2009年防災訓練参加記
一丁目自主防災会 影山

9月6日

9:00 通称三角公園に住民は集合

9:10 通称やまびこ会館へ移動
 防災会館の前にはテントが張られ、周りには、消火器 10台、消防車 2台、人力移動放水車、組み立てトイレなどが見えます。
 消防署員と消防分団員は同じような制服なので区別が付きません。
 背腹に2丁目1区のゼッケンを付けているのは、役員さんか。よく目立ちます。
 全員やまびこ会館の前に整列して、

9:30 第5回学区総合防災訓練の開始
 消防団長の司会
 大塚昌一 自治連会長の手短な挨拶。ゴム長靴キャップ姿で2分 
 久保田洋 自主防災会事務局長の挨拶の後
4種の訓練を各自治会ごとの4グループに分かれて各30分で順に廻りました。

■ 講習1【消火器と消火栓-ホースで放水】
消防署員4名によるはきはきとした説明を受ける。

▼ 消火器の使用法
 たてに半切りにして内部構造が見えるモデルで説明
ABC対応の消火器
 A 普通火災  B 油火災  C 電気火災(コンセントや家電製品からの火災)

一人で消火するのではなく、「火事だぁ?」と叫んで周りに知らせること。

1. 火元に近寄って燃えているものを見定めて、消火器のピンを抜き、ホースを火元に向けて、出す。ホースは炎ではなく出火物に向けること。

2. 粉末は3-6mしか届かないので、危険のない範囲でできるだけ近寄ること。出しながら火元に近づいていく。有効距離内に近づかないと届きません。

3. 14秒しか出ないので、あっという間に消火粉はなくなる。また、一度レバーを引くと出し切るまでは止まりません。

4. 初期消火は火が天井に届くまでです。消火液を出し切っても消えない場合は退避する。退路を考えて消火して下さい。
「早く見つけて、小さい火で消す。」ことが出来れば、消防のお世話になることはありません。

▼ 消火栓と器具ボックスの中にある器具の使い方の説明 (一丁目には消火栓が17ヵ所にあります)
 消火栓ボックスを開き、ホースを繋いで延ばして、放水銃で消火します。

 消火栓のあるところには金属の赤いポールと旗が立っています。
 器具ボックスにホースは2-3本入っている。

 消火栓開閉器(T字型の工具)で路上の蓋を開け、スタンドパイプを消火栓にきっちり結合する。カチッと入れて、引っ張って確認する。
 四角い部分にもう一つの工具をはめて栓を開ける。3回転半以上で全開になる。始めはゆっくり回し、出るのを確認する。

 ホースをスタンドパイプに結合。受け口と挿し口がある。ここでも、カチャ。そして、引っ張って結合できたことを確認。ホース同士や筒先を結合するには、ホース先端を踏んで上に向けると結合しやすい。

 放水は建物の二階まで届く圧力がある。放水銃は腰を落としてしっかり持たないと圧が高いので保持できません。
 そのため、放水銃を持つ1人の後ろで、もう一人はホースを持って介添えをします。

 また。一人は消火栓のところで出水役。以上をリーダーが指揮して、計4人。
手を挙げると、放水始め。手を横にやると、放水やめの合図になっている。
疲れたら交代して消火に当たる。
(私は、出水役をやらせていただきました)
(消火栓ボックスにあるホースは古いものも混じっているので、使い物になるかどうか使ってみないとわからりません)

1本20m。16本繋げば320m届きます。遠い所はここまであります。

■ 講習2【貯水槽からの放水体験】10:10から

▼ まず、消防ポンプ車(防災会館東の倉庫にあります)の使い方の講習です。
地震で水道管が破裂したら消火栓からは水が出ないことがあります。その場合には、一丁目では防災会館東と比叡平南端のバス停?にある耐震貯水槽の消火栓からの水で消火に当たる。
(取り扱いは三丁目自主防災部ブログも参照のこと)  

消防ポンプのエンジンの掛け方
 説明図の1-4ようにやればよろしい。
 まず、燃料があることを確認します。
 1. 燃料コックを開き、
 2. アクセルスロットルを始動に合わせ、
 3. ヒモを引っ張ってエンジンを始動します。エンジンをかけるだけでは放水できません。
 配管に水を入れて流れるようにするには、別の小ポンプを使います。
 4. そのレバーを上にして出水を確認。
 5. 回転式の蛇口を回して開くとホースへ水が流れ込みます。

10:17
 防火水槽へ移動
 蓋のゴムキャップ2つを外し、そこに釣り針を大きくしたような形のコックをかけて二人で持ち上げて開けます。
 40トンの水が入っているとか。(汚い水が蓋の近くまで入っていました)ポンプで2時間放水可能な量です。

 このポンプは比叡平に1台しかありません。そのため、貯水槽から離れた位置で火事が起こると、そこまでホースを延ばさねばなりません。ここにあるホースと各消火栓に常備のホースとは直径が合わないのですが、両者を繋ぐアタッチメントは1つあります。
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体に覚え込ませるように訓練が肝心です。
取り扱いに習熟するためには練習です。
分からないことは消防署に聞いて下さいと、
消防署員の皆さんからは熱心にやさしく教えていただきました。感謝。
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普段から使い無意識にできるまで、と言われてもなぁ。


■ 講習3【応急処置と搬送】
 やまびこ会館の中に移動してけが人の扱い方など
 救急救命士の肩章のある2人と消防の青い服が講師です。
(最後まで消防署員と消防団の区別が付きませんでしたが、訓練終了時の整列で分かりました。
 革の半長靴を履いていたのが消防署員、ゴム長が消防団の皆さんでした。)

▼ 応急処置
・止血(出血)

 ガーゼや布で出血部を直接圧迫する。
 出血が続いて布が濡れてくるなら、位置がずれているか、押さえる圧力が弱いせいです。

 体重をかけるくらいの力で押さえることもあります。圧迫を続けていれば、血は自然に止まる。
 以前は心臓に近いところを押さえて止血するように言われたのですが、素人には分かりにくいので、現在は上記のように圧迫止血をするようになったとの話しでした。

・(やけど)
 流水で痛みが和らぐまで冷やします。(私も、そうした経験があります)
 全身を冷やすと体温が低下するので、冷却は10分間で中止して体を保温する。

・(骨折)
 当て木(副え木)をして固定し安静にする(患部を動かさない)
 たとえば、前腕骨折の場合。前腕に副木を当てて縛る。
 腕が肘の所で90度になるように三角巾で首からつるしたうえで、腕が動かないように胸の高さで体をぐるりと縛る。

 木や布がなくても、家にある週刊誌、新聞、ラップ、粘着テープなどが利用できるので工夫して下さい。
(そうやって遊ぶのも良い訓練になります)

 ラップで三角巾や包帯代わりになります。ロープにもなります。
 ビニール袋に切れ目を入れると釣り布になる。
 指名された3人が前に出て練習しました。

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比叡平に消防の到着には最低15分は掛かるので、それまでは住民が対処しなければなりません。
災害時には消防自体が被災する。多数の人がいれば必ず対応できる、と女消防士さん。
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▼ ついで、搬送の実習
1.  横たわった人は頭方向へ引きずって運びます。襟元をつかんで引くと良いのですが、襟元が破れないように、布を巻き付けて何重かにして持つと良い。寝ていた人は布団のシーツに巻き込んで引きずり出します。

2.  体を起こせる人であれば、胸下で片手を水平にさせて、その手首と肘を体の後ろから持って、後ろへ引くとよろしい。2人がかりなら、足も持って前方へ運ぶと安心されます。運ばれる人の足は足首で重ねると片手で持てるので、空いた手でドアを開けたり出来ます。

3. おんぶで運ぶ場合は、両手首も持ってやると背負われた人が安定するので運びやすくなる。
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以上、家庭ほかで練習して下さい。運動会などのゲームでやるのも良いですd(^-^)ネ!
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4. 担架で運ぶ時も、患者の足先へ進むと安心されます。

 ++++即席担架の作り方++++
毛布と丈夫な棒を2本(竿竹は弱いので3-4本使う)で作れます。

▼ AEDは、支所、サークルK、大塚製薬比叡山荘にあります。
 音声案内なので誰でも使えます。電気ショックをかけるかどうかも、機械が判断してくれます。
 心肺蘇生法は、消防署で講習できます。3-4時間。
 最近、11歳の子が消防の指導で父親を助けた例もある。胸を押すだけでも良いのです。

■ 講習4【防災倉庫にある器具の使用法】
 赤い制服(高度救助隊)2名。青い制服が7名
 防災備蓄倉庫(防災会館西)の中に何があるのか。倉庫の内部も公開
(詳細は、三丁目ブログ参照のこと)
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いざとなれば、歳の知惠を駆使して災害に対処しましょう。
自助、共助
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初期対応の資材
 身体につけるもの: ヘルメット、膝パッド、肘パッド、革手袋、ゴーグル、粉塵マスク

マンホールトイレは4ヶ
担架 1
折り畳み式リアカー。(150kgまで搬送可能) 2台
水中ポンプ。プールの水をタンクに入れ水洗トイレに使用する。
発電機。 種々の電動工具、電灯に使用する。

発電機のエンジンのかけ方
 1.燃料コック 2.スイッチ 3.チョークバルブを閉じる4.ひもを引っ張り、エンジンがかかればチョークバルブを開く。
 夏場は簡単にエンジンがかかる。
 4万円台から6万円台で7-8時間から11時間使用可能

ジャッキ。2cm弱の隙間があれば使用できるタイプのもの。
 5トンのものを持ち上げることが出来る。(防災倉庫が3トン)
 軟弱地盤などでは接地面を大きくするために下に当て木を当てるとよい。
 足を抜けるだけの隙間が出来れば、当て木を差し込んで隙間を保持して体を引き出す。
 上げすぎるとバランスが崩れて上部のものが落下することもある。注意
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これらを運動会などいろんなイベントで取り扱う機会を持つとよろしい。
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11時38分 終わりの挨拶
 大津市 中消防署長
  消防士24名、消防分団15名、支所から5名が参加。
 自治連合会会長の挨拶
  住民260名余の参加があったと報告。
11時45分終了

いやぁ、忙しい訓練だった。

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