昔 の 子 供 の あ そ び (屋外の遊び)

◆ 縄とび
  
わら縄か、布ひもを適当な長さに切って用いる。
一人で縄を持って跳ぶのと、大勢でやる縄跳びがある。 一人でとぶのには、その場で跳躍しながら2回とび、片足とびなどしたり、走りながらとんでいく。 
   
これに対して大勢でとぶのは、2人縄を横振りしたり回転させるのを順番にとんでいくのと、2,3人が同時に跳ぶのがある。 そのときに、 

♪ 大波  / 小波  / ひっくり返してアッパッパ♪  
と歌ったり

♪ おはいり  / はいりよし  / アッパカチキチキ ジャンケンポン  / 負けたお方は出て頂戴 ♪  
と歌いながら縄を回し、縄をもたない子は歌に合わせて跳ぶ。 縄にかかると持ち手と替わる。
    
このほかに 「ゴム跳び」 もある。 輪ゴムを2メートル位につなぎ、それを縄にして跳ぶ。
足、膝、腹、胸、頭と順にゴムの高さをあげてゆき、少し走って高くとぶ。 頭を越す辺りから、逆立ちをするように足をかけてとぶ足かけとびが出る。



◆ 波のり

1枚の板切れを腹に当て、両手で抱えて土用波の波頭に乗ると、逆巻く浪が波打ち際まで運んでくれる爽快な遊びである。  

田辺では現在の 「わかしお」 の辺り、旧台場下の浜辺が適当な遊び場であった。 一度、波に乗り損なうと板もろ共波底におとされて、板を素早手放さないと砂と礫にもまれ、あるいは板で腹を打って大変なことになる。  
 男の子の夏の豪快な遊びの一コマであった。   
                                          

◆ ニッキ

クスノキ科のニッケイをニッキと呼んでいる。自生のニッケイはなくて、人家のものの根を掘らしてもらうので容易には手に入らない。
しかし田辺祭、弘法さん、如来さん、救馬さんの縁日には、ニッケイの根の小束や色をつけたニッケ水が何銭かで売られていて、子供たちにはよく親しまれていた。