引越しして、1年以上たって電話案内もなくなってしまいました。郵便も転送期間が切れてしまいま
 これで、何年か来ていない患者さんにとって、手がかりは電話帳だけになりました。転居の手紙はみんなに出しましたが、忘れられているかも。
 久々にこられた患者さんで「3年ぶりに来ました。」といってこられても、カルテを見ると、6年ぶりです。
 チェアーに座るや否や、「先生年取りましたなぁー。」
 毎年でもいいから顔を見せに来てくれていたらそういうコメントは出ないと思います。
 その間、6つ歯科医院を転々としたそうです。
 1年に1歯科医院というわけですね。
 
垂水区には、およそ100歯科医院あるので、年間に何軒か歯科医院を訪れないと、その地区だけでも回りきれないことになります。
 そうなると、転勤に継ぐ転勤の人でも100軒も歯科医院にいけないことに成ります。
 そんなに短期間で転医するよう事は無いでしょうし。
 いくら情報が氾濫しても二桁の歯科医院を点々とする人は少ないのでは。
 大学卒業してすぐの歯科医師と、90歳以上の高齢の歯科医師は、なんとなく気が引けるのでは。
 「年寄笑うな行く道だから、若者笑うな来た道だから」
 といいますが、医療の特殊性を考えて見たら、ある程度の経験をつんでそれなりの治療方針、治療信条をしっかり持っている歯科医師はそれだけ信頼がもてます。
 歯科医師は体力勝負だし、手先や視力もある程度大切になってきます。
 幼児、学童、学生は、相当に長生きするでしょうし、現役の歯科医師がずぅーっと口腔衛生の管理を任されても、先に寿命が尽きます
 そうなると、地域的にも年齢的にも限られた範囲の患者さんとしか出会えないわけです。
 何軒も歯科医院をジプシーのように点々とする人もいれば、相当遠方からでも来てくれる人もいます。
 しかし、大多数は近隣の人々になります。
 この頃治療するより説明が長くなっていますが、治療方針に同意してもらわなかったら他院に変わるでしょうし、言っていたことがなるほどと思ってくれたら戻ってきてくれるのだという当たり前のことが、なかなか大切なのだと感じています。