A委員「突然ですが、問題です。     お父さんと、子供3人でおやつを買いに行きました。お母さんは3人に100円ずつおこずかいを持たせました。          アイスクリームを食べることになり、お父さんがまとめて買いに行きました。      3つまとめて買うと250円で済みました。おつりを50円もらい、手間賃にお父さんは20円懐に入れました。残り30円を子供たちに10円ずつ返しました。

 一人90円というわけです。ここまでは良いですか?」              B委員「また突然ですねぇ。はい、いいですよ。」                  A委員「一人90円で、3人で270円それにお父さんの手間賃20円。合計290円」B委員「はてな?」            A委員「おこずかいは300円でした。でも、290円しかありません。10円はどこにいったのでしょうか?」

B委員「直感で怪しいと感じます。どこかおかしい。突然言われるとわからなくなりますが。」                  A委員「ちょっと考えて置いてください。さて、次の問題。」             B委員「解答は後ですか。まあいいか。」  A委員「次は、直感と確率の問題。    ABC3個の箱があります。その中で2つは『はずれ』で1つは『当たり』です。あなたはその中でAの箱を選んだとします。『当たり』が出る確率は3分の1。」       B委員「はい、ここまでは間違いないです。」A委員「ここで、Cの箱が『はずれ』だと明かします。この時点であなたに選択権を与えます。Aのままにしますか?Bに変更しますか?」                 B委員「確率は5分と5分ではないのですが?」                 A委員「そうではないのです。Bに変更すると確率は2倍に上昇します。」

B委員「直感を無視するわけですね。」   A委員「100個の箱から1つ選ぶ場合、当たる確率は100分の1。その後で98個のはずれを教えて貰うと残りの一つが当たる確率は100分の99です。最初に選んだ箱より99倍も当たる確率が高いのです。」   B委員「そう言われるとなんとなく理解できます。」                 A委員「最初の問題。実際、子供たちは3人で270円使ったわけです。おつりが30円合計300円。お父さんがピンはねした分は270円の中に含まれています。アイスクリーム3人分250円プラス、ピンはね分20円プラス、おつり30円分で合計300円になります。」               B委員「一瞬騙されてしまいますね。じっくり考えると解ります。」          A委員「直感も大事ですが、直感も当てにならないことも有る訳です。状況が変わると判断も随時変えなくてはいけません。素早い判断も必要になります。医療に説明責任という概念が取り入れられてきました。『前に説明したことと違うじゃないか』と、言ったことも充分ありえます。説明の説明をしなくてはいけないこともでてきます。」       B委員「医療に絶対はありえませんからねぇ。 やり直しも利かないし。歯髄は出来るだけ残した方が言いということが一般に浸透してきました。でも、抜髄しなくては仕方ない状態で来院して来て残して欲しいといわれてもねぇ。歯髄を残すためには日頃の管理が大事だということなのですが、後半の説明を忘れているのか、聞いていないのか。」      A委員「説明して100%理解していただいているのかいないのか、意外と大きな問題だと思います。」              B委員「最後はぼやきになってしまいましたねぇ。」