MixMP法                3Mixの初出は、今から14年前の平成2年日本歯科保存学会誌(新潟大保存岩久、同口腔細菌星野)
 開発者、仙台開業・宅重豊彦先生http://kk.kyodo.co.jp/iryo/news/1116mushiba.html
 
 検索すると、http://kk.kyodo.co.jp/iryo/news/1116mushiba.htmlがでてきます。

 まあ、10年ぐらいすったもんだしている治療法ですが、1月26日(木)午後5時から、
垂水区歯科医師会会長が勉強会等で臨床方法を模索した結果、会長の歯科医院で実践している方法を含めて講義してくれました。
 何か新薬とか新しい治療法ができると、無作為二重盲検法でその効果を判断します。丸山ワクチンも、無作為二重盲検法で検査した結果有意性が認められなかったために効果なしと判断されました。ガンの特効薬が少ないため暗示療法の意味合いも含めて生き残っていますが。
 アガリクス然り。ウコン然り。
 3MixMP法が無作為二重盲検法で証明されたと言う情報は聞きませんが、実証されたかどうかは調べが付きませんでした。
 虫歯に対して3MixMP法が効果が有るか無いかは虫歯の密封性に掛かってくることは分かっています。会長も密封性の向上に使いやすい裏装材(虫歯をとった後の象牙質に3Mpxをつけてその上に蓋をするための歯科材料。本来は歯に直接つけるもの)を利用していました
 虫歯治療に関わらず、治療は一発勝負です。同じ虫歯に3Mixなしで充填してみて結果を比べることは出来ません。しかも口腔内の条件の悪い中、完全な密封性を作り出すという条件が大きく関与してしまうと実証不可能と言うことになります。
 宝塚歯科医師会で3MixMP法の講演会がありましたが、3種類の抗生物質ではなくて2種類だけでよいと言う事でした。それなら1種類でも良いのでは?無くても良いのでは?
 虫歯に関しては疑問が疑問を呼びますが、根管治療の応用についても話が及びました。歯科治療にとっての永遠のテーマの一つ。根管治療、歯の中の歯髄を取り去る状況を迫られた時の治療。
 これには参加した先生も寄り多くの関心が沸いたようでした。時間はかかるし、保険点数は低いし、治ったと思ったら悪くなったり悪くなりそうに見えて大丈夫だったり、どうしたら良いのか分からなくなる時があるからでしょう。
 兵庫県歯科医師会の講演会でも根管治療の専門の先生の講演会(♯94参照)がありますが、聞けば聞くほど迷います。 この日の勉強会でも隣に座った開業40年以上の阪大出身の先生が話をしてくれましたが、最新の治療機器を駆使していました。
 会長は3Mixを根管治療に応用していましたが、難治性の歯が治るのなら画期的な治療法になります。従来の方法(言い換えると現在の治療法)より楽に出来るし。
 反対の席に座った開業30年以上の先生(息子さんも歯科医師)の話でも治療薬の選択のことで、今まで使っていた薬が実は効果が無いかもしれないと話しているのを聞いても不安になります。
 なかなか痛みの取れない患者さんに遭遇するとこれで良いのか?と悩みに悩みます。偶然かもしれませんが症状が緩和するので治療を続けますが、本当に改善しているかどうかは何年も様子を見ないと分かりません。
 虫歯の急性の痛みは何とか対応できます。歯髄をとるとか、歯をとってしまうとかすれば良いので。ところがその後が問題です。歯髄をとってしまって歯を残そうとする時どうすれば一番良いのか色んな人が色んな意見を持っているわけです。歯がなくなっても、入れ歯、ブリッジ、インプラント、取りっ放しなど、いくつか選択肢があります。
 勉強すればするほど自信がなくなって迷路に入り込むという訳の分からない状況になっていきます。
 処置後数日して来院した時『どうでした?痛みましたか?』と尋ねて『痛みませんでした』と答えが返ってくると思わず『ラッキー』と思って次の処置に進みますが、なかなか痛みが引かないと途方に暮れます。何とかかんとか折り合いをつけて治療が進みますが、歯科治療に王道はないです。