1+1=10? 野球でもサッカーでも、「一丸となって試合に勝つ」とか、「個人同士は劣っても、チームとして1+1=2にも3にも10にも100にもなることがある。」と表現します。
18年ぶりの阪神の快進撃に象徴されるのですが、去年と比べて、先発オーダーで野手は金本と投手が違うだけで星野監督が選手をうまくまとめて、選手が力以上のものを出してこれだけ強くなったといいますが、ここ数年の選手の補強で選手個人の実力も上がったし、オリックス、日ハム、広島カープ、の3番4番といったクリーンナップが入団していて、その上に投手陣の補強と充実には目を見張ります。
やはり、強いチームには強い選手が揃っているという事です。
でも、イチローの例を出さなくても潜在能力がある選手が実力を発揮できなかった例もあるので、今後どうなるかわかりません。
潜在能力を目いっぱい発揮するにはどうしたらいいのか?
どうも、メンタル面が重要な気もします。
ものは考えようということもできます。
自分の実力はこんなものではないと思えば練習に練習を重ねるだろうし、こんなものかと思えばそこそこの選手で終わってしまうかもしれません。
確かに、肉体的にも精神的にも限界があります。限界以上に無理をするとどちらかが破綻します。
勉強しなさいといって、勉強するならみんな秀才になり、ノーベル賞でも文化勲章でももらえるでしょうが、そんなことは起こりません。
運動すればうまくなるといって、運動すれば、みんながオリンピックに出場できて金メダルがもらえるでしょうか。
すべての人に可能性はあります。でも、より大きな可能性を持っている人を見つけていくとどうしても極々小数に限定されてしまいます。
いい素質を持った人が上手に活用できないとどうしてももったいないと思ってしまいます。
プロ選手は、怪我覚悟、ある意味命がけのレベルで体を酷使しているので、もったいないなあと思っても、これ以上期待はできないし、選手生命が短くなってしまっては元も子もないし。
厳しい勝負の世界の宿命でしょう。
歯科医院は、「地域医療に貢献する」といったスローガンの下、歯科診療を行っています。
18年前の歯科医院の開業当時、当時垂水区歯科医師会の理事をなさっていた故井芹先生(結婚式のスピーチを快く引き受けていただき、開業当時の歯科医師会の入会にも手助けしていただきました)がよくおっしゃっておられましたが、「細く長く、一生続ける職業だから、あせらずに。」
地域住民の協力なしでは続けていけない職業なので、プロ選手の勝負の世界とはかけ離れていますが、1+1=10の考えを大事にしています。
一見1+1=10はおかしいと思いますが、これが正しい場合があります。
2進法の世界(コンピューターなど)では、1+1=10(イチゼロと読まないといけませんが)は正しいのです。
自然に生えてきた状態の歯に勝るものはありません。
歯の治療をしたら、前のとおりか、それ以上になるような錯覚がありますが、1+1=2であって、10にはなりません。
ところが、患者さんの考え方で、入れ歯にしても、被せ、詰め物にしても、上手に使われているのを見ると一見10に見えることかあります
そんな時、自分が行った治療は2しかないが、患者さんは10に表現してもらっているのではないかと思ってしまいます。
体力に自信がないので、細く長くいきたいものです。