ー 鯖街道ウルトラマラソン ー

 開催場所 距離
福井県小浜市〜京都府京都市 42q/76q
 フーのコメント
文字通り、その昔鯖を小浜から京の都へ運んだ旧鯖街道を走るウルトラマラソン。
小浜からの全行程76qを走るAコース(通称「本鯖」または「全鯖」とも)と途中の梅ノ木スタートの42qを走るBコース(通称「半鯖」)がある。
(2014年は前年の台風18号被害により一部迂回路を取るためAコース、Bコース共には1q増え各々77q/43qに)

また,旧街道を使うが故に道中、根来坂峠、オグロ坂峠、杉峠など全コースの約25%がトレイルコースとなっている。(Bコースは約28%)

故にフルマラソン超のウルトラマラソンでありながらトレイルランの側面も持つ珍しい大会。

しかし小規模な大会でありながらエイドの充実やオフィシャルの対応が優れている点など運営には定評のある同大会なれど、出場にはかなりの覚悟が必要。

なぜならコースの特性上、収容地点が限られるため何処でもリタイヤできるわけでは無く山岳部コースのど真ん中で動けなくなろうものなら山岳救助の要請すらあり得る為、Aコース参加条件に「最低でも川合(37.1q地点)まで自力走行可能な人」、また「完走の自信の無い方は申込みをご遠慮ください」とまであり最近急増中の関門の緩い大型都市型マラソンのように軽い気持ちでの参加はお勧めできない。

私自身トレイル経験の少ない身での参加だったけど、それでもウルトラマラソンの参加経験はそれなりにあり練習でも1日80q以上の練習を何回もこなしてようやくというところだった。
(当然それなりの記録を狙うならウルトラマラソンとトレイルランの両方を練習する必要があるでしょう)

と、ここまでは安全面からかなり厳しめに書きましたが、大会自体を楽しめる身体と練習量というバックボーンがちゃんとあるなら非常に楽しい大会です。

Aコースで言うならロード75%、トレイル25%という比率は絶妙に市民ランナーでも事前の練習で何とかなるレベル。
(元々アップダウンに弱い私が完走出来たくらいですから)

景色も良く、エイドも数こそ通常のウルトラ程の数は無いにしても飲食物の種類も多彩で目も舌も嬉しい。

トレイルが得意な人は3つの峠で、ロードが得意な人は最初の根来坂の上りや最後の鞍馬までの下りで各々特性を遺憾なく発揮でき、どっち寄りのランナーでも見せ場がある等、誰でも最低部分的には楽しめる。

反面得意では無い部分で苦しむことになるけど・・・。

その道中の楽しみと苦しみが同居するのが、より完走した時の達成感を他では得がたいものにしていると言って良いでしょう。

因みに参加賞は鯖一匹丸ごと串を打って焼き上げた小浜名物「焼き鯖」他。

時々知らない人がいるので解説しておくと、これはそのまま食べても美味しいけど地元近郊の人はコレをぶつ切りにして煮魚のように醤油、砂糖、酒、味醂で煮てそこに軽く湯がいた素麺を投入し煮汁が無くなるまで素麺に吸わせて汁気が無くなったところで完成という「鯖そうめん」にして食べるのが定番。

ニュー麺に焼き鯖を添えるのが鯖そうめんと思ってる人が結構いるみたい(それはそれで美味しそうだけど)だけどこっちが正解です。