平成18年6月13日、厚生労働委員会にて、民主党の櫻井 充参議院議員が医療問題について質問しました。その中で歯科に関する質問をしました。
平成18年度医療費改定が行われましたが、数々の改定の中でも最低最悪の改定で、歯科医師に対する懲罰改定とまで言い切る先生もいます。
何故か?櫻井議員が指摘してくれています。
そこのところを解説します。
厚生労働省はEBMの重視、つまり科学的根拠のないものは駄目と明言しています。ところが前にも書きまいたが、このEBMが曲者。
今回の改訂で、文書による情報提供と言うのがあります。以前にも書きましたが、無駄な書類で診療時間を潰し診療時間を削ると言う意図があると思います。
それはさておき、厚生労働省のEBMは、日本歯科医学会が調査した報告書から結論つけています。
ここで、二重三重に意図的な情報操作を厚生労働省がしていました。まあ、厚生労働省の得意技ですが。
@日本歯科医学会のタイムスタディー調査は、かかりつけ初診に関する調査で、厚生労働省がEBMにしようとしている、文章による情報提供の必要性の是非ではない。
つまり、似て非なるものの調査を無理やりこじつけてEBMにしようとした。つまり、純粋な意味での文書による説明ではなく模式図等を用いた説明を意味するかもしれない。
A平成17年2月に行われた調査だが、文書による説明を受けた患者が解かりやすかった、非常に解かりやすかった、そうでもなかったと、アンケートの設問があるが、医療専門用語が解かりやすかったのか、、治療内容がわかりやすかったのか、漠然として意味を成さない。
B文書による説明を受けた患者さんが、解かりやすかった44,5% そうでもなかった26.4%と厚生労働省は数値を出して証明しようとしたが、ここで悪意に満ちた情報操作を行った。
このアンケートには、無回答が17.3%あるのです。これをよく分からなかった方に加えているのです。この無回答を除くと統計学的優位さがなくなるのです。
正に、懲罰改定ありきで、理由はこじつけということです。
厚生労働省は、国民の信頼を回復してくださいとあからさまに言いますが、歯科医師に対する信頼が地に落ちていますか?橋本竜太郎に1億円賄賂を贈った?政治献金をして、橋本竜太郎側が領収書を出したくなかっただけです。
臼田前会長が私服を肥やしたのが致命的かもしれませんが、全国の歯科医師が懲罰を受ける理由にはなりません。
規制改革委員会の陰謀でしかありません。村上ファンドの黒幕の一人オリックスの宮内委員長が私欲を肥やしたいがために国民皆保険制度を崩壊させようとしているのが分からないのでしょうか。
歯科医師過剰問題を読まれると分かりますが、日本の歯科医療は先進平均価格の約1/4という異例の低価格で設定されていて、薄利多売方式で多くの患者さんを診療しないとやっていけません。数の上で極めて少数派であるしか関係者の生活・権利を主張するには政治献金等に頼らざるを得ません。
追い打ちをかけて、歯科医師の増加、少子化による歯科受療率も下降します。これに加えて厚生労働省がマイナス改定を強行しています。
立ち向かうか、降参するか。歯科医師は2分化してきています。年配の先生はギブアップしかけています。開業して3年目に約30%の新規歯科医院が経営的危機、閉鎖の憂き目にあっています。