国旗 オーストラリアAustralia <パース>


1.出発の準備

 ドイツでの仕事が90年7月末で一段落し、いったん帰国して次のステップであるオーストラリア・パースでの仕事の準備をしていました。
諸条件がそろい91年1月早々に出発することになった。滞在予定は一応2年間でした。
 家族は、子供の学校問題(下記)があり、息子は2浪するような形になりますが、普通経験できない海外生活を経験するため家族全員で行くことにしました。しかし妻子は、学年・学校の区切りが良い3月下旬に合流することにしました。
 結果的に、家族全員での海外生活はとても有意義でした。

家族同伴=学校の問題>
 当時私の家族は、妻と高校受験を目前に控えていた中学3年生の息子と、中学1年生の娘がいた。ドイツ滞在の際は、近くに日本人学校が無かったので単身赴任をしていたが、オーストラリア・パースには、日本人学校があるが、小中学である。しかし、家族全員にこの機会に海外生活を経験させたくて、是が非でも一緒に行けるように努力しました。

<娘の学校:中学校>
 娘は、2年間滞在しても中学3年生なので、日本人学校に行ければ問題ありません。
 パースは、日本人がそれほど多く住んでいないのですが、文部大臣がパースに訪れたときに約束して出来たという、小学校と中学校が一緒の日本人学校がありましたので、中2になる娘は日本人学校に行くことにしました。
 日本人中学には10数人の生徒がいたようです。
 日本からの転校届を持っていけば問題なく受け入れてくれますが、先生の割に生徒数が少なく経費がかかるようで月謝は日本より高いようでした。家から日本人学校までは少しばかり距離がありましたので、車を購入して妻が毎日送り迎えしていました。

日本人学校看板 日本人学校校舎
パース日本人学校・プレハブ風の校舎です。
現地の小学校の敷地内にあり、時々交流会がある

<息子の学校:高校>
 中学3年生の息子が、問題でした。日本では、一応高校入試をして入学するように手続きはしても、オーストラリアに言っている2年間休学が可能かどうか? 休学した場合、復学するときは何年生に編入してもらえるのか? 即ち何年間の浪人期間になるのか? といった問題。一方、オーストラリア側では、滞在期間中、プータロー(遊び人)しているだけでは困るので、何とか現地校で勉強させてもらえないだろうか? といった問題。

 中3の息子は、高校受験と重なって大変な時期でしたが、幸い12月には私立高校の特別推薦で入学が決まっていました。
 そこで高校の校長先生はじめ関係者の方とお会いして2年間の休学を了解していただきました。その高校にとっても、このような長期休学は初めてのケースだということでしたが、帰国後1年生に復学することを条件に認めていただきました。国語とか剣道などの単位が不足するので2年生とか3年生にはなれませんが、世の中には大学浪人で数年遅れる人も多いので2年間遅れることより海外生活を経験する方が長い人生にとってプラスになると判断して休学を決めました。確かに2年間遅れましたが、帰国後復学してからは2歳年上ということで結構自由に振舞えたようで本人にとってとてもよかったようです。

 息子を現地で遊ばせておくわけにも行きませんので、パースの現地スタッフの方と相談したところ、ペニーさんと言われる中年の女性でしたが、以前教育関係の仕事をしていたらしくとても多くの情報を頂くことが出来、現地校に入れるようにパースの教育委員会のほうにお願いしていただきました。高校
 当然?英語が得意ではないので、いきなり現地の高校に行ってもついて行けないことは明白です。そこで、移住者のための英語学校 ESL (English as Second Language)・高校クラスに入学させてもらうことにしました。ESLで1年間英語の勉強をして、残り1年間を隣接していた現地高校に通学しました。(右の写真)
 息子の話を聞いて思ったのですが、普通の英単語が分からないというのが実感です。幼稚園前から小学校にかけて普通に覚える単語が分からないのです。
例えば、人体の部位名、地図の用語、理科の実験道具名、などなど、単語が分からなくては授業にもついていけません。いい勉強になったようですが成果は??? しかし、もともと好きだった数学は、英語力があまり必要でないため現地の高校でもいい成績だったようです。

引っ越し>
 ドイツのときは単身赴任だったので、たいした荷物もありませんでしたが、家族全員で海外に引越しするとなると結構大変です。
 パースでは、家と家具は原則として支給されるので送らなければならないものはそれほど多くありませんでした。しかし、オーストラリアでは規格が異なるために日本のビデオ・テレビが必須。日本の電化製品を動かすために必須のトランス(220Vから100V)、電気炊飯器、書籍、衣類、ラジカセ、自転車などなど。
 トランスが結構大変で、電気を熱源として使うドライヤーなどのトランスは軽いのですが、パソコンなど電子機器用のトランスはものすごく重いのです。それに高価なのです。
 大変なのは、残った家の家財の保管と管理です。家財は、大切なものは一部親戚に預かってもらい、残りは引越し会社の倉庫で保管してもらうことにして完全に空家にしてしまいました。空家になった家は賃貸しにする人もいましたが、期間も短いので関係の不動産会社に空家管理を委託しました。一月に一度家の窓を開け換気するのと家の周りの掃除、溜まった郵便物などの転送などをしてもらえます。
 郵便物は、郵便局に親戚宛に転送していただくように申し込みできますが、1年間しか有効ではなく、長期の場合は1年毎に再申請が必要なのです。これはちょっと面倒でした。

2.パースでの準備
<住 居>
 オーストラリアでは、広い家が多いです。パースでは海岸近くの家が涼しいので高価です。私の場合は、借家なのですが確か週290ドル以内、家具10000ドル以内と予算が決まっており、会社で頼んだコンサルタントが適当な物件を案内してくれました。

 私の家は、子供二人が通学しなければなりません。二人とも送り迎えとなると時間的に難しいので、息子の学校に近い家を借りることにしました。中学生の娘を徒歩で通学させるより、息子のほうが安全?、娘を送り迎えし、息子は歩いて通学できる場所、スワンボーンと言う場所で海岸へ1.5km程、夜間など静かなときは波の音が聞こえます。とてもきれいな閑静な住宅街です。
 地理的に予算内に入る家は一軒しかありませんでした。それほど大きな家ではありませんが小奇麗な家でした。借家
 家の中は、応接間×1、寝室×3、広いリビングリームと対面式キッチン、風呂・シャワー付き、日本の標準的な2階建ての家を平屋建てにしたようなものです。
 ただ、家の前は広く、車が4,5台くらいは置けるスペースがあり、裏庭が他の家と比べると狭めでしたが、バーベキューは出来るし、納屋が付いていたので実用上問題にはなりませんでした。

<家具など>
 家具は原則として現地調達と言うことで日本からは送りませんでした。
パースでは家具付きの借家もありましたが、私が借りた家は電気レンジとオーブン、温水器しか付いていなかったので、応接間用応接セット、リビングルーム用応接セット、テレビなどをおく大型サイドボード、クイーンサイズ用ベッド、シングルベッド×2、食卓テーブルセット、テレビ、ビデオ、冷蔵庫、洗濯機&乾燥機、掃除機、バーベキューセット、一通り購入しました。これだけのものを一度に買い物したのは初めてのことで、いい気分でした。予算があるので、またそれほど良い物が売っていなかったと言うこともあり、あまり品質の良いものは買えませんでしたが、2年間ほどしか使わないのですから贅沢も言えません。
 購入した家具の内、籐製のリビングルーム用応接セットを払い下げてもらい日本に持って帰りました。

 ユーティリティとしては、ガスはなく、すべて電気でした・・・調理用コンロも、温水器も、暖房も。ガスを使っている家もあるのですが。一度、夕食時間帯に家のヒューズが飛んで大騒ぎしました。日本のようなブレーカーですと切れたものを入れ直せばよいのですが、昔タイプのヒューズのようで自分で直せません。電源ボックスの蓋の中にサービス会社の電話番号が書かれていたので連絡したところ、出張手当がいるとか何とか面倒なことを言いますので、何でも良いから来てくれと頼んだところ、1時間後くらいに来てくれ修理をしてくれました。英語での電話は苦手です。でも契約条件を予めきっちり約束しておくことはこんな些細なことにも生きているんですね。やっぱり外国の仕事は合理的!

 電気代、水道代の基本的な使用量分は家賃に含まれており、超過した場合別途支払う必要があることでしたが追加はありませんでした。電気、ガス、水道と言った生活必需品は非常に安いようです。

 また、家の庭の芝刈り、剪定は、周辺地域の美観の問題もあるようで必ずしなければならないようです。殆どの家は、芝刈り機がついていたようですが、私が借りた家には付いていなかったので、芝刈り機を買うか、芝刈りをする人を定期的に雇うかということになり、結果的には人件費の方が安いらしく1ヶ月に2回芝刈りにきてもらうようになりました。
不精な私にとっては良かったのですが、事前連絡が無く突然初めて来たときには、妻しか家に居らず、芝刈りにきたおばさんとの英会話で大パニックになりました。パースに来て間が無く、英語も不得意な妻は、結構早口のその人の英語は理解できないのも無理からず、会社に電話してくると言ったハプニングもありました。

隣人たち
 家を決めてから一番気になるのが、向こう三軒両隣ですよね。日本から小さな土産を持っていき挨拶回りをしました。
 前の家は、年金生活しており第二次大戦後進駐軍として呉に来ていたことがあるそうで、その当時の英和辞典を持っているなど仲良くつきあわせていただきました。大学生の娘さんがいたのですが、大卒者の30%は就職できないというほどの就職難であったためイギリスに行くのだそうです。英語圏は広いですから良いですよね。その家のおじさんはエビやカニを捕るのが好きで友達とモーターボートを共有しているので、スワンリバーのクルージングに連れていってくれました。おばさんは、ゴルフ三昧とか週に3回はラウンドしているとのこと、うらやましい限りでした。日頃何かと相談にも乗ってくれ親切にしていただきました。
 右隣は、中国人でした。妻は中国人なら漢字で筆談できると思って娘さんとコミュニケーションを図ろうとしたのですが、漢字がなかなか通じなかったと苦笑していました。
 左隣は、おばあさんの一人暮らしです。近くに息子夫婦がいるので気楽な生活らしいです。一日中暇なものですから、訪ねていくと長話になります。私どもが英語が不得意なことも長くなる一因ですが。息子夫婦のところにもおじゃましたり、親切にしていただきました。
 裏の家など他の家は、挨拶する程度でしたが、地域の人たちがワイン一本と一皿づつ料理を持ち寄ってミニパーティがあったりしたときは声をかけていただきました。

 オーストラリア人は、外国人に対しても表面的には?とても親切なのだそうですが、なかなか気を許さないとオーストラリア人が言っていましたが、私の周りの人たちはみな親切でした。日本人は外国人と見れば何とか避けようとするのが一般的ですもの。

お金=紙幣紙幣
 オーストラリアにいる期間中に、紙幣が紙からプラスチック製に変わり始めました。劣化が少なく長期間の使用に耐えられるのと、透かしなどの技術でコピーなど変造しにくいようにするためとのことです。写真の右端の部分は、透明部分に一部透かしが入っており、偽札が作れないようになっています。
 手触りは、プラスチック製のためカサカサのイメージはありますが、たたむと折れると言った感じはなく結構しなやかです。現在ではほとんどの紙幣がプラスチック製になったようです。
 オーストラリアは今でも完全独立ではなくイギリス女王を象徴にしている国なので、紙幣にも若い頃のエリザベス女王が描かれています。また女王の誕生日は祝日なのです。
 私は、現地通貨で給料を頂くのですが、銀行口座を開設し、銀行カードと小切手を使えるようにしました。オーストラリアでも他の先進国同様、どこでも、例えば小さなスーパーでもカードと小切手が通用し、キャッシュレス社会なのです。とても便利。日本はなかなか、、サインと印鑑の習慣の違いなのでしょう。

医者=ホームドクター
 海外ではホームドクターを持っておくのが日本以上に一般的です。単身ならあまり心配もしないのですが、家族全員となると誰がいつ何時病気になるか分かりません。周りの人にも聞いてホームドクターを選びました。そのドクターは、日本人などオーストラリア人以外の人を多く診察しているようで、とても分かりやすく説明してくれます。日本語で会話は出来ないのですが、相手が英語がまるで駄目なときとか、難しい説明をする場合は、電話通訳を使って説明してくれます。
 病気の時は、何の病気であれ最初にホームドクターにかかり診察してもらい、その結果によって必要な検査機関、専門病院をしてしてくれます。自分の範囲内であれば、自分が大病院に行き看護婦と手術室を借りて手術することもあります。町医者は必要以上に過大な医療設備は持たずに、大きな病院の施設を借りることが一般的です。非常に合理的だと思います。設備を持てばそれだけ利益を上げねばならず薬漬けとか脱税とかにつながるのでしょうから。
 医薬分業は当然なことで、医者の処方箋は、処方箋取り扱い薬局であればどこでも薬を貰えます。日本のように、医薬分業とは形だけで隣の身内がやっている薬局しか駄目というのはおかしいですよね。医者が診察のために必要な検査も、X線とかは別の検査機関(複数)に行くことになります。検査結果は自分で医者に持ち帰るのではなく、自動的に検査機関から医者の方に資料が行くので便利です。

 「医術は忍術」とかいうようないい加減なシステムは止めて、外国の合理的な医療システムを形だけでなく本質を見習って欲しい物です。

 <医者での出来事> 外国人も同じ人間なのだ!
 非常に当たり前のことながら、実感として理解することが出来ました。
昔から私達日本人は、外国人のことを「毛唐人(けとうじん)」と呼び、日本人とは違った人種という風に思う人が多い。

 ある日、オーストラリアのお医者さんに行ったときの話です。
風邪か何かで薬を出すので飲みなさいと医者が言いました。
妻いわく「私は日本人だから、こちらの人と同じ薬では強すぎませんか?
 たぶん、市販の風邪薬などの説明書では子供は大人の半分と書かれているので、日本人はオーストラリア人と比べて小柄なのだから薬の量も少なめでなければならないという感覚だったのでしょう。私も成るほどと思い、医者にその旨伝えました。

 ところが、その医者いわく「心配ないですよ。同じ人間(human)じゃないですか。
 この言葉には、目からうろこが落ちた気持ちでした。そうなんだ、日本人も外国人も同じ人間なのだ。外国人に対して少しでも偏見を持っていた自分たちが申し訳なく思いました。

3.パース全般

場 所世界地図
 パースは、オーストラリアの西オーストラリア州の州都で、インド洋に面している西海岸に位置しています。周囲1000km以内に100万人都市がなくさながら陸の孤島のようなものです。
 オーストラリアは、西海岸のパースから東海岸のシドニーまでジェット機で4時間はかかるという広大な大陸でなのです。
 オーストラリアは南半球にあり、世界地図では何時も下のほうに書かれているので気に入らないらしく、またジョークのつもりなのでしょう南北反対の地図が用意されています。そう言えば、誰が北を上に描くことに決めたのでしょうね。

 パースは、地理的には、緯度=南緯32度と赤道を挟んで反対側は鹿児島位です。経度=116度と香港と同じ位置で、日本との時差は1時間です。
 飛行時間は9時間程度と長いのですが、時差が1時間と短いためいわゆる時差ボケが生じませんので体は楽です。
 しかし、日本とは赤道を挟んで反対位置にあるため、四季が正反対と言うことになり、着るものが困ります。真冬と真夏の時は、飛行機に乗るときと降りるときの服装が正反対の物を準備しておかなければならないのですから。

 また、パースは、インド洋に面しており、海岸一面どこも海水浴場の感じです。真っ青なインド洋に沈む夕日は最高に美しいです。ここでは見渡す限り水平線なので、水平線が水平でなく湾曲して見えます・・・そうです、地球が丸いと言うことが分かるのです。

気 候
 パースの天候は、四季はありますが南半球ですから、日本とは反対です。頭では分かっていてもびっくりしました。真冬の日本を出発し、パース空港に到着したら何と40℃でした。また、逆もしかり、パースから日本に一時帰国したときの写真です。日本との行き来の際は、衣類が大変です。

豪州夏姿 日本冬姿
一時帰国前に立ち寄ったシドニーでの服装。12月22日夏姿・半袖です。 1週間後の日本。親戚(岡山県津山市)の家の前。

 春と秋は、日本とは逆ですが、同じような気候です。とても良いシーズンです。
 冬は、比較的暖かく過去10年間の最低気温が0℃位で、平年は10℃位です。そのため、家の暖房は貧弱なので、結構寒く感じます。家にはヘアドライヤー2個分程度の電気ストーブしかなかったもの。
 夏は、体温以上になることは珍しくもありません。私の経験した夏では46℃が2度もあり、過去最高気温ということで報道されていました。しかし、日本の蒸し暑さとは異なりカラッとした暑さのため過ごしやすいです。
 熱い風は大陸側からくるので、多くの家は海岸近くに建てられています。海からのブリーズが涼しさをもたらすからです。

 日差しはとてもきついです。南極に近くオゾンホールの影響があるのかもしれませんが、紫外線がとても強いのです。オーストラリア人(=白人)は、皮膚が弱いので紫外線による皮膚ガンになる人がとても多いのだそうです。そのため、日焼け止めクリームが、日焼け防止レベル毎にたくさん売られています。
 雨は降りますが、梅雨のような感じではありません。スコールと言うほど激しくはないですが一時的に降って終わりと言う印象です。

−ワイルドフラワー>
 オーストラリアと言うと、花の宝庫です。四季を通じてとてもきれいな花が咲きます。特に、印象的なのは、

●ユーカリ:
 コアラの食べ物と言うことで有名になった木ですが、傷薬のメンソレタームの原料にもなります。枝葉を折ったり、潰したりするとメンソレタームの香りがします。オーストラリアでは約900種類の品種あるとのことですが、春には白、ピンク、赤、黄色と色とりどりの花が咲き乱れとても美しいものです。また、釣鐘上の実がなり、その実を使った民芸品がお土産として販売されています。このユーカリは、オーストラリアの至るとことに自生していますが、油分を含んでいるため火が付くとなかなか消せないと言う厄介な代物で、オーストラリアの山火事が大火災になる一因になっています。日本でも生育が早いので工場の緩衝帯に植樹されている場合がありますが、日本でユーカリの花は見たことがありません。種類か気候が違うのでしょうね。

花 花
ユーカリ:非常に多くの種類があり、花の色も違いとても美しい。抽出される油はメンソレタームなど薬効も大、 バンクシャー:日本でもドライフラワーとして買うことが出来ます。しかし、花が咲いているのは現地でないと見られません
花 花
ファイアツリー:冬に真っ赤な花を咲かせる大きな木です。その時に葉が出ていないので名前のごとく「炎の木」と言うイメージがぴったりです。花の少ない冬にとても美しく咲くので印象的です。左はファイアツリー並木、右は花のクローズアップ。

エバーラステングデージーズ
 高さ50cm程度、細い茎に小さな可憐な小菊のような花を咲かせますが、自生しているときからドライフラワー状のカサカサした手触りの花です。私が一番気に入った花です。
 英語で Everlasting と書くのですが、日本語訳は「永久花」すなわち「乾いてからも形や色が変わらない花」とのこと。自生しているときからドライフラワーの様子に納得。

花 花 花瓶
エバーラスティングデージーズ:とても可憐な花 カンガルーポー:
カンガルーに見えます?
私には見えません
ブラックボーイ:低い木で年輪が緻密。木の幹でで作られた花瓶、とても重量感があり高価です
満開の木 ジャカランダ
アーモンドツリー:あまり大きな木は見たことがありませんでしたが、日本の桜とよく似ており、初めて見つけたときは見間違えました。 ジャカランダ:道路の両側に並びトンネル状になるとととても美しい!日本には無い!

動 物
 スワン:オーストラリアと言えば、「カンガルー」と「コアラ」が圧倒的に有名です。ブラックスワン
 しかし、パースでは、市内を流れる一見湖と見間違うスワンリバーの名前にもあるように「スワン」がパースのシンボルです。それも白いスワンでなくブラックスワンです。写真はレイク・モンガーのブラックスワンで陸にも多く上がっています。人なつっこく餌をやると一斉に集まってきて取り囲まれビックリします。娘は、醜いアヒルのモデル?と言っていました。

 カンガルー:とても多く生息しています。自動車の全面にカンガルーとの衝突を考えてガードがつけられているのを良く見ると思います。私は幸い猫としか衝突しませんでしたが・・・それでもバンパーが割れました。動物園では、放し飼いになっているカンガルーに餌を与えるることができるのですが、とても人に馴れていてかわいいものです。特に、母親のおなかの袋からちょこっと顔と手をだしている子供は愛嬌がありますよ。
 野生のカンガルーが多くいるゴルフ場があって、ティーグランドの正面とかグリーン上に寝ています。ティーショットがトップして真っ直ぐ行ったらと思うと気になるのですが、カンガルーの方は「どうせ真っ直ぐこない」と思っているのか知らん顔です。グリーンでもボールが乗るまでじっとしているのですが、当たらないものですね。カラスと違ってボールは持っていきませんが、結構プレッシャーがかかりました。
 カンガルーは、多くなりすぎてもよくないので、屠殺されているようです。革は敷物に、雄の玉袋はラッキーポーチと言う名前で土産物になっています。肉は一部食用にされており、私も話の種に焼いて食べてみましたが、美味しいという程のものではありませんが、まずくもなく全部食べてしまいました。

 クオッカ:カンガルーの小型版とでも言うのでしょうか? 体長40cm位の有袋類で長いしっぽが付いていて、一見すると大きなネズミの感じがします。写真はクオッカの生息地のロットネス島の説明の中にあります。

 エミュー:ダチョウとよく似ている飛べない鳥。私の身長と同じくらい(170cm)でちょっと怖そうな感じがしており、触りにいけませんでした。落ちている大きな羽を拾って持っていたと思うのですがどこに行ったやら・・

カンガルー 玉袋 エミュー
カンガルーに餌をやる私。餌は一袋20セント。
右は、「The Lucky Pouch」ことカンガルーの玉袋
怖そうな「エミュー」

 コアラ:オーストラリアを代表する動物ですが、ユーカリの木に止まって寝ているだけと言う印象ですね。いつも寝ている、動かない、動いてものろま。確かに愛嬌はあるのですが・・・・。動物園でコアラを抱いて写真をとってもらえるのですが結構高かったような気がします。娘だけの料金を払ってみんなで写真をとりました。

動物園名刺 娘とコアラ 切手
コアラの抱ける動物園 Cohunu Wildlife Park でコアラを抱く娘 コアラの切手


 ウオンバット:有名な小さな動物ですが、暗いところが好きで、臭いがきつく、汚らしく思える様相はあまり好きにはなりません。カンガルー同様「有袋類」だそうです。オーストラリアには、有袋類が多いのですね。

 ひつじ:ウールの製造のため、羊が多く放牧されています。また、専用船で生きたまま出荷されています。初めて港で羊用の専用船を見たときは船体部分が見えなくてアパートのように感じました。メーメー鳴きながらトラックから船に載せられ、またインド洋を渡って目的地に着くのはどのくらいなのかな、と思うとちょっとかわいそうな気持ちになったものです。

羊を運んできた3階建てトラック。
船に積み込まれる。鳴き声がもの悲しい
羊を輸出するシープキャリア
まるでビルのように見える

 レッドバック:毒蜘蛛です。海岸沿いのブッシュに多く、家の周りにも良く出る毒蜘蛛で子供がかまれると結構大変な事態、死ぬこともあるようです。実は私の借家にも一度だけ小さいレッドバックを見つけましたが、幸い何事もありませんでした。名前のとおり背中の一部が赤色の黒っぽい蜘蛛です。ロリキーツ

 きれいな鳥たち:よく行った近くの市営ゴルフ場に、インコのような形のカラフルな鳥(右の写真「ロリキーツ」)が多くいました。カラスもいましたけどね。
 こちらの鳥は人が近づいても逃げません。そういえば、犬、猫も逃げませんね。人が近づくとすぐ逃げたりほえたりする日本と違って動物も鷹揚です。こちらの人は動物に悪さをしないで自然と共生しているのでしょう。日本人はもっと反省しなければ!

食べ物−魚貝類
 パースはインド洋に面しているので、魚は豊富です。色とりどりの大型の魚が店頭に並びます。カットは人が包丁でさばくのではなく、帯鋸盤で材木を切るようにダイナミックに切っていきます。あまりけばけばしい魚は買う気にはなれませんでした。日本人はやっぱり器用なのですね。

 一番食べやすかった魚は、スナッパーと呼ばれていた鯛に似た白身魚です。フッシュアンドチップにも使われ、揚げても、煮ても、焼いてもOKと万能でした。しかし日本の鯛と比べると大型なのでちょっと大味ですね。
 マグロもたまに刺身用ということで店頭に並ぶこともありましたが、現地人のお店では刺身と言うことになれていないのでしょう色が悪かったりしてとても買う気にはなれませんでした。刺身用は、日本人がやっている店でたまに釣れた時に売っている鮮度のよいものしか食べませんでした。

 気に入ったのは、ムール貝、渡り蟹、なんと言っても安い、美味い。
パースで売っていた渡り蟹は、生の時は青色なので違和感がありましたが茹でるとお馴染みのオレンジ色になるので一安心。中身がいっぱい詰まっていておいしい・・・日本でも似たものはありますが高い!!

 魚釣りの好きな人がいて、海岸でサビキで釣ると「へリング」と言ってニシンの一種が多く釣れます。長さ10−20cm位、幅3−5cm位、厚さ1cm位でしょうかとても肉の薄い、銀色っぽい魚で、手間を掛けて刺し身にもできますが、あまり美味しくはありませんでした。

食べ物−肉類
 牛 肉:日本にも多く輸入されていますが、とても安い。日本の十分の一の値段です、安いものはkg200円程度だったと思います。肉はすべてkgあたりの値段が表示されています。100g当たりではないですよ!
 しかし、スーパーで安く売っている肉は、われわれに本人にとっては、臭みがあります。特にハンバーグ用に使うミンチ肉は臭みがきついです。その理由は、牧草で自然飼育しているからだそうです。食肉用の飼料、コーンなどを使った肉は臭みが少ないとのこと。

 また、牛・豚肉は、ブロックか、ステーキ用の厚くスライスしたものが主体で、日本で一般的な薄切り肉(すき焼き用、しゃぶしゃぶ用)は見かけません。薄くきるのは面倒なのでしょう?
 ところが探せばあるもので、日本人ごのみの肉の専門店がありました。高品質の肉を扱っているのです。スコットランド牛とか言っていましたがとてもきれいな肉で臭みも無い。但し、kg1000円前後とスーパーに比べれば高価ですがわれわれ日本人にとってはそれでも安い。1日前に予約しておけば薄切りスライスもしてくれる。何故予約かと言うと、薄切りにする場合少し冷凍状態にしてスライサーで切ると上手くいくのだそうです。生肉を薄く包丁でスライスするのは難しいのですね・・日本人は器用なのですね。
 ミンチは、もったいないと思うくらいきれいなブロック肉を使ってその場で牛・豚・合挽きミンチを作ってもらえるので安心でした。

 スーパーの肉売り場でびっくりしたのが「牛舌」です。日本では焼肉用のスライス上のものは良く見かけますが、現地ではタンシチューを作るのが主流のようで、根元から抜いた舌がそのまま売られています。閻魔大王に抜かれるとこんな感じになるのでしょうね。下の根元が痛々しい。とても美味しいのですが・・・ちょっとね。

 そして絶品は、スペアリブ、妻の調理も上手だったのでしょうが、タレに漬けてオーブンで焼いたものはとても美味しかったです。現地の人にも大人気。帰国後もう一度食べたいと思いスペアリブを買いにいくと、肉がとても多く付いています。調理したらそれなりに美味しいのですが、オーブンで焼き上げたカリカリ感がまったくなく残念でした。そういえば、オーストラリアのスペアリブは骨に少ししか肉がついていなかたったのです。日本では骨ばかりでは売れないかもしれませんね。

 鶏肉は、豚肉、牛肉と同じくらいの値段なのにはびっくりしました。日本では、鶏肉の方が安いと言う印象でしたがパースではそうではありませんでした。
 鶏というと、どこに行っても鶏がオーブンの中を回転しながらこんがりと丸焼きになっているものが売っています。私自身姿かたちの残る肉類はちょっと苦手なのですが、安くて結構美味しいです。

食べ物−果物、野菜
 果物で印象深いのが、小ぶりな「りんご」です。捨て値に近い値段で一袋10個20個まとめて売られており、よく食べました。
 また、果物の多くは、東南アジアをはじめ輸入品が目立ちますが、種類は日本と比べてとても豊富です。

 野菜は、輸入品も多く実に豊富です。日本では最近見受けられるようになった、黄色、赤のピーマン、キュウリに似たズッキーニ、ネギに似た甘い太いネギ等々、完璧に日本料理を作ろうとすると問題はあるのでしょうが、実生活の上で困ることはありません。
 気に入ったのは、マッシュルームです。真っ白の直径3cm位ありますが、オーストラリアの人は石突きを切り捨てて傘の内側に色々なペーストを載せて生で食べます。私は炒め物が好きですが、生のマッシュルームは健康によいとのことでした。

食べ物−日本食
 ドイツで単身赴任の時は、外食中心でその土地の食事を中心に時々中華料理を食べていましたが、家族で長期滞在するとなると今までの習慣で日本食中心の食卓にならざるを得ません。
 その食材の入手方法ですが、下記3手段の内(3)中華食材店を利用するのが一番でした。
 1)日本から送ってもらう
   一番簡単だが、船便だと3ヶ月くらいかかる。
   飛行便にすると品物に比べて運賃が高くなる。
   送ってくれる人に迷惑がかかる。
 2)現地で調達する
   パースには3軒の食材店がありました。
   しかし、値段が約3倍と高価、また品数が少ないのが欠点。
   日本の賞味期間の表示部分に値段表を張り隠している。
   「油揚げ」でも冷凍品です・・・でもおいしいが。
 3)中華食材店から購入する
   お店の数が非常に多く、品数も多く、比較的安い。
   中華食材を日本料理に使えるので便利・

  お米:日本人の主食といえば「お米」です。しかし、日本から送ってもらうには重いので輸送費がかかり過ぎます。そこで、現地で入手しなければなりません。人によっては、おいしいので、アメリカ・カルフォルニア米を購入する人もいましたが少し値段が高い(標準価格米位)です。大型スーパー店、中華食材店に行くと色々なお米が売っています。長いタイ米、日本のお米と同じ形のオーストラリア産のお米などなど。一番良かったのは、オーストラリア産のショート米(サンホワイト)でした。値段は、10kg1000円と安く、炊きたては結構おいしいのですが、冷たくなる、弁当やおにぎりにはむきません。やっぱり粘りが少なく冷えてしまうと少しパサパサするからです。でもタイ米と比べれば雲泥の差です。
 何年か前の日本の冷害で米不足のときに、日本米が高価になり、海外から多くのお米が輸入されました。そのときの標準価格米にはタイ米などがブレンドされ美味しくないと不評でしたね。覚えています? そのとき私の家ではオーストラリア米を食べていました。日本の美味しい米に比べるとイマイチですが、懐かしく食したものです。

<料 理>
 パースのレストラン(食堂含む)は、多くあります。市内商店街の地下には、フードショップがあり、各国の料理をその場で選んで安く食べることが出来ます。
 日本料理を出してくれるレストランというより食堂がパース市内に何軒か有り、うどん、カツ丼など食べることが出来ます。店によっては、日本食なのですが中国人など日本人以外の人が経営している場合もあり、ちょっと味がおかしいなという場合もあります。
 日本料理とか、日本食輸入など専門的な仕事をすることによって、移住が非常に簡単になるため、移住のためそのような仕事に手を染める人も多いとのことです。パースは、オーストラリア全体と同様に失業率が高く、移住者が職に就くことを非常に嫌っています。オーストラリア人で出来る仕事は移住者にはさせない、オーストラリア人が不得意な仕事を移住者がやるのはやむを得ないという理屈です。仕事なしで移住する場合は、仕事をしなくても生活が出来るだけの十分なお金を持っていることが原則です。中国人で約2千万円、日本人では4千万円程度必要だと思います。

 話がわき道にそれましたが、パースはアジア系の移住者、特に中国人が多いこともあり中華料理店が多くあります。
中華料理店の中でも最高においしい物が「飲茶」です。日本での「飲茶」とは異なり、本場の「飲茶」がとても安く頂けます。料理をワゴンで運んでくるわけですが、何か分からずに撮ってしまってビックリしたのが「鶏の足」でした。モモであればよく食べますが、本当に足の先の方だったのです。食べるところはないので、しゃぶるのでしょうね。

 オーストラリアの食べ物は、これといってありませんね。何時も「バーベキュー」ですから。でも肉も、魚も、野菜もおいしいから許せます。バーベキュー好きを証明する話として、郊外にある比較的大きな公園には、ガステーブルが常設されており、コインを入れると一定時間ガスが出てバーベキューが出来るのです。私たちは、肉や野菜だけを持っていけば済むので、簡単です。
 そうそう、家具を買いそろえるとき、生活必需品として家庭用バーベキューコンロ、といっても幅1m×奥行き60cm位の焼く場所があり袖を入れると幅2mくらいあるテーブルコンロを買いました。バーベキュー用の石があり、ガスでその石を熱して使うので直火が当たらずおいしく焼けます。さすが、バーベキューを知り尽くした国の商品だと感心してしまいました。ホームパーティはバーベキューで決まり!でした。

道路と車
 車は日本と同じく左側通行なので何ら違和感がありません。しかし、元々イギリス領と言うことの影響でしょうか、ランダーバードが所々にあります。ランダーバードは、欧州編に書いていますが、環状の交差点で、右側優先のため初めての人は慣れるまで少し違和感があります。

 制限速度(時速)は、市内60km、郊外で何も指定していない道路は110km、市内を走る高速道路は80kmと、高速道路の方が郊外の道路より低速なのです。郊外の道路は、未舗装部分も多く、狭い道もあり、とても110kmでは走れないところもあるのですが、その辺は自己責任と言うことでしょう。合理的な考え方です。

 車は、会社への通勤用に1台会社が貸与してくれます。私は日本ではなかなか乗れない大きいフォード・フェアモント(3.9リッター)を借りました。オーストラリア製のフォードで、幅が180cmと広く、エンジン排気量も大きく、高トルク・低回転数でとても静かでしたが、重量も重かったのでしょう加速はそれほどでもありませんでした。
 私の家庭では、妻が娘を学校に送り迎えする必要がありましたので、もう一台車が必要でした。オーストラリアでは車は結構高価なのです。中古車でも高価でオーストラリアの人は車を大切に長期間乗りこなします。同僚のオーストラリア人が日本に来てビックリ「日本は新車ばかり走っている」と言っていました。オーストラリアの道路はまるで自動車博物館みたいに新旧モデルが入り交じっています。
 日本の車は品質が良いと評判がよく、新車も高価ですが、中古としても高く売れるということなので、日本製の小型車・ダイハツ・シャレードを購入することにしました。130万円くらいで購入、一度事故で修理しましたが、2年使って90万くらいで売ることが出来ました。

会社から貸与された車
フォード・フェアモント/3.9リッター
妻のために現地で購入した日本車
ダイハツ・シャレード


運転免許証
 車の免許証は、日本の海外免許でも期間が短ければ使えますが、3ヶ月以内くらいに現地の免許証を取得するように言われました。
 免許の書換は、ドイツでは視力検査だけで良かったのに、パースでは筆記試験があります。勿論英語の筆記試験ですから、私たちにとっては免許のテストというより英語のテストという感じでした。交通にかんする英語を覚えることから始まりました。
 テストは、運転免許が発行できる警察署に言って申し込むと、テスト問題集と解答用紙をくれます。問題集は200題以上も有りますが、解答用紙に書かれている番号の問題だけ30問くらい解答すればよいのです。出来たらその場で目の前でチェックしてくれます。5問間違うと駄目、チェックが入るたびに心臓に悪いですが幸い一発で合格しました。テスト時間は無制限で、警察署が開いてから閉まるまでの間であればいいので気が楽でした。時間制限があると英語に弱いので焦ったでしょうね。

西オーストラリア州警察署発行の
運転法規の教科書の表紙
パース市内とキングスパークの写真
運転免許証
背景にパースの鳥「スワン」が描かれている

 英語が不得意な妻も、娘を学校に送迎しなければなりませんので車の免許は必須です。一応試験勉強はしていたのですが、どうせ合格しないだろうと言うつもりでお金も持たずに英語の試験を受けに行ったのですが、どうしたことか本人もビックリ、一発で合格してしまい、免許証発行のためにお金がないからちょっと待ってくれと言うことで大騒ぎでした。
 試験は無料ですが、免許証発行にはお金がいります。有効期限が1年物と5年物、顔写真の有無が選択できます。5年物、写真付きで100ドルほどでした。顔写真が無い運転免許証があるのです。
 
 交通法規でのポイントは、優先車両が右側優先であることと飲酒運転の厳しさです。但し、違反になるアルコール度数は日本の数倍緩く、缶ビール2本はOKですが、違反すると罰則がきつい。日本同様飲酒検問もあり私も一度遭遇しました。
 交通違反して罰金が払えない人は、最近、日本でも取り入れられている「奉仕活動」、道路の掃除、樹木の手入れなどをしています。失業率の高いオーストラリアでは、そういった人も多いようです。

新規運転免許の取得・・・息子
 オーストラリアでは17歳で免許が取得できます。息子にも免許を取らせ、帰国後18歳になった時点で日本の免許証に書換てもらえば安上がりというもくろみでした。
 日本のように、隔離された自動車教習所はなく、ドライバー教習官一人一人が車を持って、自宅まで来てくれて、周辺道路を中心に個人レッスンします。いきなり公道を走ることになるので、最初に、上記の法規試験があります。合格すると日本で言うところの仮免が貰え、路上教習が可能になります。個人レッスンを約20時間受けるとたいてい合格できるようです。レッスンフィーは、一時間2千円×20時間=4万円と超格安です。日本では、30万円くらいかかるのでしょう!
 本試験は、試験官が教官の車に乗り込み実地試験です。かなりミスをしたようですが一発で合格しました。
 後日談になりますが、帰国後半年位してから18歳になったので、免許切り替え申請をしたところ、問題がひとつ、海外で簡単に免許を取って直ぐに書き換えできないようになっているのです。そういった免許取得ツアーが流行ったこともあり公安委員会も対策をとって、海外で免許取得後3ヶ月以上運転(滞在)していたことを切り替えの条件にしているのです。息子の場合は3ヶ月以上にはなっていたのですが、オーストラリアの免許証には有効期限は書かれていますが、発行年月日は書かれていないのです。そこで、3ヶ月以上を証明するために幸い免許証のレシートなどを持っていたので何とか認めていただくことが出来ました。結構説明が大変でしたが、日本での免許取得費用30万円のためにエイヤコラでした。

スポーツ
 ゴルフ:私は、オーストラリアでゴルフを始めました。日本では、ゴルフといえば接待ゴルフ中心でプレー費が高価で誰でもが気楽に出来るという物ではありません。しかし、オーストラリアでは、ゴルフも one of sports という感じで、好きな人なら誰でも出来る環境があります。ゴルフ場・家族
 日本人なら安いので猫も杓子もゴルフということになりますが、オーストラリア人は好きな人がやるだけで、これだけ安くてもやらない人も結構多くいますし、好きな人は子供でもやっています。
 プレー費は、市営ゴルフ場でウィークディ7ドル、土日10ドル程度と超安値。勿論キャディはいませんし、ゴルフバックも自分で引いていくものですが、それで十分楽しめます。コースは広いところが多く、原則としてOBはなく、ましてプレーイング4もありません。
 我が家は、妻と息子の3人がゴルフを始めました。娘はどうも相性が悪いとか、時々キャディ代わり?とかカートの運転手として参加しましたが。写真は、会社が会員権を持っていたバインズでの家族ゴルフです。私は、土曜日は家族ゴルフで、日曜日は会社の人たちとのゴルフというゴルフ三昧を体験しました。日本では夢のようでした。

 水泳:オーストラリアでは、というよりパースでは、海岸が近いので水泳が盛んでした。世界選手権をした室内プールも近くにあり、子供達は良く行きました。
 特に、子供達にはライフセーバーが人気のようでした。確かに立派な体格をした日焼けしたスイマーは格好が良いです。しかし、試験は大変のようです。

 テニス:ゴルフ場と並んで多くあるのがテニスコートです。ほとんどが会員制で、多くの人はどこかのテニスコートの会員になっています。市営のコートは確か36面ほどあり大半がローン(芝)コートで手入れが大変だろうと思いました。予約も出来ますが、直接行ってスケジュール表を見て空いているコートを使っても問題ありません。管理人は何時も座っていませんが、時々回ってきて料金を回収していきます。のどかですね。

 バスケットボール:日本のプロ野球の代わりが、毎週試合があるバスケットボールでしょう。試合会場は何時も満員のようです。野球は一般的ではありません。

 ラグビー:日本と異なり、クスラムのないラグビーなのでほとんど止まることがない激しいスポーツです。これも大人気。ボールが少し小さいような気がするがオーストラリア人が大柄なのでそう見えるだけ?

理美容店
 パースには、日本人が経営する理/美容店が1軒ありました。「ヨコハマ」と言う名前でした。いろいろな注文をつけるときは日本語が通じるので良いと言うことでした。私も一度行ったことがありますが、もっぱら現地の理容店を使っていました。その理由は、時間が短いこと。外国ではドイツでもそうでしたが、髪の毛をカットし、生え際を剃って終わりですもの。シャンプーもなしで早いし安いからです。日本のように小一時間も座っているのは拷問を受けているようで大嫌いなのです。


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