♯69 遺伝について その2

 ♯67のKSCPにて。遺伝のお話を落合先生の講演から その2

 双生児法の簡単な証明から始まって歯科診療に必要な遺伝の知識本題に進んだのですが、どういうわけか♯67は序章で力尽きました。
 というのも、講演直前に読んでいた♯68が気になっていたので。

 親の遺伝子型に関する人類の特徴で、
@ある異常または病的形質が優勢とすると親の遺伝子型の組み合わせには6型があるが、ヒトの場合はAa×AaかAa×aaしかない。
Aさらにその形質が稀であるほどAa×aaしかない訳で子供に病者、つまりaaの出る確率は50%である。
Bまた劣性の場合は病者の出る家系の親の遺伝子型はAa×Aa(いとこ同士の近親結婚に多い)だけで子供に病者、つまりaaの出る確率は25%しかない。
Cただし、この病気の子が正常に見えても同じa遺伝子を持つヒト(保因者)と結婚すればその子供に病者、つまりaa個体が出る確率は50%に上がる。
D逆にa遺伝子をまったく持たないヒト(つまりあかの他人)と結婚すればその子供はすべてAa個体だけで全て健常者。
E劣性遺伝する病気や異常は稀で実際に病者も少ない。しかし劣性遺伝子を持つヒトの頻度は意外と高い。(白子症)


細かい説明は遺伝学の教科書や家系図家系図2が出てきて書ききれませんが、大まかなイメージが出来ました。

性染色体では♂のy染色体がこどもの性で♂を決定します。
つまりXXは♀になるしXyは♂になる訳で、yを持っているのは♂だけなので。
ところが、yにはほとんど遺伝子が乗っていないので、性染色体に限っていえば♂の親の遺伝子が子♂にはほとんど伝わっていないことになります。

♂のy染色体は決定権はあるが、染色体情報はわずかというわけですね。

♀は母親からX,父親からX同等の情報を受け継いでいます。

ということは、母親は子供の性にかかわらず同等の性染色体情報を伝えているのに、父親は子供が♂の場合ほぼ他人というわけです。(あくまで性染色体に限って。)

父親は娘がかわいいというのはここら辺から来て行るかも。

また、♀はXXの2セット持ち合わせているので片方が異常でももう一方が正常なら何とかなるけど、♂の場合Xは1セットだけで生まれながらに♂はハンディを負っているということでした。