<北京旅行 2009年9月13日〜15日 読売旅行”びっくり北京3日間”

【動機と経緯】
読売旅行広告 以前から、万里の長城に行きたいと思っていた。中国の歴史が好きな妻は故宮に興味を持っていた。 中国は言葉も分らないのでツアー…何時も利用している読売旅行に7/23予約…3日間コースなので明の十三稜が入っていないのがちょっと残念だが、関空から添乗員付きで29,800円は安い! しかし、空港使用料(関空2,650+北京1,440)、旅行保険(3,930)、送迎バス(6,000)が加わり、結局43,820円+オプション3回9,800円=合計53,620円/人となった。中国への入出国カードの作成(3,150)だけは自分ですることに。
 何と、参加人員は114名、バス3台と大所帯となった。

【関空までどのようにして行くか?】
 最近、2度お出かけのとき渋滞に巻き込まれており、1人6千円と少し高めだがツアー会社手配の送迎バスを使うことにした。加えて、近くの乗車場所までのタクシー代(約2千円)が必要な上、出発も朝早い。  車で行って預けた方が良かったかもね。

【1日目 2009年9月13日(日)】
出発案内 4時起床、4時50分タクシーで出発、バスは既に到着しており定刻(5:10)より早く発車。姫路−明石方面からの乗客は14名、何と会社関係の知り合いが夫婦で乗り込んできてビックリ。 7時10分過ぎに関空に到着、団体受付へ。程なく添乗員が来て受付、その足でチェックイン、早かったので窓側・主翼後ろの席を確保。 出発まで2時間半、暇潰し。

767-300 飛行機は、JL785、定刻(10:00)通り出発、飛行時間は3時間20分。機種はボーイング767-300(左写真/座席2+3+2)、定員232名なので約半数がこのツアー客なのだ。昼食は、機内食、すき焼き風煮。韓国の上空を横断して北京へ。機内で中国への入出国カードを書くが2回も書き間違え、妻から大丈夫?と言われる始末…

 12時20分定刻通り北京空港に到着。ツアーバス3台に分乗(私達は2号車)し、市内観光に出発。バスは、中国でも有数の企業グループ「北汽集団」傘下のもの。
 車1台に、現地の男性ガイドとガイド見習い?若い女性添乗員が、更に日本からの添乗員の計3名の案内役が付いたのにビックリ…経費がかかりそう。
中国の紙幣
 車窓から初めての中国の風景を見る。道路は広い、車は多い、高層住宅やビルが多く、工事中の建物も多い。 昨年のオリンピックの際にも話題になったが、空気が霞んで見え、街路樹の葉も白っぽく見える。 市内には意外と緑=街路樹が多い。街路樹は、北京市の木「槐樹(えんじゅ)」=日本名:偽アカシヤが多いという、その他にポプラ、柳などがある。

 車内でお金を両替。紙幣のデザインは額の大小に関らず同じ(右写真)。何かの時にと思って”5千円=340元”両替したが、買い物したお店では全て円が使えたので結果的に両替する必要はなかった…露天の土産物屋で買う時間が無かった…。
 水は、中国人でも生水は飲まないとのことで、車内でミネラルウォーター500mL/1本50円とビール100円を安く販売していた。

 ◆世界遺産・頤和園(いわえん)…広大な皇室庭園
頤和園−1 門を入ると凹凸が目立つ大きな太湖石がでんと置かれている。 中国の寺院は門から直接中が見えないように石や壁で目隠しするという。始めて見た中国の古代建築は、元祖なので日本と似ているがより緻密で彩色豊かな造りである。頤和園−2 侘び寂びを大切にする日本では、古い寺院はそのまま朽ちた?色褪せた自然の状態で保存されることが多いが、海外ではオリジナルの色彩豊かな状況に復元するのが一般的みたいだ。特に、北京では昨年のオリンピックに合せて有名な観光施設も化粧直ししたばかりでとても鮮やかである。園内は、大勢の人出で大混雑…入場者数は3万人とか…。園が接する昆明湖ではボート遊びをする人も多かったが、私達は園内と長廊を通り抜けただけ。

 ◇オリンピック公園
オリンピック公園 昨年開催されたオリンピックのメインスタジアム「鳥の巣」がある公園を散策。公園入り口には警備員がいる。自由時間30分、道路向かいには水泳会場や高級マンションが見える、結構暇(^^;; 16時集合。
 次に、ツアーに付き物の土産物屋に行かされる。

 ▽茶芸館
 中国茶の実演、試飲、販売である。流暢な日本語でお茶の入れ方、鉄観音新茶、上品な香りのジャスミン茶、ほろ甘い茘枝(らいち)紅茶、5年間熟成されたプーアル茶の4種類の試飲。それぞれとても美味しくて、ジャスミン茶、茘枝紅茶、プーアル茶と、お湯を入れると龍の色が変わる湯のみをお土産に購入。12570円也、ちょっと買い過ぎ。

夕食会場へ。市内に入ると片側5車線の道路も数珠繋ぎ、曜日によってナンバープレート末尾の数字2種類の車を乗り入れ制限しているので渋滞は20%緩和されているというがものすごい。公共交通としてバス、トロリーバス、地下鉄があり、料金を超安くして車の渋滞緩和を図っているというが追い着いていないようだ。 自転車…意外と電動自転車が多い…や単車は、昔に比べ少ないというものの、車の間を縦横無尽に走っており危険極まりない…ツアー中に2名の負傷者を目撃した。渋滞しているせいで、車の運転も荒っぽい、事故が起きても不思議ではない。私は怖くて運転できそうにもない。広東料理

 ◆夕食:広東料理
 ツアーの食事は、中華なので10名ほどが円卓を囲む形式のため神経質の人は嫌がるかも。普通の中華料理と言うイメージ。 多少辛いものもあったが、極めてオーソドックスな味で妻も食べていた。尚、瓶ビール(燕京)は40元、アルコール3.6%、味はコクがなく薄めで高い。

雑技(皿回し) ◆オプション・雑技鑑賞
 食事後のオプションとして、19時過ぎから、雑技鑑賞、カンフー鑑賞、足つぼマッサージが準備されており、私達は雑技を見ることにした(3500円)。 一種のサーカス芸、体操演技のようなもの。左写真は片手4枚の皿回しをしながら組み体操をしていく様子。座席が前の方で良く見え迫力も感じることができとても良かった。

 雑技鑑賞後、ホテルへの帰路、サービスとして遠回りだが「天安門広場」を車窓からの夜景見物…国慶節の準備期間なので遅くまでライトアップされているとのこと。(左下写真)北京新世紀日航飯店

 ■宿泊・北京新世紀日航飯店(右写真) 連泊
 21:25到着。とても大きなホテルで、部屋も広くビックリ…一人3万円のツアーなのに…。 テレビはNHKとNHK-BSが映る。デジカメを充電、コーヒーを飲んだり、シャワーを浴びたりして23時就寝。
 尚、デジカメの充電で気がかりだった電源コンセントは、英国型、平刃と2ピン兼用型があり、前者は変換プラグを使用、後者は日本のプラグがそのまま挿せた。変換プラグも持参したが最悪のことも考えてデジカメを2台(電池計4個)−新しいFuji-FinePix-F200EXRとPanasonic-LUMIX-FX500−を持参。

【2日目 2009年9月14日(月)】
天安門の夜景 今日も5時起き、眠い。テレビを点けたら6時!一瞬慌てたがNHKの日本時間表示で安堵。 6時前から食事…バイキング…特別美味しいものではないが品数も多くマズマズ、料金以上。7:10集合、7:20出発。朝早いのに、道路は通勤渋滞中。天気は晴れだが霞んでいる…朝靄ではなくスモッグだろう。

 ◇天安門広場…故宮に隣接する広大な広場
 ここで1989年天安門事件が起こったのだ。天安門毛主席記念堂、人民大会堂を横に見ながら進む。警察や人民軍が目立つ。広場の入り口は柵で仕切られ、X線での荷物検査もありビックリ。半月後の10月1日建国60周年の大規模な国慶節の準備中…地面には記号と番号が、きっと整列する目印だろう。 周辺には仮設トイレが数多く設置されている、勿論今は使用禁止…中は仕切りが無く日本人向きではないとガイドの弁。 
 テレビでお馴染みの毛沢東の肖像画が掲げられている天安門を間近に見ると"中国に来た"ことが実感できる。

大和殿 ◆世界遺産・故宮(紫禁城)
 天安門広場から道路を横断する地下道を経て天安門(写真左上)→端門→午門→太和門→太和殿(右写真)と故宮の中を北に進む。故宮は、南側の午門から北側の神武門までで有料、大和殿が中心的な建物で中国最大の木造建築物とのこと…さすが大きい。大半の建物はオリンピックで化粧直しており彩色が鮮やかだった。

 ▽故宮内掛け軸店
 格安ツアーの宿命か?買う気もないのに掛け軸店に約40分も閉じ込められた。でも、八方睨み虎はすばらしかった…眼は当然だが足まで見る位置で変わって見えるし、毛並みが気が遠くなるくらい緻密に描かれている…でも50〜80万円と高く手が出ない。

 最後に、太湖石を積み上げた堆秀山がある御花園を通り、故宮の北側の門・神武門よりいずる。ただ、故宮博物院内の展示品を見ることは出来なかったのが心残りだった。 徒歩で約3km歩き、11時に出発。
昼食・飲茶バイキング
 ▽翡翠店…引き続き土産物屋に行かされ40分も滞在。翡翠は魔除けとのこと。勿論何も買わず、休んだだけなので暇だった。

 ※昼食:飲茶料理 in 七宝焼き店
 途中事故渋滞もあり13:15到着、腹減った。飲茶バイキングだが、皿に入れて運んでくれる。ニラ餃子が美味しかったがたれがイマイチ。もち米入り焼売など。品数はあるが小籠包とか肉焼売とかは無く普通の中華料理の感じ。妻は味に癖があるといい殆ど食べられず。この料理店は、七宝焼きの店の中にあり、土産物を見る時間も考慮され1時間の滞在。七宝焼きの製作工程−銅線の切断、加工、貼付等−繊細な手間のかかる作業を実演しており興味深かった。
万里の長城
 2時過ぎに集合、いよいよ、ツアーの主役「万里の長城」へ。妻は、昼食代わりに車内で日本から持ってきたビスケットを食す。目的地の八達嶺長城は、市内から約70km離れた郊外にあり、市内から離れるほど空が透き通って綺麗に見えるようになる…やっぱり市内はスモッグで覆われているのだ。 途中、長城の一部が見え隠れし感嘆の声を上げる。事故渋滞もあり約2時間かかり3:10到着。

八達嶺長城のロープウエイ ◆世界遺産・万里の長城-八達嶺長城
 万里の長城の長さは約6,000km…日本だと1里4km=1,500里で万里にはならないが、中国の1里は0.5km=12,000里と万里になるという。
 長城の観光ポイントは幾つかあるが、八達嶺はロープウエイがあり便利でポピュラーな場所。八達とは交通の要所という意。見物後夕食やオプションの予定があるため見学時間は40分程しかなく行って帰るのが精一杯。土産物店の時間を少なくして余裕を確保すれば良いのに主客転倒だ。
 ロープウエイは6人乗り、ドアは自動だが閉まっても隙間だらけ、出だしが速く、滑車ではガタガタ、何となく大丈夫かと心配してしまう。
 長城に登ると人、人、人で大混雑、急傾斜の道が怖い。長城から見渡す景色はとても美しい。高い所で海抜888mとのこと。山々の稜線に長城を造るのはさぞや大事業だっただろうと思いをはせるが、数ヶ月前に改修工事を終えたばかりのようで綺麗すぎて歴史的建造物という雰囲気は薄い。 写真を撮っただけ?でそそくさとロープウエイを降りる。下りの乗り場には係員がおらず勝手に乗り込む。長城の人出
 駐車場の周辺には数多くの露天商や土産店があり見たかったが時間がない…娘に頼まれた毛沢東のブリキ人形を探したいのに。 夕食のため早々に北京市内を目指す。

 ▽車内販売…印鑑、お菓子
 バスの中で、メノウの印鑑のプレゼントが…勿論名前は刻まれておらず、文字を入れて朱肉をセットにして1500円と格安。水彩画の落款が欲しいと思っていたので、フルネームの角印を注文。
 また、4種類ほどのお菓子が配られたが車内販売用の試食品だった。月餅は外側もあんこで不味い。ゴマ菓子を会社への土産に購入。商売上手だ。

 郊外は順調な走り、進行方向は霞んでおりスモッグの中に突入していく感じ。市内に近づくとやはり渋滞、速度制限標識の80km/hが空しく見える。
 実は、私は、スモッグのせいで私は鼻水タラタラ状態、鼻炎薬を飲む。

北京料理 ◆夕食:老舗・全聚徳の「北京料理」…北京ダック
 北京ダックの老舗、日本にも支店がある有名店らしい。10数種類の料理がでた。北京ダックは皮だけではなく肉も食べるとか。食べ方の実演あり、皮や肉に味噌だれをつけてネギとキュウリの千切りを、薄く焼いた小麦粉の皮(薄餅)で巻く。ダックの皮は美味しかったが肉は臭みが強く口に合わない。白いスープがでたが粥の上澄みみたいで味も無く何とも言えない。また何物か分らないが口に合わないものも2皿あり。特に感動する料理も無かったがマズマズ。でも妻は臭いと言って殆ど食べれず…好き嫌いってどうしておきるのだろう?

京劇 ◆オプション・京劇鑑賞
 ガイドはしきりに数年前から始まったカンフーショーを勧めていたが、伝統の「京劇」を選んだ。劇場はホテルの中にある。予定より遅くなり、19:40頃着いたので始まっていた。座席は2階席の一番後ろのため踊り手が小さくしか見えずイマイチ。一番前の座席は食事席だった。 衣装は綺麗だが、伝統的な音楽と優雅な舞、ストリーは英語と中国語の電光掲示板で表示されていた。言葉は、中国人でも理解し難いとか、日本の狂言や歌舞伎と同じようである。
 妻は前の席の外人さんの匂いが臭い、土産も買いたいしと言うので途中で一緒に退席。土産物−京劇のどろ人形、白檀の飾り、マグネットなどを買う。

 21時頃、ホテルに到着。
 妻は、ホテルの売店で晩飯代わりにクラッカーを買う…可哀想に。 部屋に戻ると、京劇の土産物を忘れたのに気付く。劇場に忘れたのか、バスに忘れたのか覚えていない…どうも記憶が曖昧、危ない!?…。 ガイドに電話するがなかなかつながらない。一方、妻はホールに直行、出かけようとしていたガイドたちを引き止めることに成功。バスの運転手に確認してもらうとバスの後方に泥人形の入った袋があるという。床においていた土産物袋が滑って、足元から消えていたようだ。ちょっと安心。
 
【3日目 2009年9月15日(火)】
 今日も5時起き。昨日と同じように6時前に食堂に行ったが開いておらず待つ。定刻6時にオープン。朝食は今日もバイキング、幾輪タクつか異なる料理やパンもあるが似たようなもの。 昨日忘れた土産物を確認…ありました! 昨日より少し早く7時に出発…何時も遅れる二人組がおり10分遅れ、部屋にいたらしい。 今日も快晴、道路は渋滞、空気は霞んでいる。

 ○什刹海(しゅうせつかい)
 北京にある古い佇まいが残っているところ。オプションの輪タクでの胡同(フートン)めぐりに参加。幾つかのグループの輪タクが並んでいる。自転車に接続した二人乗りの屋根付3輪リヤカーである。中国の海は日本の湖のこと。右下写真は什刹海の前海。周辺は平屋の集落だがバーが多い。再建中の建物も多いが、保存地区なので昔と同じ形にするという。伝統建築である四合院(しごいん)も一箇所見学。中央に庭があり南北東西に家がある・・・北は親、東は男子、西は女子、南は書斎などが配置される。入り口の階段が高いほど身分が高い家…見学した家も身分が高そう。什刹海/前海実際に生活中の家とのことだが見せるためかとても綺麗にしていた。特に箱状のベッドが印象的だった。一廻りしたら8時過ぎ、意外と短かった−2,800円也。

 ▽総合民芸店…日程には入っていなかったのに
 またもや、土産物店に連れて行かれる。珍しいカラー真珠を中心に、各種民芸店を扱っている。カラー真珠は、あこや貝ではなくあわびで養殖しているそうだ、確かにピンク色などは綺麗。 少し土産を買って9:40出発。
天壇公園・祈年殿
 ◆世界遺産・天壇公園
 敷地も広いが、とにかく人が多い。特に地元の暇人が集まっては社交ダンスや運動などをしているという。 有料だが、年間パスが50元(750円)と格安なのだ。
 円形の大きな建物「祈年殿」は、明清代の皇帝が天に対して祭祀を行った祭壇で、天は丸いものと考え、屋根の青色は天(空)を意味するという。中央に4本(四季)、その外側に12本(月)+12本(?)、計28本の柱で構成されている。ここも化粧直しされており鮮やかな色彩が施されている。
 天壇公園にある"回音壁"に興味があったが行くことが出来ず残念。
 10:50集合だが…他の2台が出発してもなかなか集まらない…性格か?

 <帰路:北京国際空港>
 12時過ぎに空港に到着し、チェックイン。往路と違い、皆一緒にチェックインするので長蛇の列。何時も列の後ろから割り込んでくる小柄の変なおっさんがいる。同行している娘も見て見ぬふり。私たちの待っていた列は受付が増えたので意外と早く完了…でも全員が終わるまで待機するので結局同じ…
 飛行機は、JL786、13:50予定が出発待ちで14:15離陸。でも強い追い風のため予定時間より早く到着するとのこと。機材は往路の帰り便なので同じ767-300。座席は後ろから2番目だが窓際。冷房が効き過ぎ、珍しく毛布を借りる。北京から沿岸までは広大な平野、ゴルフ場も見える、沿岸は埋め立てが進んでいる。
 15時過ぎやっと昼食=機内食、サラダと肉炒め、美味しくもないが腹の足しになる。妻は、肉orタレが臭くてサラダしか食べれないとか、またもやクラッカーの出番、面倒な連れ合いだ。
 17:30関空に着陸。送迎バスに乗って帰路に着く。コンビニで夕食を買ってタクシーで帰る(20時過ぎ)。

 【全体の感想】
 海外ツアーは初めてだったが、とにかく見物時間が短く、行って写真を撮っただけ? ゆっくり見ていられないのが欠点。とは言え、実物を自分の眼で見て、肌で感じることができたことは良かったと思う。 今回、特に感じたのは、宮殿のような人工的な建物そのものより、万里の長城で見たような自然の風景の方に感動を受ける気がした。 次は、オーロラ見物か?