大きな口がざっくりとでてきた…なんと娘はおにばばだった!
No.16 うしかたとやまんば 坪田穣治 村上豊 ほるぷ出版 1986 うしかた、やまんば 読み聞かせ
<Story>たくさんの塩鯖を背負ったうしかたが、山の中で出会ったのは恐ろしげなやまんば。やっとの事で逃げ出してたどり着いた家は、なんとやまんばの家……
No.15 きつねをつれてむらまつり こわせたまみ 二俣英五郎 教育画劇 1990 きつねの男の子、ごんじいさん 読み聞かせ
<Story>今日は山の向こうの村でおまつりです。おもちゃやさんのごんじいさんの前に現れた一人の男の子。体や手足は人間の子どもなのに、顔だけきつねのまま。そこで、ごんじいは……
No.14 十五少年漂流記(痛快世界のの冒険文学@) 志水辰夫文/J・ベルヌ原作 佐竹美保 講談社 1997 ブリアン(13才)、ドノヴァン(13才)ほか 大人もどうぞ
<Story>大嵐の夜、太平洋の真ん中を漂流する1そうの帆船があった。乗っているのは8才から14才までの少年ばかり15人。無人島に流れ着いた少年達は、国籍や性格の違いによる対立を越え、知恵と勇気を持って大自然の脅威たたかい、たくましく生きていく。(多くの「15少年漂流記」が出版されているが、講談社のこの一冊は読みやすく、イラストも効果的)
No.13 海のメダカ 皿海達哉 長新太 偕成社 1987 戸田康雄(中学2年) 大人もどうぞ
<Story>みんなと一緒に川に住んでいれば、平和に暮らせているのに、一匹だけ海を目指しているメダカ。達哉が見た海のメダカは傷つきやすく、それでいて心の強さを秘めていた……
No.12 地獄の悪魔アスモデウス ウルフ・スタルク/菱木晃子訳 アンナ・ヘルグント あすなろ書房 2000 アスモデウス 読み聞かせ
<Story>アスモデウスは地獄の支配者、おそろしい悪魔の息子。でも、悪魔の子にしては性格がおとなしすぎる。ある日、パパはアスモデウスを地上に送り出します。でも、アスモデウスは魂を手に入れることが出来ません。そして、クリスチーナと出会います…
No.11 すいかのたね さとうわきこ 福音館書店 1987 ばばばあちゃん 読み聞かせ
<Story>威勢が良くて、ちょっと気の短いばばばあちゃん。スイカの種に向かって「いいかげんに芽を出しな!」すると、すかのタネもおこって……
No.10 スチュアートの大ぼうけん E・B・ホワイト/さくまゆみこ ガース・ウイリアムズ あすなろ書房 2000 スチュウアート(リトル家の次男) 大人もどうぞ
<Story>リトル家の次男は身長5センチ、ハツカネズミにそっくりだった!小さな体に大きな勇気のスチュウアートがくりひろげる楽しい大冒険。
No.9 ともだちや 内田麟太郎 降矢なな 偕成社 1998 キツネ、オオカミ 読み聞かせ
<Story>キツネはともだちやさんを始めることを思いつきました。一時間百円で友だちになってあげるのです。ちょうちん持って、のぼりを立てて「えー、ともだちやです」でも…ともだちって売れるのかな?買えるのかな?
No.8 ぼくの・稲荷山戦記 たつみや章 林清一 講談社 1992 マモル(中学1年) 大人もどうぞ
<Story>先祖代々、裏山の稲荷神社の巫女をつとめるマモルの家に、ある日、奇妙な下宿人がやってきた。
腰までとどく長髪に、和服の着流し、あぶらげが大好きな美青年・守山さんの不思議な魅力にマモルはしだいに惹かれていく。そして、レジャーランド開発のために破壊されようとしている山と古墳を守ろうと立ち上がった守山さんと、マモルは行動を共にするようになる。
No.7 雨ふり花さいた 末吉暁子 こみねゆら 偕成社 1998 ユカ(6年生)、茶茶丸(座敷わらし) 大人もどうぞ
<Story>座敷わらしの茶茶丸につれられて、はるかな過去に飛んだユカは、雨のデンデラ野で、歴史の中に消えていった人たちと出会う。命の重さと、生きることへの愛しさを描いた物語。
No.6 ドラゴンといっしょ 花形みつる 竹内美紀 河出書房新社 1997 宇史(中学1年)、宙夫(小学1年) 大人もどうぞ
<Story>弟はドラゴンを飼っている…らしい。かあさんが死んで半年。オヤジとボクと弟の3人暮らしに異変が起きた。ドラゴンに連れ去られることを望むむ弟と、それをやめさせようとするボクとの闘い。
No.5 ハーランベー、アフリカ 東君平 和歌山静子 ひかりのくに 1994 アフリカのひと、動物 読み聞かせ
<Story>「はたらいて はたらいて そのあと、みんなでわらいます。よかったねってわらいます。」ハーランベーは「力を合わせて」という意味。ゆったりと流れる時間と、そこで精一杯に生きる人間と動物について明るくゆったりと語りかけます。
No.4 ぼっこ 富安陽子 瓜南直子 偕成社 1998 茂(5年生)、ぼっこ 大人もどうぞ
<Story>父親の生まれ育った関西の家へ引っ越すことになった茂。そこには不思議な少年「ぼっこ」が住んでいて、なにくれとなく不慣れな学校生活にとまどう茂の世話をやいてくれるのだった……
No.3 そしたら そしたら 谷川俊太郎 柚木沙弥郎 福音館書店 2000 青いビー玉 読み聞かせ
<Story>青いビー玉が転がってきて、とっぽーんと池におちたら、カバがくしゃみをぐわーくしょん!おかしなことが次々起こります。
No.2 水の伝説 たつみや章 藤田新策 講談社 1995 光太郎(6年生) 大人もどうぞ
<Story>東京の学校ではうまくやれなかった6年生の光太郎。逃げ出すように山村留学してきた白水村は、川の上流のそのまたずっと奥にあるちいさな山村。ヤマメががばがば釣れる川はあるし、寄宿先の家の子龍雄という友だちが出来て毎日がすごく楽しかった、が―。
 大雨で水かさの増した川で、カッパらしきものを助けたその夜、原因不明の高熱に襲われた光太郎の夢に、ふしぎなメッセージがとどけられて……。
No.1 夏の風にのって 小宮山桂 中村銀子 岩崎書店 1997 悠子(11才) 大人もどうぞ
<Story>悠子は、自分の父親を<享介さん>と呼んだ。娘がどこに住んでいるのかも知らないような人を呼ぶには、それがふさわしいような気がしたからだ。
 ―四万十川を下るカヌーのしぶき、鳴子の音で盛り上がる踊りの渦。いっしょに暮らすことになった父と娘が、ひと夏の二人の時間を通じて、少しずつ変わっていく。