ゲームしようよ。


「改造」




「あれ?」

スリッピーがテレビの下に頭を突っ込んで、言った。

「ねぇ、ペッピー、プレステ知らない?」

すぐとなりの炊事場で麦茶を飲んでいたペッピーが事も無げに返事をした。

「プレステならがさっき抱えて出てったぞ。ついさっきだ。」

が?何でだろう?ゲームならココ出てきるのに、と言いつつスリッピーがのとこに行って来るね、
と言ってリビングをで、廊下をの部屋に向かって歩き出した。



















少し歩いて、隊員用の個室の続く廊下をスリッピーは、
ファルコの部屋、自室と続く通りとは向かいの個室の前で立ち止まった。病院やアパートを思わせるような感じで、
名札が扉のすぐ横に貼り付けてある。

軽くノックをして呼びかけてみた。

、いる?オイラだけど。」

「いるよ、入ってきて。」

部屋の中からの返事が聞こえてきたのでそれに従ってスリッピーは自動ドアのスイッチに手を触れた。
空気の抜ける音がして扉が開き、スリッピーは中に入った。扉のある壁側に配置された机、スリッピーが自室に
置いている作業台といい勝負の機能がついているのが見て取れるので作業台と呼ぶべきが妥当なのか、の前にが座って
なにやら機械をいじっていた。

、プレステ知らない?が持って行ったって聞いたんだけれど。」

「知ってるよ、だって今いじっているのがそうよ。」

なんでもないように返したの手元には確かにプレステの黒い外装とその中身が転がっていた。

「なにしてるのさ!バラバラにしちゃってるし。」

「え?ああ、バージョンアップチップつけようと思って、ついてなかったからさ、私の持ってきたゲームができなかったし。」

そういってが作業台の上に置かれていたまだ包装されたままのカスタムチップを指差した。

「そんなのオイラに言ってくれれば一瞬で出来るのに。、あんまり詳しくないでしょ?そういうこと。」

そうなのよねー、と返ってくるだろうとスリッピーが思っているとはけろっとした顔でそうでもないよ、
むしろ得意なほう。と手際よく目当ての部分に先ほどのチップをかなり慣れた手つきで取り付けた、
同じくこういうことに手馴れているスリッピーでも躊躇うような細かい作業をは一発でやってのけた。

「あれ?もしかしてってメカニックだった?」

ぜんぜんそうは見えないんだけれど、とスリッピーが見れば彼女の手元の工具はよく使い込まれており、
手つきもそれもの経験深さを物語っていた。

「んー、師匠がさ、私の師匠って言うのは前にも言ったけれどフォックスのお父さんね、自分で
 メンテナンスぐらいできないとパイロット失格だって、言って色々と教えてくれてね、
 やってるうちにこう色々とできるようになったのよ。」

「へー、道理でのアーウィンの状態いつも良かったわけだ。」

オイラいっつものアーウィンのチェックしてたんだよ、とスリッピーが納得したように言った。
どうやらいつもというのはの仕事が終わった後らしい。

「まあ、そう言うことで、これからはなんかあったらメカニックの方、喜んでお手伝いさせてもらうからね、
 君の技術も盗みたいし。」

そう言ってしゃべりながらも仕事を済ませたが元通りになったプレステの外装をたたいてよし、終わり。と言った。

「オイラから盗めるかなー?まぁ、とにかくメカニック仲間が増えて良かったよ、これからもよろしくね。」

「こっちこそよろしく、って事でサ親睦を深めるって事でプレステのテスト行こ、良いソフトあるのよ。」

そう言ってがドアの前に経ってリビングの方を指差した。

「本当?オイラ、負けないよー?」

「どっちが勝つか勝負!負けたほうが勝ったほうにデザートを譲るのよ?」

「乗った!」

いい 仲間が増えたようだ。スリッピーは自分がいつもよりわくわくしているのを感じた。





拙話

スリッピーとヒロインは
きっと色んな意味でいいコンビになるでしょうね、
なんかファルコあたりが見たらゲッて顔をしそうな。