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         デフレ・インフレの一般理論
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 2006年11月02日  内容紹介第1章ケインズの一般性と日本の現状

ケインズの一般性は何処まで通用するのだろうか 。イギリスに生まれたケインズは、堅実で他の国より裕福な国に生まれたため、普通の経済状態以外のことを経験せずに終わった。さしもの彼も日本のこのような状況を想像することはできなかったであろう。

彼の有名な所得消費曲線は何処まで正しいのであろうか、日本の現状はその図のどの位置にあるのだろうか。

ケインズの主に研究した部分は、完全雇用の水準から貯蓄として漏れる部分の考察である。この基礎を為している理論の中核は、消費性向の定義である。貯蓄として漏れる部分は投資で補うことにより完全雇用の需要に近づく事ができる。又乗数理論により、消費や投資の波及効果によって所得の増える様を説明している。これによりマクロ政策の中核として赤字財政にしてでも公共投資などをして有効需要を作ることに理論的な根拠を与えたのである。

しかしここに日本のような大きな借金を背負った場合、果たして彼の理論は正当なのであろうか。一般的と言えるであろうか。通用するだろうか。否、通用するとは思えない。日本の大借金はーーーー。