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水槽経済学
一国の経済又は世界経済を一つの金魚鉢と見なして、経済状態を表すものとす。水量を資金量に例えると、生産物やサービス、各産業や企業、企業群などは金魚に例えられる。。水槽の広さはその国の人口、面積を表す。水槽の深さはその国の産業経済基盤の発展度を表す。その基盤が効率よく密集し、相互に巧みに結び付き、その間を滑らかに水が循環することにより、生産力が大きければ水槽が深くなり、その中に吸収される水量が多くなる。金魚は、栄養状態、水量、などにより大きくなったり小さくなったりする。出目金やりゅう金は、ぜいたく品に当たる。小さなわきんは必需品と言えよう。
その1
正常な経済状態:図A、ここで産業経済基盤のことを産業の米をなす大地という意味で、ハートランドと呼ぼう。
このハートランドが十分に大きく、水量が適切であり、生産物やサービスに付けられる付加価値が適当な範囲に収まっている。貯蓄も十分あり、ハートランドから資産部門へ流れる資金量も適切である。水量に応じてさまざまな種類の金魚が、配分良く豊富に、生き生きと泳いでいる。ぜいたくなリュウキンあり、出目金あり、またわきんの量も豊富でさまざまな大きさのものが泳いでいる。
ではデフレの状態ではどうであろうか。
デフレ状態:図B
デフレの特徴は、水量が必要以上に減ることである。
全体の資金が減少し、資産部門、ハートランドから資金が流出し国内需要が輸入品に流れる。ハートランドの生産物は付加価値を思うように付けられず、低価格品がたくさん増える。十分な水と栄養が十分に行き渡らず、痩せ衰えたわきんばかりになる。水の新陳代謝が行われず、淀み、ハートランドに流れない。値打ちのないわきんばかりが増えて呼吸できなくなっている。
全体の水量が減ったため、資産の層や、ハートランドの層の水量が減る。しかも金魚が増え過ぎている。金魚の量の割に水が少ないので
十分呼吸ができず瀕死の状況である。輸入部門の層は全体の水量が減ったにもかかわらず、水量が増えている。
インフレの場合。
図Cインフレの場合
金魚の量に比べて水量が増え過ぎ、金魚が大きくなって価格の高い出目金やリュウキンが増える。全体の資金が増え、資産部門、ハートランド、輸入部門の層も同じように資金が増えている。比較的に手に入りにくいものの価格が暴騰する。金魚は太り過ぎで動きがにぶい。
ここでの肝はデフレでは商品が市場にあふれかえり、しかも値段の安いものばかりになるということだ。今の百円ショップの隆盛や競売物件の多さを鑑みると良い。なぜなら消費者はものを買えないから。
逆にインフレの場合は売り惜しみから市場から商品が消えるのである。消費者はいつでもすぐに手に入れようとするからである。

水槽経済学 1