まさか本当にトリップしちゃうなんて・・・。

しかもそのトリップ先がスターウォーズとは・・。

どうしよ・・・おじさん達と観に行ったところだから・・凄く嬉しいけど・・複雑。






「Distortion」
act.A-2



「ほれ、着いたぞ?コルサントじゃ。」

「ほえー、ココがあのコルサントか・・なんかおのぼりさんの気分だ。」


俺は任務の終わったヨーダさん(なんかさん付けって雰囲気だからさん付けたんだけど・・)が面倒を見てくれるというので彼に引っ付いて

彼の宇宙船でコルサントのジェダイ聖堂にやってきた。

わき腹のケガはヨーダさんがくれた薬と元から巻いていたサラシのお陰で少しうずくだけだ。


「ねぇ、ヨーダさん、俺はこれからどうすればいい?」


なんかココってジェダイ以外いていいところじゃないでしょ?俺、正しくは私ってちゃんと女である事を証明するためにも女言葉に

戻るべきなんだろうけれど、女であることで同情されるのも嫌だから黙ってわざと男言葉を使って(仕事でなれているし)俺は明らかに

こちらでは浮いているちょっと埃っぽいダークカラーのスーツ姿で広い石造りの通路を堂々と杖をつきながら歩いて行くヨーダさんに

話しかけた。


「今からお前さんを評議会に紹介する、認められればココでジェダイの修行でもすればいい。儂が面倒見てやる。」

「いいの?ヨーダさん、俺こっちのことなんてほとんど知らないし才能ないかもよ?」

「船でお前さんの血を調べさせてもらったが、ミディ・クロリアン数がとても高かった。・・・資格は十分じゃ。」


いつの間に調べてたんだ・・プライバシーの侵害だぞ?なんて俺が思いながらヨーダさんの後ろにしたがって歩いているとジェダイやパダワン

達が俺をものすごく怪訝なのでみている。・・やっぱり浮くよね、なんてったって銀河外生命物体がみたこともない変な格好して

聖堂を歩いているんだから・・俺って軽くパンダ状態?


、ついたぞ?船から連絡を入れて置いたからもう皆集まっているようじゃな。」


ヨーダさんが振り向いて俺をみる。目の前にはとっても豪華で高く売れそうな・・いやいや価値の高そうな扉。


「ヨーダさん、認められなかったらどうしよ・・」

「何を弱気になっとるんじゃ、さぁはいれ。」


ヨーダさんが腰の辺りを杖で突っついて俺を中へと促した。ドアを開いて失礼しまーす。と職員室に入る時宜しく中をうかがった。


「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」


俺を見つめる視線視線視線・・・・帰りたいよ!おじさん!!俺はそのままドアの陰に隠れようとすると後ろで痺れを切らしたヨーダさんに

蹴られて部屋の中央に倒れこむ。結構手荒なんだね・・ヨーダさん。



「ヨーダ、彼がそうなのか?」

「ウム、アンノウン・リージョンから来たといっとる。とりあえず街はないが放って置くわけにも遺憾氏、ミディ・クロリアン数が高い、

 評議会次第じゃがココで面倒を見るのがいいと思ってな?・・、いつまで寝てるんじゃ、立って挨拶ぐらいせんか。」


ヨーダさんが蹴ったから寝てるんですが・・そう思いながら俺が顔をあげると目の前には評議会の面々が・・・シカモヨーダさんの隣の

マスター・ウィンドゥが怖いッ!とりあえず立ち上がって足を肩幅に広げて手を後ろに組んで休めの体制をとる。

尋問って言ったらこの格好でしょ?(違)


「えーっと 遠い銀河のはての地球から来た宇宙人Aもとい です。御歳20歳、路頭に迷ってます。」

「君の住んでいたところに、フォースという概念はあったかな?」

「なかったです、ただ仮想の理論としてはあったのでそれが何かぐらいはわかってます。」


マスター・ウィンドゥが俺の答えを聞いて頷いて隣のヨーダに一言二個と言うと俺の前まで歩いて来た。


「今から君にフォースを送るが、かまわないな?私は君を探ろうとするから君はそれを拒否してみてくれ。」

「・・・はぁ、やるだけやってみます。」


俺の中探るって・・いやだなぁ・・。女だってばれたらなんか怒られそうじゃん?俺がそんな事を考えている間にもマスター・ウィンドゥの

フォースが俺に触れたような感じがした、マスター・ウィンドゥだけじゃない。他の評議会の人たちも俺にフォースを放ってる。

よく判らないけど思考が読まれている感じだ・・読心術に似てるのかな?

とりあえず五右エ門ちゃんに習ったみたいに心の中を空にしてみる、座禅習っててよかったよ。

そのまま1分が1時間に感じるほどゆっくりと時間が進んでマスター・ウィンドゥが席に戻って口を開いた。


「私は彼の入門を認めてもいいと思うが・・皆はどうだ?」

「異議なし、ここまで道を知らないのに落ち着いたフォースを放てるのだから問題はあるまい。」

「私も異議なし。」

「異議なし。」


どうやら評議会は俺のことを気に入ってくれたらしい・・正直ほっとした。


「では、 をパダワンとする事で師匠は・・当初の予定通り、マスターヨーダ、貴方がお鍛えになるのですね?」

「うむ、他のマスターに預けるよりは儂が直に面倒をみたほうがいいだろう、フォースは落ち着いていても、性格は全くといっていい程

 落ち着いてはおらんからな。それに・・女であるという事を隠したがっているようじゃな・・違うか?」


他の物は気づかんでも、儂は感じたぞ?なんてヨーダさんが俺を見てくる・・言わないでよ、こんなところで。ほら、マスターウィンドゥが

凄い目でこっちみてるよ。


「全くそのと〜りで、やっぱりヨーダさん、いやマスターだ。女とばれたら何かと舐められることがおおい星の出身なもので、男として

 振舞っているほうが楽なんですよ・・元から女らしくないですからね。男ってことにしてもらえませんかねぇ・・」


そう俺が言うとマスターがやれやれだ、首を振った。


「全く変な拾い物をしたもんじゃ・・」

「そうはいわないでよ、マイ・マスター?」


とりあえず、とことんこの状況を楽しんでやる。















拙話

この後もうひと悶着起こします。