あまり深酒する習慣がなく、歯科医師会の付き合い程度なら年何回かありますが、学生のころは何やかやと安酒を飲みに行きました。
 大体最後まで残るメンバーは決まってきますね。そこそこ飲めるほうだと自負していましたが、臨床講座になって日々実習やレポートで過酷な日々が続いていたころ、口腔外科講座の筆頭講師の先生の資料の整理で借り出されました。
 大体その日の臨床実習の終わり、居残っている学生の有志が手伝うのですが、整理が終わると炉端で一杯おごってもらい解散となります。
 体調か何か分かりませんが、そのとき一回だけですが、はっと気が付けば家に帰って寝ているのです。ちゃんと電車に乗って乗換えまでして帰宅していました。
 何気なく次の日登校すると友人が心配顔で、異口同音に「大丈夫か。」と聞くのです。
 私自身記憶がなく何のことかといぶかしがっていると、前の日、炉端で泥酔して何を思ったのかその筆頭講師の先生(現教授)に絡んでいたそうです。
 「何でもいいから謝りに行け。」とこれまたみんなから言われて、訳も分からず謝りに行きました。
 歯科大は6年制なので、これまで何年も一緒にいて、まあ温厚と思われていた私がこんな醜態をさらすとは思わず、ビックリして必死で私を取り押さえてくれたらしいのです。
 大脳生理学の観点から言うと、脳の暴走を理性的なことを司る脳が抑制しているらしいのですが、酒で抑制を司っている部分が機能しなくなるらしいのです。
 なんて言って絡んでいたのか、みんな教えてくれなかったので、分かりませんが。考えるだけで恐ろしい。
 それよりも、泥酔状態で意識がなく天満橋から、神戸の田舎、垂水区までどうやって帰ってきたのか?
 しかもちゃんと着替えて布団で寝ていたのは不思議です。
 絡まれた先生ですが、絡まれたのが新鮮だったのか、友人のアドバイスどおり謝りに行ったのが良かったのか、それから名前を覚えていただき、何かと親切にしていただきました。
  卒業論文に当たる、ケースレポートの相談に乗っていただき関連の分野の先生も紹介していただいたりして無事ケースレポートを書き上げたのを覚えています。
 怪我の功名?
 この頃酔いが回りやすいので、無茶はしていません。
 近頃何かと無茶な役を押し付けられるので、何も分からなくなった振りをして歯科医師会の懇親会で暴れてやろうと思っていましたが、今年から3年間担当する会長は少林寺拳法の有段者で逆に締め付けられそうなので自重?しています
 まあ、酒はほどほどにということでしょう。
 波風立たず、無事に過ごせますように。