北海道・流氷旅行 2008年2月28日〜3月1日 2泊3日

 近畿日本ツーリスト主催:【とっておきの流氷物語】 
   日本のてっぺん宗谷岬とたっぷり旭山動物園&「ガリンコ号」で流氷体験 3日間


動機
流氷情報 妻は、昨年2007年2月に娘と一緒に北海道旅行に行ったが、残念なことに流氷を見ることができず非常に心残りだったようで、今年も行ってみたいと言っていた。
 雪国育ちの私は、冬の北海道にそれほど興味があったわけではないが、”流氷を一度は見てみたい”と思い2月中旬に申し込むことにした。
 ダイレクトメールが来ていた読売旅行のツアーは、満員だったり、人数不足で駄目。そこで、インターネットで、JTBとKNT(近畿日本ツーリスト)で調べたところ、妻の昨年のルートと重複していないKNTの本ツアーを見つけた。また、KNTはインターネットでの申し込みが可能なためとても簡単に申し込むことができた。

 流氷は、気象条件によって時々刻々変化するので、行くことが決まってからは、頻繁に流氷情報を”第一管区海上保安本部海氷情報センター”で確認…右図のようなイメージ図と各ポイントでの写真が掲載されています。右図は見物当日のもの。
 北海道は、数日前から低気圧に覆われており、当日まで北風が止まないように祈っていた…祈りが利き過ぎたか?…流氷には良かったが、飛行機が欠航するはめになるとは…。


1日目

 2月28日
 神戸空港→千歳空港→(日本海オロロンライン)→稚内

往路飛行機欠航案内  早朝6時過ぎに家を出発、車で神戸空港へ。集合時間7:35より早めに到着・待機。
 ところが、、、予定のフライト(JAL 8:15発)が欠航!(?_?)、、、北海道の添乗員と9時過ぎに連絡を取るから待てとのこと。昨夜から分かっていたらしいのに段取りが悪い。 結果的に、15:05発で千歳まで行き、タクシーで稚内のホテルに合流(24時頃)するかキャンセルするかの選択・・・今回の目的が”流氷”にある私達は待っても行くことにした
でも、7時間遅れ&待機はしんどい。一旦家に帰る?神戸市内で映画/買い物?…結局動くのは鬱陶しいので、本を購入、車の中でTV鑑賞と読書と昼寝して過ごすことに。もっと早い時間のフライトがあっても良いのに(プンプン)。

 15:05発/往路の飛行機は、よく見るボーイング767-300より大きい777-300…多分初めての搭乗。767-300の長さ54.9m×230席に対し777-300は長さ73.6m×470席とかなり大きくジャンボ747並とのこと。でも、その大きさの割りに乗客が少なくガラガラ状態だった…これじゃ儲からないと思った。

 千歳に17時頃に到着、夕食の弁当を購入し、ワゴンタイプのタクシーで一路稚内へ。夕食の弁当代は千円支給された…ホテルの夕食はそんなに安いのか? 神戸から来たのは私達と2回生の女学生2名の計4名。
 千歳から稚内までのツアールートは日本海オロロンライン経由なのだが夜間は危険らしく、タクシーは旭川から真っ直ぐ北上するコースをとった。走行距離約430km、所要時間7時間、ひたすら走るロングドライブ。 雪は殆ど降っていなかったが、旭川手前の高速道路が吹雪で一部不通、気温は-3℃程度、一部路面が凍結している箇所もあったが地道と変わらない速度で走行、一度交差点で停止の際スリップしたのは愛嬌か。初めて見る道路沿いの防雪柵…風を利用したアイデアグッズ。話好きの運転手で、観光案内に詳しくおしゃべりしながらのドライブは意外と退屈しないで済んだ。遅いし夜間の運転は危険なので運転手も同じホテルで泊まり翌日帰るとのこと。私達も大変だが、ツアー会社も予定外の出費なんでしょうね。

 予定通り24時にホテルに到着、添乗員とホテルの人が出迎えてくれた。
 家を出てから18時間!疲れたぁ〜。ホテル・大将はビジネスホテルだがクチコミ情報の評価は高い。部屋は綺麗、ツイン、トイレが別置き、風呂には広い洗い場が付いておりグッド。1時就寝、朝は7時30分出発、シンドォー。

 ※後日談本記事をアップ後、知人N氏からメールが。何と、彼は札幌に出張し、前日27日に千歳→神戸のJALに搭乗しようとが欠航、一泊したが、翌28日午前の飛行機も機材不足で欠航、昼ごろ千歳を出発、神戸に到着、N氏らと入れ替わりに私達が搭乗したことになり、N氏と神戸空港ですれ違っていたかもという偶然があったのです。世間は意外と狭いですね。


2日目

 2月29日
 稚内→抜海港→宗谷岬→クッチャロ湖→紋別→層雲峡温泉
抜海港のアザラシ
 ツアー参加人数は、初日からの人33名と神戸から遅れて合流4名の計37名。

 朝6時半からの朝食はビジネスホテルなのに和食膳…たらの煮物が懐かしかった。
晴天。最初に”抜海港”で「ゴマファアザラシ」の見物。少し離れたところにゴロゴロ…最近増え過ぎて漁師は困っているとか。
宗谷岬 ※後日談03/09朝、読売テレビで抜海港のアザラシが紹介されていた。アザラシが着始めたのは2,000年頃、流氷が少なくなったのが原因らしい。漁獲量は3割も減ったとか。

 冠雪した利尻富士が綺麗に見えたが、隣の礼文島は霞んでよく見えなかった。妻の知人は利尻富士に登山に来たとか…最近人気らしい。

 市内に戻るかたちで日本最北端(北緯45度31分14秒)の”宗谷岬”へ。 ガイドによれば、本当は宗谷岬より北西にある弁天島が最北端とのこと。
 気温は-7℃だが晴天で陽射しも強く寒く感じない。日本最北端の地の碑の前で集合写真。初めて見る流氷に感激…2年ぶりに来たと言う。
 また、約43km−近くて遠い雪のサハリンも眺めることができた。その他、間宮林蔵の立像や音楽碑がある。記念に土産店で最北端到達証明証を購入、100円とは安い。土産店の隣に-11.5℃の流氷館があり、流氷とアザラシなどの剥製が展示されていたが獣臭く妻は入館せず。

クッチャロ湖の白鳥 宗谷岬からオホーツク海沿岸を南東に”白鳥の湖・クッチャロ湖”へ。
 ラムサール条約登録湿地でもある。
 湖の大半は雪で覆われ、環境省の水鳥観察館の裏側の一部に水面が残っており、白鳥と鴨が多数いた。コハクチョウが多いとか。
 妻は、餌の食パン(2枚100円)を買い、ちぎっては投げ与えて遊んでいた。人馴れしているのが虐められていないのか寄っては来るものの逃げはしない。

 クッチャロ湖から流氷見物の紋別まで約2時間…紋別に近づくにつれ天気予報通り小雪交じりの曇天に、でも流氷も多くなり期待が広がる。
 午後1時過ぎ、昼食会場のホテルに到着。昼食はオプション。海鮮丼を食す。小さなホタテ貝の入った味噌汁を初めて頂いたがとても美味しかった。ホテルからバスで乗船場に。

ガリンコ号 紋別で15時発の”ガリンコ号”に乗船。
 ガリンコ号は網走のオーロラ号のように舳先で氷を割って進む砕氷船ではなく、スクリュー状の筒2本が回転して氷を砕いていく船である。ガリンコ号の前で

 遠目には、ビッシリ敷き詰められているように見えていた流氷は、スケートリンクのように切れ目のない一枚氷ではなく、大小、亀の甲状に割れた氷が敷き詰められた状態である。
 氷の厚さも思いのほか薄く(50cm程度か?)想像以上に簡単に割れる。
 初めて見る”見渡す限りの白い海原”流氷は、他では見ることができない素晴らしい風景である。
 船の気温は-3.7℃となっているが、船外で素手でカメラを持っていると痺れるくらい冷たくなる。約1時間の乗船、白一色の景色は変わらないけど、割れて流れていく流氷や、姿かたちの異なる流氷を見ていると、アッという間に過ぎた。

 妻は去年のリベンジを果たせ満足げ、私も初体験に充分満足、これて今回のツアーの目的は達成。
 なお、昨年は流氷を見れた人が少なかったのではと添乗員の言。流氷の漂着量はサイクルがあり、全体的には温暖化で少なくなってきており、5年後位には来なくなるのではという。

層雲峡・氷瀑まつりツララの洞窟 紋別から山の中の”層雲峡温泉”に約2時間のドライブ、予定通り18時半頃到着。
 宿泊はホテル大雪他となっていたがチョット格下と思える”マウントビューホテル”…でも祭り会場に近くて良かった。
 事前に申し込んでいたグレードアッププラン(+3千円)の夕食は、ホテル大雪のレストランとのこと、車で送迎してくれた。
 一応フルコース。別料金でワインを注文。物珍しいメニューとしては、たらの豆乳鍋、皮付きたまねぎの真ん中をくり抜いてビーフシチューを入れたもの程度。メインは、鮭と牛肉の2種類…両方頼んで半分づつ食べた。量が多過ぎてしんどかった。北国のせいか味付けが全体に塩辛く×。

 食後一旦、宿舎に帰り、耐寒服?に着替えて”第33回氷瀑まつり”に。寄付金と言う名目の入場料100円/人。今日は残念ながら花火が無い。 会場には、シンボル?の雪だるま、各旅行会社の銘板が掲げられている氷のカマクラが多数、氷の鍾乳洞…どうやって作るのか素晴らしいできに感銘、氷の滑り台2基…タイヤチューブを借りて滑り降りる(有料100円/20分)…妻はとてもはしゃいで喜んでいた。 夜9時半頃まで遊んで帰る。宿で正真正銘の温泉(源泉温度が高いので水で薄めている)に入り就寝。明日は8時40分出発…少しゆっくりできる。


3日目

 3月1日
銀河の滝の前で 層雲峡温泉→銀河流星の滝→旭山動物園
        →小樽市内観光→千歳空港→神戸空港


 朝は晴れ。近くの”銀河流星の滝”を見物、集合写真撮影。
 銀河の滝と流星の滝の2本が隣り合って流れている…銀河の方は完全に凍り付いており、常日頃水量の多い流星の滝は一部流れが見えるものの大半が凍り付いていた。

 半時間ほどの滞在で旭山動物園に。ガイドさんは、雪が降り出し見えにくくなったが、車窓より層雲峡に点在する数多くの奇岩の名前といわれを紹介…言われてみれば成るほどね?誰が名づけたのか…。 徐々に雪の量が多くなってきた。

ペンギンの散歩 10時過ぎに”旭山動物園”に到着、10時半開園とのこと、既に多くの観光バスが到着し多くの人が列を作っている。ガイドさんは、旭山動物園を「珍しい動物もいない、広さも狭い、見せ方に工夫を凝らしている動物園」と紹介していた。確かにその通り、意外と狭い。

 テレビでお馴染みのペンギンの散歩は3月から取り止めとパンフに記載されていたが今日は実施することが知らされた。ラッキー!
散歩ルートへの道すがら、最初にさる館…寒さを耐え忍ぶように身体を寄せ合っている姿に悲哀を感じる。次がシロクマ館で水槽の中のシロクマを見ることができた。つい身震いしてしまう。

 ペンギンの散歩は11時から、始まる前から道の両脇は見物人が一杯、見るのも撮影も大変、確かに愛嬌がありかわいい。散歩中のペンギン館を除くと身の丈50cm位の小さい赤ちゃんペンギンが一頭、隅っこで寒さを堪えているようにジッとしているのに愛着を感じた。これも良く放映されるアザラシが円筒容器の中を泳ぎあがるシーン。速過ぎてシャッターチャンスが難しい。 12時前から大雪・・・北国らしが見物には邪魔。

小樽運河  12時半、動物園を出発、小樽市街へ約2時間のドライブ。 昼飯はオプションで申し込み。私は海鮮丼、妻は豚トントロ丼を車中で食す。 札幌に近づくと降雪は少なくなった。
 市街地の家の屋根を見て新たな発見が・・・平らな屋根が多いのだ、私の故郷「新潟」は三角屋根、現住所(兵庫瀬戸内側)でも三角屋根が多いのに、なぜ雪の降る北海道は平屋根なのか?雪が自然に落ちると危ないのか?平屋根でも水はけが良く作られているとタクシードライバーは言っていたが、ちょっとした驚きだ。

銀の鈴1号館でコーヒー ”小樽”では運河で集合写真撮影後、ヴェネツィア美術館〜メルヘン交差点の間のお店でショッピング。
 私達は、コーヒーショップ「銀の鈴1号店」に直行し、コーヒーカップ&ソーサー(写真)をゲット…これが土産…1セット600円でコーヒーお代わり自由とは意外と安い。
 六花亭で少しだけお菓子を、魚屋で「とば」を購入。滞在時間は1時間しかなく慌しい、残念ながら私のイメージ”小樽=赤レンガ倉庫”は見ることはできなかった。

小樽からまた2時間かけて千歳空港へ、添乗員は降雪、道路閉鎖を心配していたが雪は降っていたものの時間通りに到着。19時発のJAL、降雪のため出発時間が少し遅れたものの無事出発、10分遅れの21時5分に神戸に到着。復路の飛行機はポピュラーな767、それでも空席が目立った。