兵庫・三木の町並み
秀吉による三木城攻めの頃、三木から有馬に至る道は、湯の山街道と呼ばれ、整備されました。江戸時代には、参勤交代や西国からの湯治客が往来しました。今も昔の風情を感じさせてくれるものが、街道沿いに多々残されています。
格子の美しい町家が何軒か軒を連ねています。袖壁にもそれぞれの個性があるようです。この袖壁(袖うだつと言うそうです)には、防火壁の機能を持っているのはもちろん、屋号入り看板のついているものもありました。 | |
ここは、湯の山みちギャラリーです。1Fのウィンドウはちょうど入れ替え作業中で空っぽでしたが、2Fにある昔の染め型紙・そろばん・化石などの展示物は圧巻でした。館長の筒井さんがとてもくわしく説明をしてくださいました。 | |
これが、三木の染め型紙です。とても繊細なそして、精巧な模様です。かのシーボルトが日本芸術の逸品として大量にヨーロッパに持ち帰ったそうです。 | |
湯の山街道沿いは、現在町作りに力を入れているようで、町家の修復なども行われていました。また、こんなふうに昔の佇まいを生かした建造物もいくつも見られました。そして、とても気になったのが、「入居者募集中」の看板。住めるのかなあ、住んでみたいなあ・・・と思わず思ってしまいました。 | |
ここは、造り酒屋さんです。たくさんの杉玉がつるされていました。 | |
この杉玉は奈良県の三輪神社のご神体である杉を使って作られているそうです。新酒ができたときに、蔵元の玄関に飾られるものだそうです。 | |
舟板塀のある家です。明治の中頃まで美嚢川舟運に使われ、廃船となった舟板を塀に利用してあるのです。 | |
湯の山街道をさらに進んでいくと、神戸電鉄の高架にぶち当たります。ここからナメラ商店街が始まります。 | |
昭和の初め頃にはたくさんの店が軒を並べにぎわっていたそうですが、今はシャッターの下りた店がほとんどです。昭和レトロムードたっぷりの商店街です。 | |
この商店街の途中に稲荷神社があり、ここから三木城へと登っていけるのです。 | |
三木は私の住んでいる町からも近く、通り過ぎることも多い場所ですが、幹線道路から一歩中に入るとこんな風に昔の町並みが残されていることに驚きました。 今回の訪問は、時間に限りがあり、ゆっくり歩くことができませんでしたが、次回、またゆっくりとそぞろ歩いてみたいと思います。 |
(2010.8.17訪問)