夏
紺碧の海
むくむく伸びる入道雲
谷川
せみしぐれ
そんな故郷に似た原色の空の下へ
どこかへ向かって旅をしたい
何枚かの切符を手にして
盆地で焼き尽くされるより先に
行ったことのない東へ北へ
騒動しく暑苦しい子供を連れ
夏を背に脱出しよう
母と子の夏
絵本を見ながら思う