私、桑山貞彦の日本酒に対する想い。




厳選された米と水だけで醸される、本物の日本酒。
素晴らしい純米酒は、ツーンとあの嫌なアルコール臭さもなく、口当たりは極めてまろやかで旨く、
嫌みなんて言葉からほど遠い、日本の誇れる、優れた素晴らしき発展した日本酒である。

どこの国に、自分の国名を名乗った酒があろうか。私は“日本酒”という言葉が大好きである。
日本人として、世界に誇れる素晴らしい伝統芸術品である。

純米酒とは、簡単に言えば“米100%の日本酒”と言えるであろうが、
醸造アルコール添加をしないと言うだけでなく、その仕込は極めて難しいものである。
アル添酒のように味わいの調整が一切きかない純米酒は、嘘がつけない日本酒である。
私はよく野球で例えるが、9回の裏でそのチームは3−0で負けており、しかし、満塁のツーアウト。
そこで代打が呼ばれ、ホームランを打たなければならない。
集中力が求められ、完璧な技が必要である。それが純米酒の仕込である。
あらゆる行程に、高い技が求められる。失敗をすれば三振。。。
しかし、本当に素晴らしい技をもってすれば、とんでもない感動が味わえる日本酒が生まれる。

「素晴らしい日本酒を世に広める」との想い入れから、
高貴な旨さをひたすら求めて、常にテイスティングを欠かさず、日本酒を育て上げる。
ラベルに純米と書いてあるから良いわけではない。大切なのは“中身”である。

一切の添加物を使用しない純米酒には、アル添酒を飲んだような、しんどさもなく、
アル添では望めなかった、高貴な美味しさを生み出す可能性が無限にある。

酒は嗜好品とよく言われる。
しかし私は、日本酒は日本人の生活の中での生活必需品という位置づけであると思う。
ヨーロッパでのワインがそうであるように。
度々ヨーロッパを訪問する私は、ヨーロッパの人々から、
「日本では食事の時にいつも合わせるお酒類は何か?」という質問を受ける。
ヨーロッパにおけるワインは、食事とは切っても切れない関係にある。
日本酒も日本人の生活のなかで、本当はそうである。

今こそ、目覚めよ、本物の純米酒に!
そして、今こそ、昔には考えられなかった、心躍る日本酒が、生まれてきている。
進化した日本酒は、まだまだ水面下の存在だ。
ブームで広がるようなものではなく、本物は本当にゆっくりと知られていっている。

マリナーズで活躍するイチロー選手を見て「彼は凄い選手だ!」と、スタジアムの観客をはじめ、
テレビの視聴者まで一瞬のうちに知るであろう。
しかし、本物の素晴らしい感動を持った日本酒の凄さは、その飲んだ本人しか知ることができない。
あれは素晴らしい!!と聞く。しかし、実際に自分で飲んでみなければ、とても分かるものではない。
だから“ゆっくり”なのである。

本物の素晴らしい日本酒は、飲み手である私たちに想像を超える感動と喜びを与えてくれる。
そんな日本酒に出逢った時の喜びは、まさに最高だ!!


                                              桑山貞彦  Weinhaus HINODE



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