テルパドール戦記:後書き



 連載開始から三年・・・漸く完結しました
 この小説は、「タクティクスオウガ」をプレイして思いついた物です。あのゲームでは、ルートが変わっても本筋が変わらなかったので、ルートが変わったら本筋も変えてみようと、三つのルートを造ってみました。
 それぞれの内訳としては

 1:ドミネーション(支配)ルート
  →主人公デュアルが自らテルパドールの王となる為に行動をするルート
  
  このルートでは、「目的のためなら手段を選ばない」ことを前提にストーリーを組み立てていきました。
  その為、かなり殺伐とした展開になりましたね(汗)。
  最初のプロットを作成した時点で、主人公格四人以外の主要キャラは話の途中で退場して貰う予定でした。どこで退場するかについても、執筆開始時点で既に決定済み。
  このルートで一番困ったことは、“誰を生かすか”です。
  主要キャラがほとんど退場してしまったため、とにかく人材不足に陥ってしまい、他のキャラをどれだけ生かすか、もしくは新しいキャラを登場させるべきか否か、結構迷った覚えがあります
  結果として、国主を殆ど生かすことによって、元の統治機構を利用していたことで、政治的な部分をカバーし、戦争の部分ではデュアル達四人がえげつない真似(暗殺、傀儡)をして勝っていくという展開にさせました
  このルートの結末は、いわばGOOD ENDです。決してBAD ENDではありません
  この結末の後、史実としてはテルパドール島が世界に先立って民主国家となったことによって、他の国家よりも一歩先んじることになり、数百年後には世界に名だたる国家となります。

 2:リベレーション(解放)ルート
  →主人公デュアルが、シェリルを王位につけると決めた場合のルート
  
  このルートは、次の分岐への閑話休題的な位置づけにあります
  同時に、欲にすがったために愚者となった者が、己の愚かさを痛感する部分を少しでも書いてみたかったのです。現実にそんな人間がいるかどうかは別ですが。
  最後の分岐は、“邪魔者は消す”か“無闇に殺すべきではない”か、どちらを選択するべきかを描いてみたかったのです。どちらが正解かは、読者の皆様が決めてください。

 3:レスキュー(救助)ルート
  →主人公デュアルがシェリルを王位につけるルート

  このルートのポイントは“幸せな結末”です。
  困難な道を歩んだ先に、幸せが待っている・・・という展開で書いてみました。
  このルートは完結するのに一番時間がかかりましたね・・・予想外でした(汗)
  最初のプロットでは、このルートに登場してくる敵は半分しか考えていませんでした
  そもそも、四魔の存在は全然考えていませんでしたし、メルセディアを滅ぼすつもりもありませんでした(バランはどこかで殺す予定でしたが)。
  話を進めていくうちに、どんどん新キャラ、新展開が勝手に現れていき、いつの間にか三年もの年月をかけることに(汗)。
  ですが、個人的にはそれなりに満足のいく話になったと思います。基本的にハッピーエンドが好きなので。

 4:オーダー(秩序)ルート
  →主人公デュアルがシェリルを王位につけた後、テルパドールを出るルート

  このルートは、TRUE ENDです。つまり、これが真実の史実。
  これから執筆する(かもしれない)物語で、デュアル達が出てくるときは、このルートの後ということになります。
  このルートのポイントは、“強大な力を持つものの苦悩”です。
  デュアル達が、ウェルフェンジードの圧倒的な軍事力によって敗北した後、今度は自分たちが圧倒的な力を持ってウェルフェンジードを倒すという、半ば“やられたらやり返す”という展開を描いています。
  同時に圧倒的な力を持つことの重さを理解することも注目してほしいのです。
  デュアル達は、グラフィロデュスという力を手に入れた当初は、その力の大きさに溺れ始めていました。しかし、一度使ったことによってその力の恐怖を知りました。その為、自分たちを戒めるようになったのです。
  これは、私の持ち論ですが「力を持つものは、力に溺れてはならない」という信念に基づいた展開です。それ故、最後はテルパドールからも姿を消し、自制を徹底的に行っているのです。
  その結果、このルートはハッピーエンドではなくなりましたが、私個人としては一番気に入っています。




 次は、主要キャラのエピソードについて。年齢等のデータは物語開始時点のものです
 また、ルートそれぞれの彼らのエピローグを追記しておきます

 <デュアル=ロックガード>

 17歳
 身長:175
 体重:69
 ゼーダのマウナス出身

 本編の主人公
 五百年前に滅んだイルマーダ王国の末裔
 本当の名はデュアル=バルシス=イルマーダ

 ドミネーションルートでは皇帝になる。十年後、皇帝の座を降りた後、そのままベウレ大森林に向かい、かつてシェリルを焼殺した小屋の跡のそばで自害する
 レスキュールートではシェリルと結婚し新テルパドール王国の副王になる
 オーダールートでは旅立つ


 <ヴェノム=ミッドガル>

 17歳
 身長:170
 体重:67
 ゼーダのマウナス出身

 デュアルの幼なじみ

 ドミネーションルートでは宰相になる。十年後、宰相の座を降りる
 レスキュールートではミルジアと結婚、宰相となる
 オーダールートでは旅立つ


 <グロウ=ペニテンス>

 17歳
 身長:168
 体重:62
 メスメラーダの王都ヌアメッサ出身

 デュアルの幼なじみ

 ドミネーションルートでは情報部部長になる。九年後、情報部部長を辞職した後、テルパドール島を出てロムスカ大陸へ渡る。そこで、大陸一の王国ウェルフェンジードに反するレジスタンス組織に雇われ、暗殺稼業に従事。五年後、ウェルフェンジードの王都にて、王の暗殺を実行。しかし、近衛兵として雇われていたバルドと交戦。壮絶な相打ちに果てる
 レスキュールートではソアと結婚。メスメラーダ国主となる
 オーダールートでは旅立つ


 <バルド=ディノ=ラームズ>

 17歳
 身長:177
 体重:72
 ゼーダのマウナス出身

 デュアルの幼なじみ

 ドミネーションルートでは天鷹騎士団二代目団長となる。七年後、天鷹騎士団をやめた後、テルパドール島を出てロムスカ大陸へ渡る。そこで、ウェルフェンジード王国の騎士団に入隊し、三年後には近衛騎士団所属となる。四年後、近衛騎士団副団長となっていたバルドは、王への刺客として現れたグロウと玉座の間で一騎打ちを行い、壮絶な相打ちに果てる。尚、王は他の刺客によって殺されている
 レスキュールートではティセスと結婚、近衛隊隊長となる
 オーダールートでは旅立つ


 <キョウ=ファデュアリオ>

 17歳
 身長:170
 体重:55
 ベネラシオのムスタッファ出身

 七歳から十五歳の間、異国コウキンの王都シーアンに住みそこで二刀流の技術を学んだ

 ドミネーションルートではメーダ山地の北にあるヴォロー砦でデュアルと一騎打ち、敗北し死亡
 レスキュールートではネレスと結婚、ベネラシオ国主となる
 オーダールートでは旅立つ


 <ゼファー=ガリウス>

 17歳
 身長:171
 体重:67
 クルメーディアのフェムニ出身

 “戦神”ゴード=セウィスの弟子

 ドミネーションルートではアルナス山脈の北側に位置するベウレ大森林を行軍中のバルドと一騎打ち、敗北し死亡
 レスキュールートではフレイヤと結婚、クルメーディア国主となる
 オーダールートでは旅立つ


 <ディアス=タウム=ラグニーヤ>

 17歳
 身長:174
 体重:60
 ゼーダのブリュトラ出身

 流浪の格闘家

 ドミネーションルートではナグンファール南西に存在するクロウド砦で入場してきたヴェノム、グロウと交戦、敗北し死亡する
 レスキュールートではマルシアと結婚、ガドモルゼオ国主となる
 オーダールートでは旅立つ


 

 <ウィンド=ミラゼルーダ>

 17歳
 身長:173
 体重:65
 南方キュアファームのファッフリオ出身

 流浪の弓術家

 ドミネーションルートではナグンファール南西に存在するクロウド砦で入場してきたヴェノム、グロウと交戦、敗北し死亡する
 レスキュールートではコリンと結婚、ゼーダの国主となる
 オーダールートでは旅立つ


 <シェリル=メイピア=テルパドール>

 17歳
 身長:160
 体重:45
 ナグンファールの王都ニムリオ出身

 テルパドール国王ガルディス=ゼレフ=テルパドールと宰相カリンチュア=ローセスの娘、ライラ=ローセスとの間に生まれた子
 ガルディス王死後、唯一の跡継ぎであったが宰相カリンチュアの弟ドーグル=ローセスの策略により、命を狙われる
 ライラが暗殺計画を事前に察知。侍従長であったルケイト=フロップの手に預けられ城を脱出
 その後ライラは暗殺。シェリルも表向きは病死とされテルパドール王国崩壊を招く
 ルケイトは故郷であるゼーダのマウナスに身を寄せる。シェリルを世間に出そうとしたときにはすでに新宰相ドーグルによって不可能となっていた。無理に出せば暗殺されかねないと判断し、自分の娘として育てる
 王女らしく、気品が漂う

 ドミネーションルートではデュアル達の謀略によりベウレ大森林の西にある小さな小屋で焼き討ちにあい死亡
 レスキュールートでは大魔法使いイルマーダによって操られるが、のちにその束縛から解放される。女王として新テルパドール王国を建国
 オーダールートでは、ウェルフェンジード王国によって囚われの身になるものの脱出。その後女王として即位。新テルパドール王国建国


 <ティセス=メラセルドア>

 18歳
 身長163
 体重49
 ナグンファールのネゼルニオ出身

 フールーシオ教の僧侶

 ドミネーションルートではシェリル暗殺の罪をかぶせられ処刑
 レスキュールートではヴェノムと結婚
 オーダールートではフールーシオ教司祭として各地を回ることに


 <ソア=セリシオール>

 16歳
 身長158
 体重43
 メスメラーダの王都ヌアメッサ出身

 シグール教の巫女の家に生まれた子
 彼女の母、エルシス=セリシオールが暗殺されたとき、運良く彼女の祖父のいたゼーダのマウナスにいたため難を逃れた

 ドミネーションルートではシェリル暗殺の罪をかぶせられ処刑
 レスキュールートではグロウと結婚
 オーダールートではシグール教の巫女になる


 <ミルジア=ミルウォンス>

 16歳
 身長157
 体重41
 メスメラーダの王都ヌアメッサ出身

 メスメラーダでも屈指の魔術師の家、ミルウォンス家に産まれた子

 ドミネーションルートではシェリル暗殺の罪をかぶせられ処刑
 レスキュールートではヴェノムと結婚
 オーダールートでは新テルパドール王国魔術師団団長になる


 <ネレス=ラスターシャ>

 17歳
 身長161
 体重46
 ゼーダのセイデム出身

 彼女の父親はゼーダの貴族であるジュマンド=ラスターシャ
 彼は大使として異国コウキンの首都シーアンにいた
 無論、彼女もそれに着いていく
 反乱後、十四年ほど滞在したのち、父が病死したので帰国
 シーアンにいる間にキョウと知り合う
 帰国後、テルパドール統一同盟に入る
 幼い頃からシーアルジー(白魔術)を学んでおり、その腕は屈指

 ドミネーションルートではベウレ大森林の西でのクアルモッドの戦いでテルパドール統一同盟側についていたためデュアル達と交戦、捕縛された後、処刑される
 レスキュールートではキョウと結婚
 オーダールートではテルパドール西部指令になる


 <フレイヤ=セウィス>

 17歳
 身長163
 体重46
 クルメーディアのフェムニ出身

 フェムニで道場を開いているゴード=セウィスの娘

 ドミネーションルートでは護衛としてシェリルに同行。その後デュアルの計略でシェリルと共に小屋で焼死
 レスキュールートではゼファーと結婚
 オーダールートでは新テルパドール王国軍部総司令になる


 <マルシア=ニオ=クアリード>

 18歳
 身長164
 体重48
 ベネラシオのルーバ出身

 ベネラシオの豪商パルックス=ティーン=クアリードの娘

 ドミネーションルートではデュアル達の計略(シェリル暗殺)を知る。その直後ウィンド、ディアスの二人にクロウド砦で保護されるが、グロウ、ヴェノム達が攻め込んできたときに惨殺される
 レスキュールートではディアスと結婚
 オーダールートではテルパドール東部指令となる


 <コリン=シェリオーラ>

 16歳
 身長152
 体重40
 ガドモルゼオの王都ユーメリオ出身

 ガドモルゼオ魔術団団長ロウグ=シェリオーラの娘
 その地を色濃く受け継いでおり、召喚師としての能力を身につける

 ドミネーションルートではデュアル達の計略(シェリル暗殺)を知る。その直後ウィンド、ディアスの二人にクロウド砦で保護されるが、グロウ、ヴェノム達が攻め込んできたときに惨殺される
 レスキュールートではウィンドと結婚
 オーダールートでは新テルパドール王国魔術団副団長になる



 主要キャラのエピローグは以上です。
 読者の皆様。三年間、おつきあいくださって有り難うございました。これからも、可能な限り新しい小説を執筆、連載していきたいと思ってますので、応援、よろしくお願いします。

2003/9/28
棚倉 栄次