昔 の 子 供 の あ そ び (屋外の遊び)

◆ ケ ン

直径5,6センチから12,3センチの厚紙を丸く切り抜いて、武者絵など貼ったケンは色彩的にも美しく、見ているだけで楽しめた。 縁側のようなよく磨かれた板の上でケン遊びが行われた。 
                                               
ケンを板にぶっつけて、その煽りで相手のケンをすくうか、裏返しにするかで勝負をつける。 ケンをうって、そのままなれば、相手のケンが襲いかかってきて裏返しにされると負けとなって取られる。 
腰の強いケンが強く、二重、三重に裏張りして強いケンを作った。 畳の上とか、座布団の上でケンをうつ場合もあった。  



◆ ケンポナシ

この木は、平坦地には栽植された以外に余り見かけないので、平坦地の子供は知らないが、中辺路筋も栗栖川、二川、近野、四村の奥地の子供には親しまれたなつかしい実である。 
木が大きいので、登らねばならないが、実の形も独特であり、味も乙なもので、特筆すべきものであろう。



◆ 腰吊り 

お祭りなど、きれいな着物を着せてもらうと、女の子はついおしゃれをしてみたくなる。
腰つりもそんなときのおしゃれの一つ。二枚貝をはずして一枚ずつ布に包み、ぱちんと合わせる。 それを布の部分に紐をつけ腰に下げる。
カイコのまゆを使ったこともある。 まゆを真中のところでツリガネ草の花びらのように切り、中に布を丸めて入れ、そこか紐を通して吊るす。 お手製のかわいい腰吊りである。