時間は動く 少しずつ 少しずつ





「Distortion」
act.A-6



正直聖堂に慣れるまで時間はそれほど必要ではなかった。それがの正直な答えだった。

もともと仕事柄 母星でも世界中を転々とする生活をしていたせいで順応性は高かったし、幸いにも文明は進みすぎて困るぐらいで

新しい環境の効率のよさと便利さに感嘆をあげる事の方がおおかった。




そんなわけでのパダワンとしての修行はここ数ヶ月すばらしく充実したものとなった。

マスターヨーダは「忙しい」などと愚痴りながらもに懇切丁寧且つハイクオリティな指導を毎日のように暇を見つけては指導してくれたし、

自分がどうしても教えられない場合はクワイ=ガンや、マスターウィンドゥなど腕利きのジェダイ達がヨーダに変わって教鞭をとってくれていた。

お陰では元々戦い慣れていたり、向こうでの経験が妙に役立ったりで聖堂では前途有望で才能あるれる若きジェダイとしてそして

プライベートでは向こうから持ってきた旧式の銃を親しい者に見せたり(本当にたまに撃ったり)得意のナイフ投げなどで

(目標は大抵クワイ=ガン、勿論本人合意の軽い余興だ)周りを楽しませる人気者としてジェダイマスターやベア・クランにまで

気軽に声を賭けられる存在となった。







「はぁ、暇だ。」


ちょうど通りかかったマスターガルドに礼をしては今までいた瞑想室を後にしながら呟いた。

ここ数日間ヨーダがのすべての授業をなしにしたせいで(たまには若者らしくゆっくりとすごせといわれた)瞑想室かアーカイブに

出入りしてすごしていたがそれも限界が近くなってきていた。

最初の数日こそどちらかに入り浸っていたが今日はどちらに行ってもなぜかジェダイマスターたちがいて修行もいいが休め、

を追い出すのだった。


「クワイ=ガンはなぜかいないし、ベア・クランたちの訓練からも追い出されたし・・暇でしょうがないなァ〜」


誰か同じように暇してる奴はいないかな〜、とが休憩室に入ると見事その期待を裏切るかのように誰もいない。


「はァ〜、なんか俺避けられちゃってる?」


そう呟いて椅子に腰掛けると顔から机へ突っ込んでぐったりと体重を机に預けた。


「(一人だと・・嫌でも自分が異質だって感じるじゃないか・・・)寂しいよ・・暇なのは柄じゃないよ、次元ちゃん・・」

「なんだ柚紀、ホームシックか?お前らしくないな。」


真横に来た人の気配に顔を挙げると横には同じパダワンの親しい顔があった。


「なんだフリッツか・・暇なんだ・・・・何にもする事がなくてさ。助けて次元ちゃ〜ん。」

「・・誰だよ次元ちゃんって。」

「俺の育ての親みたいな人?」

「なぜにハテナ・・まぁ 暇だったらいいことを教えてやるよ、千の泉の間に行ってみな?面白いもんがみれるぜ?」

「面白いもん?アフロのカツラ被ったマスターウィンドゥとか?」

「・・・それは確かに面白そうだな・・まぁ 行ってみればわかるさ。」


じゃあ、俺はまだやる事が残っているんでな、と彼らの人種特有のつぶらな瞳をウィンクさせてフリッツが休憩室を出て行く。


「じゃあ、暇だし 行ってみるか。」


重い腰をあげてはフラフラと千の泉の間に向かって歩き出した。必要がないとき意外はローブを着ない主義のの腰で

その動きに従うようにライトセーバーやポーチが揺れた。
















「千の泉の間 到着〜」


空間の入口に差し掛かって回りを見回すがの目に別段何も変わったものは映らない、いつものように数組の師弟が要るだけだ。

だがよくみると、今日はやけに師匠につき従っているパダワンたちが小さい気がする。いや、師匠をしているジェダイたちも今まで

弟子を連れていたと子など見た事もない面々だ。



「そっか〜今日からまた新しいパダワン達がツーマンセル組んだんだ。」


自分の数ヶ月前は規則や何やらをぶっ飛ばしてはいたがあんなだったんだなぁ・・としみじみ思いながら新しく組まれた子弟達の間をすり抜けて

新米教師達(先輩)の顔をみる。


「お、アームリーさん、マスターになったんだなぁ・・ げ、ヘルナ・ジョーンズもマスターかぁ・・。それにしても今年は多いのかな?」


そんな事を考えつつ、広場のはじにいる人間の師弟に目が止まった。人間にしてはやけに背の高い髪の長い師匠・・・


「クーワーイー=ガーン!!お前マスターになれたのかよ!」


親しい者の名を呼んでその少し高い肩めがけて飛び上がって頬を両側からパチパチと叩いてやる、勿論足をしっかりと彼の体に回して。


「・・・。いきなり過激な祝福とは、お前らしいな。」

「いつなったんだ?マスターに?」

「(聞いちゃいねぇ)今さっきだ、マスター・ヨーダに任命された。」

「ホー、おめっとさん。んで、そっちがお前の可愛いパダワンちゃん?」

「そうだ、オビ=ワン、こいつは、マスター・ヨーダのパダワンだ、、彼はオビ=ワン・ケノービ、今日から私のパダワンだ。」

「へー、オビ=ワンって言うんだな?俺は。オビーって呼んでいいか?俺はでいいよ、ヨロシクな!」


そういってがクワイ=ガンに張り付いたままオビ=ワンに手を差し出した。若いパダワンは目を白黒させながら手を握る。


「まじめまして、えっと。オビ=ワンです。ヨロシク。」

「お〜、いい子だ!お前には勿体無いんじゃね?クワイ=ガン。」

「・・・失礼なやつだな。」

「お前モナー」


ニシシシ、と笑いながらがまだクワイ=ガンに張り付いたまま言う。その光景におずおずとオビ=ワンが口を開いた。


「あの・・マスター、とはいつもこんななのですか?」

「そうだよ、オビー。俺とクワイ=ガンはマブだし、休憩室じゃ有名なお笑いコンビなんだぜ?」

「まぁ・・・・成り行き上そんなところか。」

「(否定しないんだ・・・)」


が珍しそうな顔でクワイ=ガンを見、クワイ=ガンはなんだ?と聞き返した。


「いや、てっきり否定するかと。」

「何をだ?」

「お笑いコンビ。」

「否定したところで事実 笑われているのは変わらん。」

「おぉーって事は俺のボケは公認?じゃあ今晩はオビーの歓迎ってことで派手にやっていい?」

「・・・そんなに漫才がやりたければマスター・ヨーダとやれ。オビ=ワンまでお前みたいになられてはたまらん。」

「あー、ヒデ。なんか俺が悪性の伝染病みたいじゃねぇか。」


事実そうだろ、と言うクワイ=ガンにさらにやはりまだ引っ付いたままが言い返す。その光景を見てオビ=ワンは早くも

とんでもない人の弟子になったのでは、と疑念を持ち始めていた。




オビ=ワンはすぐに 師匠もとんでもないが、この世には性別すら偽るトンデモ人間がいることを思い知らされる。
















拙話

オリジナルがでてきてますが物語に関係ないので軽くスルー。

次回から 新章突入です。

EP 1キター(笑)