2014年1月4日(土) 伯耆大山弥山尾根西稜 登攀の記録 | |
概要 【メンバー】 2名・・・40代、50代の2名 |
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【テーマ】 今シーズンの雪稜の手始め、足慣らしに |
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【行動】 | |
1/3 22:10 姫路発 1/4 0:50 大山寺南光河原駐車場着(仮眠) |
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1/4 4:10 起床 5:21 南光河原駐車場(h=770m)発 6:40-7:15 元谷避難小屋(h=1030m) 8:02 西稜取付(h=1310m)、登攀開始(スタカット7P) |
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10:45 スタカットからコンテに切り替え(h=1555m) 11:30 弥山頂上 |
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11:38-12:35 頂上避難小屋 13:37 南光河原駐車場 |
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【事前情報 天気予報・積雪等】 ・天気予報:曇りのち雨(降水確率70%)、等圧線が横に寝た形の冬型に移行する。 ・大山付近の数値計算結果:標高1500m付近 9時 ‐3.3℃ 4.6m/s 15時 -4.6℃ 8.8m/s 前日より気温は2-3℃降下し、午前中は風がやや和らぎそう ・大山寺の積雪:12/30までの寒波により1mを超えていたがその後積雪はなく前日で60pまで低下 |
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【実施判断】 気象条件は良くはないが最悪ではなく雪質は安定、まずまずと踏んで実施 |
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【主な装備】 ・ザイル9mm×50m 1本 ・スノーバー各2本(1本をたまに使用した程度)、長めのシュリンゲヌンチャク各3セット、捨て縄(不使用) ・アイゼン、ピッケル、アイスバイル等登攀用具 ・ツェルト、バーバーセット、非常食、非常用バーナーコッヘルセットなど ・ワカンは携行せず |
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7:21 駐車場では気温0℃、無風で穏やかであったが、小屋を出ると小雪混じりとなる。足首から脛あたりまでのラッセル、先行者のトレースは所々で消えている。 |
7:42 弥山沢にはデブリ跡が残っている。表層雪崩の痕跡のようだ。 北壁の中腹あたりまで視界がある。登攀でこんなに見通しがあるのはいつ以来だろう。 |
8:17 取付から登り始めて15分、このときは先行者のトレースがしっかり残っており有難く使わせてもらう。ノーザイル |
9:01 スタカットの1P目を登るセカンド、h=1380m付近より撮影 ガスと小雪で視界はない。50m程度、風が出てくる。 |
9:02 スタカット2Pを先行するパートナー |
9:33 h=1440m付近より スタカット3P目を登ってくるパートナー、部分的に傾斜が増すものの快適 先行パーティーのトレースが消えかかってくる。概ね膝までのラッセル |
9:39 スタカット4P目を先行するパートナー 先行の2人パーティーはどうもノーザイルで抜けたようだ。追い付くどころではなかった。2Pで追い付いたらラッセル代ろうかなどと思っていたがすごく早くて引き離されてしまった。このラッセルの中すごい。 吹雪と流雪でトレースは痕跡しかない。 |
10:15 5P目終了点h=1500m付近より 6P目を登ってくるパートナー |
10:20 6P目を登るパートナー、トレースはない、視界もない |
10:53 7P目終了点 h=1560m付近より 最終ピッチを登ってくるパートナー ここから弥山までコンテに切り替える。標高差で160mぐらい 尾根の東側には東稜が近づいていくる。 |
11:33 弥山頂上で万歳!小雪か地吹雪か風がきつくあおられる。10数メートル以上の風、天気予報通りにはいかない。視界は数十メートル、ホワイトアウトで山頂は見えない。頂上からは避難小屋はどっち? |
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【総括】 ・積雪量は多かった。ブッシュはあるがない部分を自由に登攀できた。露岩を含め岩稜はなし。快適な雪稜登攀となった。 ・前半は先行パーティーのトレースを使わせてもらったが、それがなければかなりのラッセルとなり、登攀時間はいくらでも伸びたと思う。 (難易度) ・傾斜の変化はあるが、特に困難な箇所はない。基本的技術があれば後は体力次第 ・東稜よりはかなりやさしく感じた。 (積雪状況) ・実施前1週間程の大山寺での降雪状況を参考としたが、取付までは前年12月29日までの大雪が締まりつつあり、安定的な雪質であった。予想通り ・取付から弥山山頂までは、一転、フカフカ状態でかなりのラッセルとなった。 (気象) ・事前情報より厳しかった。大山寺町での予報は曇りのち雨、実際は7時過ぎから小雪、山岳気象数値計算では、風速10mには届かないというのが時々体があおられる位の風速、10mは超えていたと思う。場所、時間帯では地吹雪状態ともなった。先行者のトレースは上からの流雪や強風により直ぐに埋まってしまった。 ・実際は、事前情報よりかなり厳しくなるが、目安としては有効である。 |
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【今回のGPSログから】 GPSログがきれいに残されていた。 何が良かったのか?前シーズンとの違いは、首からぶら下げるのはやめてショルダーベルトの肩に取り付けたこと、方位設定と高度設定を行ったこと、そのうち何が幸いしたか不明だがめでたしめでたし、きれいな軌跡が残ると嬉しくなる。 |