−治療を受けるには− |
ここでは鍼灸按摩治療を受ける前の予備知識について書きます。
まだ、治療を受けようかどうか悩んでいる人は「はじめに」の項にある「FAQ」で敬遠されているパターンは大概触れていますのでそちらへどうぞ。 ■ 鍼灸治療は何処で受けられるの? ・鍼灸治療院、按摩治療院 鍼灸按摩を専門に開業しているだけにこれが最もポピュラーな場所です。 殆どの場合治療費は実費なので保険が適応される医療機関に比べて割高ですが、その分治療内容も最も自由度が高いです。 あと、しばしば言われることですが、その治療の詳しい内容等が広告でも看板でも全く情報開示しないのは、他の医療機関と同じく広告制限が法律によりかけられているからです。 自分の症状に果たして鍼灸按摩が適しているのか不安な方はまずTELしましょう。 うちのようにサイトを持っている治療院なら掲示板やメールでもかまいません。 まず問い合わせてみてください。 ・鍼灸接骨院(整骨院) 上記の鍼灸治療院と同じですが、それに加えて柔道整復師(以下、柔整師)の免許を持っている人のいる治療院です。(同一人物が持っている場合もあり) 鍼灸按摩に加えて骨格、関節系へのアプローチが出来るためより多角的な治療が受けられます。 また鍼灸按摩には基本的に保険は適応されませんが柔整治療には保険が適応されますので鍼灸以外の部分は割安になるのも魅力です。 ただし、保険適応治療全般に言えることですが治療費が保険により制限されるため一回の治療時間は短めです。 ・病院等医療機関 今現在は公立病院は制度的に無理があり殆どいないですが、私立の病院や個人開業医の中には按摩師、鍼灸師を雇っているところがあります。 治療内容はそれぞれにおいてまちまちですが例え医療機関で働こうが保険適応の点数は我々はそれ程稼げないため免許に準じた専門の治療に従事していることが多いです。 ただし、医療機関で按摩鍼灸の実費治療が行われているところはごく希ですのでやはり保険分の短い治療になることが殆どです。 継続的に通われる場合有用でしょう。 ・健康ランド、サウナ、ホテル、温泉旅館 これは按摩・マッサージ・指圧に限ってですが治療師がいるところがあります。 傾向としては健康ランドやスパー等は少々高めですが普通に治療的な施術をしてくれますがホテルや旅館は治療というよりは慰安と割り切った方がよいでしょう。 特に温泉地の旅館やホテルはそういう傾向が強く又料金も割高です。 が、ここまでは免許持ちの本職がいることが多いのですが、サウナが少々考えものでその殆どが素人の所謂「もぐり」の術者です。 中にはちゃんと免許持ちを雇っているところもありますが残念ながら少数派でしょう。(そもそも我々の就職先としてありませんから・・・) マッサージは一見誰でも出来そうに見えますが基礎からしっかり訓練されたそれと、素人では決して超えられない差がありますのでご注意ください。 そもそも、無免許治療は犯罪ですしね; ・エステ等美容関係店 時々ですがエステ等美容関係のお店にマッサージ師や鍼師がいることがあります。 ただし、本来は健康と美容は同義に語られて良いものなのですが、そういったお店はあくまで美容が主眼ですので治療というよりもケア的な意味合いが強いようです。 また、その目的からかマッサージと言いつつ素人が施術していることも多々ありますが治療ではないからといって無免許でいいはずもなく、そういう場合は「マッサージ」という言葉は使うべきではないでしょう 因みにウエストや骨盤周りを揉んで直後に計測して細くなるのは痩せている訳ではありません、念のためw 筋肉を柔らかくすれば物理的に抵抗が減り外周が小さくなるのは当たり前でそんなものはすぐに戻ります^^; ■ 治療費用はいくらかかるの? これは本当によく聞かれますが、前述のように広告にも看板にも法律で書けないのです。 しかも保険適応ではないため治療費はほぼ各治療院の言い値です。 よって一番確実なのはTELで各治療院に問い合わせるしかありません^^; その辺りも鍼灸按摩治療院の敷居を高くしているのは分かっているのですがこればかりは決まり事なので何とも...orz ・相場 しかし、どんな業界にもある程度の相場というのはあるもの。 按摩に関しては昔から全身治療で散髪のカットと同じくらいというのがよく言われます。 最近はクイックマッサージなど短く軽快な治療院もありますが基本的には1000円/15分(温泉地や都会でも1000円/10分)くらいと思っておいて差し支えありません。 勿論地域差や立地条件にもよりますし出張の場合は出張費の名目で治療費に上乗せされるか別途出張費が取られますがほぼ全身60分として5000円を超えることはまずありません。 鍼に関しては治療時間による換算は出来ませんがほぼ同じ感覚です。 ただ、前述のように実費治療で治療師の言い値ですから、時々法外な治療費をふっかける困った治療師もいますからやはり事前に問い合わせておいた方が良いでしょう。 因みに我々の業界では腕が良いからといって高く請求するというような文化はあまりありませんので高いところは普通にスルーで良いと思いますw 業界で有名な名人級の治療師でも普通の料金で治療されている人が殆どですから。 ・保険治療について これは本当によく聞かれますが基本的に按摩・マッサージ・指圧、鍼、灸は保険は適応されません。 ほぼ実費治療と思っておいて間違いないです。 鍼灸接骨院などで結果的に治療費が安くなることはありますがこれは柔整治療で保険適応された分であって鍼灸が安くなったわけではありません。 病院や個人開業医さんの所も同様でそこに勤めている鍼灸師はあくまで医師の指示による保険治療の範疇で適応しているに過ぎずせいぜい「マッサージ」か「消炎鎮痛」での治療で動いている点数はごく僅かです。 多くそれら治療に時間を割いてくれるところがあったとしても、まあサービスみたいなものです。 そういう例を挙げて「何故お前の所は保険が効かないんだ!」とか言われると非常に困ってしまいます^^; こればかりは制度によるものなので私たち個人ではどうしようもありませんから・・・。 ただ、脳卒中、パーキンソン病、慢性関節リウマチ、五十肩、腰痛いずれかの診断を医師から受けていて、按摩鍼灸治療が有用と医師が判断した場合で尚かつ通院困難な状況の方に限り医師の診断書と同意書を添えて申請すれば保険適応の出張治療が出来る場合がありますのでもし当てはまる場合はかかっている医者さんに相談してみてください。 介護保険制度導入でかなり難しくなりましたが・・・。 ・医療費控除について ただし、保険適応外とは言え確定申告時の医療費控除の対象にはあります。 (慰安ではなく「治療費に限り」ということですので注意は必要ですが) 必要な場合は領収書を要求すれば大概の治療院はまとめて切ってくれますが希に伝票どころか治療録すら付けていない所もありますので一声かけておくのが望ましいでしょう。 ・福祉、助成制度 これは保険ではないのですが地域の福祉政策の一環で按摩鍼灸に助成制度がある地域があります。 こればかりは地域によりけりなので何とも言えませんが多くの場合老人保険手帳をお持ちの方のみ適応され、助成券と言って割引券のようなものをくれる地域や手帳を見せるだけで無条件に割引される所なんかもあります。 もし、そのような制度がある地域にお住まいなら役場の保険課に問い合わせてみてください。 ある程度は治療費が節約できるはずです。 因みに日本の福祉政策はその殆どが申告制をとっており、困ったことにこちらからアプローチしないとわざわざ知らせてくれません。 もしかしたら自分が受けられるサービスも知らずにスルーしていることがありますのでご注意の程を。 |
![]() |
||||