本四海峡バス闘争11・19勝利記念集会
WE SEEK JUSTICE
 6年余におよんだ本四海峡バス闘争は2005年9月末、全港湾と海員組合との両組織によるトップ交渉で和解が成立。これを受けて会社と神戸支部との間で、和解案にそった「和解協定書」(10月8日付)を取り交わし、本四海峡バス闘争は勝利解決しました。残念ながら1名の職場復帰はかないませんでしたが、会社に全港湾を認めさせ、3名の解雇を撤回させました。この熾烈な闘いを闘い抜き、分会自身を存在させ勝利することができたのは、全港湾の仲間のみなさんが、私たち本四海峡バス分会の団結と闘志を支え抜いてくれたおかげです。本四海峡バス分会は、仲間のみなさんに心から感謝しています。本当にありがとうございました。



 この勝利解決を受けて11月19日、神戸中央港湾センターで「本四海峡バス闘争11・19勝利記念集会 WE SEEK JUSTICE」が催された。そこには全港湾中央本部安田委員長をはじめ、全国から各地本委員長や代表者、関西地本各支部代表、さらに支援する会を中心とした地域労組、神戸支部の仲間、当該分会を含めて総勢150余名におよぶ仲間が集結しての盛大な勝利集会となった。第1部「勝利報告集会」は、馬越神戸支部委員長の「労働組合の原点は『連帯』『団結』『闘争』だ。」と、本四海峡バス闘争の思いと仲間の支援へのお礼の挨拶から始まった。青木神戸支部副委員長の闘争経過報告のあと、弁護団を代表して在間弁護士から「裁判は全て勝利したが、3人は自宅待機を命じられたままだった。就労請求権をめぐる闘いなど、我々も様々なことを学んだ。」と、法廷闘争の解説と報告をした。
 安田中央執行委員長は、闘争勃発直後の全港湾第70回全国大会での喜多前神戸支部委員長の報告は、「全日海との歴史的な共闘関係があるうえで、闘争決断の足跡を偲ばせるに余りあるものであった。」と、全日海との闘争突入の思いを語り暖かい祝辞を述べた。前田前神戸地区労議長が地域労組と支援する会を代表して、第1派ストライキに参加した時の熱い感動を「労働組合の団結の力だ。」と形容した。最後に、喜多前神戸支部委員長が「この場に立つと、第一派ストの日を思い出す。当該組合員の団結に拍手を!働く者の団結の勝利に拍手を!」と、第一部集会を締め括った。
 第2部「勝利記念パーティー」は、がらりと装いを変え花や料理で彩られた会場で、元木中央本部副委員長からの困難を極めた和解交渉の赤裸々な報告と、勝因は「団結を守りぬいたことだ」との熱弁で幕を開けた。乾杯の音頭をとった佐野関西地本委員長からは、関西の責任者として、闘争の中での思いが語られ、BGMとともに華やかな勝利パーティーが始まった。上原弁護士をかわきりに、地域の仲間たちが会場から次々と壇上へ上がり、この闘争への万感の思いや苦闘へのねぎらいを送った。伊藤中央本部書記長の挨拶のあと、全港湾全国各地方本部の委員長や代表者の紹介があり、闘いの主役であった本四海峡バス分会が壇上へと招かれた。古川副分会長が「不安だらけの熱いストライキ、寒かったが温かかった厳寒の座込みなど色々な闘いを戦い抜いた。今日を迎えられたのは、みんなの強い団結があったから。ドラマでしか知らない裁判で僕も証言した。3人を絶対に職場に帰すんだと闘い続けた。支援に駆けつけてくれたみなさんに、そして気持ちよく送り出してくれた家族の方々に感謝します。」と、笑いを取りながら挨拶をした。分会の一人々の挨拶に移ろうとしたとき、突然クラッカーと歓声が鳴り響き分会への花束贈呈が始まった。知らされていなかった分会は、驚き戸惑っていたが、感激した表情で花束を受け取った。感激が覚めやらぬなか、分会一人々が闘争の思いやお礼の気持ちを次々に伝えた。その間も時折クラッカーや口笛が鳴っていた。パーティーも後半へと移り、関西地本各支部の委員長や代表者の挨拶に続いて、集会に飛び込み参加していた海労ネットワーク(海員組合員やそのOBらでつくる団体)の人から、海員組合と本四海峡バス闘争によせる思いが語られた。パーティーも終盤へとさしかかり、地域労組の代表者らの紹介のあと、この闘争に深くかかわり法廷や現場闘争に的確な助言をあたえ続けた中村建設支部副委員長が「労働者の闘いは、現場で始まり、現場に帰り、現場で終わる。を実感した。」と、6年余におよぶ闘争への思いを総括した。最後に、中田分会長の後を受けた日野新分会長が、勝利集会に駆けつけてくれた仲間にお礼を述べ、「分会自身を存在させ闘いに勝利した。『明日はお前もクビや』と脅されても、仲間を信じ闘いぬいた素晴らしい仲間達と共に闘えたことは自分の誇りである。この場に留まることは、闘いの意味も、失くしたものの重さも無に帰してしまう。この闘いで学んだことを活かし、働く仲間と支え合いながら労働組合としての「真の勝利」に向かっていく。」と決意を述べ万雷の拍手を浴びた。おしみない拍手と歓声は、ようやくスタートラインに立った本四海峡バス分会へのエールとなって会場に響きわたった。
本当にありがとう