○屋根回りについて
屋根を支える部材で、軒桁より上部にある部材の組み合わせ(骨組)をまとめて「小屋組」といいます。
「小屋組」は、構造形式により「和小屋」と「洋小屋」に区分けされます。
(和小屋・洋小屋については、ここでは書きません。時間があったら覚えてください。)
☆瓦(かわら)
屋根を葺く材料として、最もメジャーなものから説明します。
瓦(粘土瓦)は、いろいろな分類の仕方がありますが、形式で分類するなら、「和瓦」「洋瓦」に分類されます。
「粘土瓦」については、ものすごく詳しく紹介したページがあります。
三州瓦(さんしゅうがわら) 愛知県で生産 高浜市には 「かわら美術館」があるみたいです。
淡路瓦(あわじかわら) 兵庫県の淡路島で生産
この2つを見ていただけると「いや!」というほど粘土瓦に詳しくなれます。(笑)
他に、金属系の屋根葺き材があります。鉄板葺き・ステンレス鋼板葺き・銅板葺きなどがあります。
その他の屋根葺き材として、スレート葺きなどもよく見かけますね。
☆アスファルトルーフィング
アスファルトには防水性能があります。
詳しく書くとややこしいので単純に、
厚いフエルト上の紙にアスファルトを浸透させたものだと考えてください。
ロール状のまま、現場に搬入し、屋根面で転がすように敷き詰めていきます。
(同じように、屋根の防水で使用する材料に「アスファルトフェルト」というものもあります。
この2つの製品は厳密には違うものですが、どちらも「防水を目的とした材料」ということぐらいを覚えて
いただければ本試験では、問題ないと思います。)
今までに、IC試験で、この2点が同一問題で並んで出題されたことはないですから。
☆野地板(のじいた)
「のじ」という用語には、屋根葺き材料を取り付けるための下地という意味
があります。
最近は、細切れの板を張るのではなく、垂木の上に合板を釘で直接打ち付け
て張ることが多いです。
この上に、防水層として「アスファルトルーフィング」を敷いた上に、
瓦などの屋根仕上げ材を並べるための下地を施工した後、屋根仕上げ材を
施工します。
☆垂木(たるき)
屋根を覆う板(野地板を含む)を支える角材のことです。
「棟木」「母屋」「軒桁」に架け渡す部材のことをいいます。
断面が40X45mm程度の部材を使用し、450mm間隔で設置することが
多いです。
☆棟木(むなぎ)
小屋組の頂点にある水平部材のことです。「母屋」と共に「垂木」を支え
ます。
☆母屋(もや)
「垂木」を支える角材のことです。小屋組において「棟木」「軒桁」に
平行に架け渡す部材のことをいいます。断面が90X90mm程度の部材を
使用することが多いです。
☆小屋束(こやづか)
「つか」という用語には、短い垂直な部材という意味があります。
小屋組を支える短い垂直な部材で、「棟木」「母屋」からの荷重を「小屋梁」
に伝える役割を果たしています。断面が90X90mm程度の部材を使用し、
900mm間隔で設置することが多いです。
☆小屋梁(こやばり)
小屋組の中で最も下にある梁です。小屋束に伝わった屋根からの荷重を桁に
伝える役割を果たしています。
☆軒桁(のきげた)
木造建築の外壁の最上部で軒の下に渡される水平材のことです。
柱の頂部を固め、垂木、小屋梁を支えます。
☆羽子板ボルト(はごいたボルト)
木造建築物で「梁と軒桁を緊結する」または「柱と桁を緊結する」ために用いる金物のことです。
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