聖神社   (信太の森の守護神)

 信太の森の守護神、和泉市王子町に鎮座。古代、この地を切り拓いた渡来系氏族信太首(しのだのおびと)が聖の神を祭ったのに始まるとされています。
 平安から鎌倉時代の熊野参詣のにぎわいで、上皇達の参拝や奉納が伝えられ、なかでも後白河法皇の御宸筆伝「正一位信太大明神宮」が有名です。
 中世から近世にかけて、説経節や浄瑠璃で語られる「葛の葉物語」の舞台として、境内にネズミ坂、鏡池が伝承されてきました。
 江戸時代のはじめ、関ヶ原の戦いに勝った徳川家康は、豊臣家の財宝を使い切るため、秀頼に次々と戦国時代に荒れた寺社の再建を命じました。現存する本殿は、こうして再建されたものです。桃山時代の建築様式を残し国の重要文化財に指定されています。神社の鎮守の森は、古代の植生を残すシリブカガシが純林を形成しています。

神社拝殿 創建
諸説あるが、社伝には、「白鳳3年(674)8月15日、天武天皇の勅願により、信太の首(おびと)が聖ノ神を祭ったのに始まるとある。
祭神
聖ノ大神。聖ノ神は、日知り神、すなわち天文暦の神とされる。安倍晴明の伝説は、この神と信太の森の狐と結びつけてできたものと推察される。
本殿
極彩色の本殿 本殿は、極彩色に彩られた桃山時代の建築様式を残し、国の重文指定。
他に、国の重文指定の三神社、大阪府指定の平岡神社などある。

2004年元日初詣

除夜の鐘から参詣者が続き、拝殿の前には順番を待つ
人々の列が続きました。(元日の昼1時頃)