
SECRET JOKES U
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ヴァレーリエ:おまえの貌を見るのも何年ぶりだ?
ガブリエーレ:そうですねぇ、もう150年くらい会ってませんでしたからねぇ。
V:おまえなぁ(苦笑)しかし、元気で何よりだよ。広瀬和生なんか、白内障で一時期右目が見えなくなってたんだからな。
G:え、あの人、白内障だったんですか!?
V:そうだよ。それをほったらかしてたらしいぜ、一年半も。
G:一年半!! 失明しますよ、下手すりゃ。
V:医者にも言われたらしいよ。このままじゃ、緑内障になって失明しますよって。
G:緑内障と言えば、たしか、カービー・パケットが罹ってしまって、引退を余儀なくされた病気ですよね。
V:そうそう。あの人も早かったよなぁ。ああも若くしてなくなるとは思わなかったけど。
G:そうですよねぇ。でもあれですか? へヴィ・メタル・シンジケートを降板した理由って、忙しさもさることながら、白内障も原因だったんじゃないですか?
V:だろうね。一年半ぶりに両目でものを見ることができたと言ってたから。ちょうど、時期が一致するしね。
G:ほんと、人間、何が起こるかわかったもんじゃないですねぇ。僕たちは何が起こるかわかりますけど。
V:わはははは(笑)そうだよな。だから8000年も9000年も生きられるんだけど。
G:あはははははは(笑)
V:で、今日ひさびさにおまえとしゃべくりあおうかなと思って、呼んだんだけど。何をネタに話すかと言うと、最近、ある本を買ったんですよ。
G:というか、さっき僕見たんですけど、いろんな本買ってません、最近? 黄文雄さんの本とか。あと、「オフィス北野」の社長の森昌行さんの本とか。全部で13,4冊くらい買ってるでしょ。
V:まあね。黄文雄さんとか、森さん、あとは……、誰かな? 『タブーの世界地図帳』もあるんだけど。あ、佐藤優さんの本もあるんだ。『地球を斬る』とか。
G:今までのお館さまからすれば、考えられないジャンルですよねぇ。手出さなかったでしょ、そういったジャンルは。
V:そうだね。ここ最近、ポルノ小説ばっかりだったから。
G:あはははははは(笑)もう気がついたら、睦月影郎の作品、50冊くらい買ったんじゃないですかぁ?
V:50冊あるんじゃないかなぁ? 数えてないからわかんないけど。ま、それはどうでもいいんだよ(苦笑)今日、話のネタとして持ってきたのは、天野ミチヒロという人が書いた、『放送禁止映像大全』。これ、何かと言うと、いろいろな事情で放送が見送られたTV番組や、あるいは再放送の際、不適切な表現があったために永久に封印されたエピソードとか、その他のケースだと、昔のTV番組だと、テープが高価すぎて、保存が利かなかったために上書きしまくったと言うのがあったじゃん。
G:あ、ありましたね。NHKで言うと、『ひょっこりひょうたん島』だとか。
V:そういった具合で、放送禁止じゃないんだけど、放送したくても放送できない作品とか。そういったものを紹介する本を、ちょっと見つけたので、思わず買ってしまったんですよ。
G:へえ……。どういうのがあるんですか?
V:ま、必ずネタになると言うか、避けて通れないのが、『ウルトラセブン』の第12話。
G:「遊星より愛をこめて」ですね。
V:この作品、2000年ころに、全米で放映されたんだって。
G:えぇ!
V:アメリカでは、シリーズもののドラマは全話放送されなければならないという規約があるので、それに則っただけなんだけど、フィルムが処分されずに残ってたと言うことで、当時マニアの間で衝撃が走ったそうですけどね。
G:絶対処分されていたと思ってたのに、実は残っていた。
V:なんで処分しなかったのかなぁ。そこがよくわかんないんだよね。
G:いや、それは、製作者側がお蔵入りにはするけど、作った物自体にやっぱり愛情があるから、消すには忍びなかったんじゃないですか?
V:あぁ、なるほど。
G:他に何があるんですか?
V:他はねぇ、アニメで言うと、『キャンディ・キャンディ』
G:え、『キャンディ・キャンディ』!? そういえば、全然再放送されないですねぇ。それどころか、DVDも無いんじゃないですか!?
V:無いよ。アニメ史上に残る傑作なのに、なんでと思うでしょ?
G:なんでなんですか?
V:知ってるけど、ここでは言えないなぁ。
G:そりゃ、お館さまは知ってるでしょうけど! 僕は全然知らないんですよ!
V:いや、これをここで言うと、ネタバレじゃん。それはできない。ま、あとで君にゆっくりと読んでもらうけど、今ここで言えるのは、色々とどろどろとした事情もあった、と言うことだね。
G:へぇ、『キャンディ・キャンディ』がねぇ……。
V:他にねぇ、『ウルフガイ・燃えろ狼男』。
G:あれですか? アダルト・ウルフガイシリーズの? たしか、千葉真一主演で……。
V:そうそうそう。あれもDVDになってないんだよ。
G:でも、これ、前に、2,3年位前にサンテレビで放送してましたよ、昼の時間帯に。
V:たまにサンテレビとか京都テレビって、不意打ち食らわせるよね。去年の正月くらいに朝早くから『幻魔大戦』やってたよ。
G:あれは、卑怯でしたよねぇ! やるんだったら、一言断って欲しいですよねぇ!
V:おまえなぁ(苦笑)話を戻すと、『ウルフガイ・燃えろ狼男』がDVD化されない理由というのは、いまひとつわからないみたいな書き方してるんだよね。
G:てゆうか、普通に駄作なんじゃないですか?
V:出たよ、ひさびさに。ガブリエーレの剛速球が! お前、ろくに見てもないのに、よく言えるなぁ。
G:いや、これ僕、前にある方のサイトの過去ログを見たんですよ。それとか、いろんな人が「つまんない」と言って、こき下ろしてましたよ。
V:あれ。ある方って、アッキーのファンの?
G:(笑)そうですけどね。この方もやばいなぁ……。さりげなく振ってくるんだから。
V:ただですねぇ、オレが驚いたのが、『ウルフガイ・燃えろ狼男』のページに、『狼の紋章』についても紹介されてるんだけど、そこで著者が、『狼の紋章』が天皇制を批判する映画であると捉えているのが、意外な見方と思ったのよ。
G:あれは、天皇制云々は関係ないんじゃないんですかぁ!?
V:なんかねぇ、松田優作演じる、羽黒獰を記号的に表す映像として、皇居とか、日の丸とか、日本刀とか、あと、褌とか。
G:褌って……(笑)そんなので天皇制を象徴するものと言ってるんですかぁ!?
V:ま、皇居は間違いないだろうけど。でも、これはDVDになってるから、『燃えろ狼男』も可能性はあるよなぁ。
G:でも、『狼の紋章』もさほどいい出来じゃないですからねぇ。
V:おまえ、殺されるぞ、そのうち……。次行くよ、次。
G:はぁい。
V:気のない返事だなぁ。あとねぇ、これは口にするのもはばかられるんだけど。昔の映画って、グロテスクすぎるのが多かったんだけど。
G:あ、そうですねぇ。
V:その中でも厳しいやつ。まずは、『江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間』。
G:これって、近藤正臣の黒歴史じゃないんですか?
V:おまえ、なんでそれ知ってるんだよ!?
G:いや、これ確か図書館で、なんかの本でこの話があって、それでデヴューしたての近藤正臣が出てたって書いてるのを読んだことがあるんですよ。
V:これ以上、この話をしたら、おまえ何言い出すか、わかんねぇなぁ。これはやめよう。
G:やめなくてもいいじゃないですかぁ(苦笑)
V:いや、今日のおまえは恐い! ほんとに恐い!
G:そんな恐がらなくても。あなたが一番恐いんですから。悪魔だけじゃなくて、疫病神の力も持ってるんですから(爆)
V:あのなぁ。そういう落とし方をするなって。あとねぇ、この本が最初に出たのが、2005年なのよ。
G:あ、はい。
V:で、この本が出た後に、この本で紹介された作品の幾つかがDVD化されたのよ。
G:どういうのがDVD化されたんですか?
V:例えばねぇ、市原悦子が仕事人になった『翔べ! 必殺うらごろし』。
G:え、市原悦子って、覗き見するだけじゃなかったんですか!?
V:わはははははは(笑)『家政婦は見た』ね。『翔べ! 必殺うらごろし』では、なぜか役柄が、記憶喪失の殺し屋なんだよ。
G:どんな殺し屋なんですか?(笑)
V:いや、オレもよくわかんないんだけど。他には、東映版『スパイダーマン』。
G:あ、これは再放送で僕見ましたよ。だいぶ記憶が薄れてますけど。
V:オレもこれは見たよ。すっかり記憶が薄れてるけど。
G:ははははは(笑)
V:で、そうやっていくつかDVDになるものが出てきたので、2006年に第2版が出て、脚注でその後DVDが発売されましたと書いてるのよ。
G:へぇ〜。
V:それで、第2版が出たあとに、DVD化が決まった作品があって、それが、1977年に、大和田伸也を主演にした『犬神の悪霊(たたり)』。
G:恐そうですねぇ、タイトルが。ホラーですか?
V:ホラーと言うか、オカルトと言うか。ま、作品そのものが『キャリー』とか、『エクソシスト』といった映画のオマージュも含んでいるから、オカルトの方が近いかな。実際、オカルトブームに便乗しようと言う意図があったらしいけどね。
で、あらすじを読んだんだけど、読んだだけで恐くなっちゃった。
G:そこだけちょっと見せてくれます?
V:あぁ、いいよ。ネタバレしないなら。
G:えぇと……、これ、チラシがまず恐いですねぇ。
V:恐いだろ。オレ、これだけでも気味が悪いと思ったのに、あらすじ読んで余計に気味が悪くなった。
G:ま、内容からして、地上波はもちろん、BS・CSでも放送できないですよねぇ。よくこれをDVDにしようと思いましたねぇ。
V:ま、もう30年経ったからねぇ。そろそろいいと思ったんだろう。ちなみに発売日は7月21日なんですが、ただね。
G:なんですか?
V:ちょっと気に食わないのが、最近、ネットとかを見てると、大和田伸也さんのプロフィールを紹介するのに、「映画『犬神の悪霊(たたり)』などで活躍……」と、書いてるのが目立つのよ。いくら商売とは言え、そういう風に紹介するのがね、他にもいろんな映画に出演してるんだよ。それなのに、今頃これを真っ先に挙げているのが、あざとく見えるんだよなぁ。
G:それはちょっとねぇ。ま、映画初出演、初主演でもあるんだけど、ちょっと前までDVDにしたくなかった作品を、今度出すからと言うことで、それをプロフィールにちりばめるのが、なんかねぇ……。
V:まぁ、そういうもんなんだということでしょう。作品紹介はこの程度にするけど、全部読み終えて思ったのが、読んでて、変に想像力がかきたてられて、たとえば、さっきの『犬神の悪霊(たたり)』にしてもそうだけど、想像力がかきたてられたせいで、ちょっと恐くなってきたんだよね。
G:今僕もざっと読みましたけど、内面の狂気を描いてるものもありますよね。そういったところを読み込ませるのが、放送禁止やお蔵入りになった事情の解説よりも、そっちのほうで興味深いと言うか、正直恐くなりましたよ。
V:本音を言うと、興味本位で買ったんだけど、読んでいくうちに恐くなっちゃったよ。そのくせ、何度でも読んじゃうんだから、興味深いよねぇ。
G:でも、その作品を見たいとは思わないでしょ?
V:思わない! だって、恐いもん!(爆)
G:あはははははははは(爆笑)
V:普通に恐いものもあるし、あと、錦之介さんと松方弘樹さんが出演した『徳川一族の崩壊』なんて、違う意味で恐いもん!
G:これは違う意味で恐いですよねぇ! (バババババーン♪ バ、ババババーン、バン♪)
V:(貌を別の方向に向けて)ジゼル、あとで修正入れといて。
G:あはははははは。
V:おまえ、やっぱり恐いわ。そこでそれを言うか?
G:いや、これはあの話を知るものとしては、ビビリものですよ。
V:そこまでビビるほどのものでもないけど。もうやめよう。これ以上やると、何が起こるかわからないわ。
というわけで、今日は放送禁止作品について語ってみました。
G:はい。
V:今回はこの辺で。
V:へぇ、マカロニ刑事を殺したのは、レインボーマンなんだ。
G:わははははは(爆)やっぱ、お館さまが一番危ないですよ(笑)
V:あと、岡林信康が……、
G:も、やめなさいって。
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