平成19年夏合宿 槍穂縦走



 今年の梅雨も異常に長かった。7月も終わりになろうというのに関東・甲信越は未だ梅雨明けしていない。
 今回は、仕事の都合でなかなか休みを取れない隊長を残し、いっちゃんと2人だけで夏合宿をすることになった。どうせなら天候が安定して残雪もお花畑も美しい「梅雨明け十日」を狙おうということになり、男2人なので、いつもよりはちょっとハード目のプランで行こうかということになって、選んだのが槍穂縦走である。二人とも若い時に何度か歩いているルートであるが、 30年ぶりぐらいになるだろうか。最近も、何度か旅行で上高地までは来ているものの、ザックを背負って入山するのは久しぶりである。時期的に少し混むかも知れないが、なんとかなるだろう。いっちゃんとはメールのやりとりでプランを固め、すみやかに決行することとなった。隊長も”気持ちよく”送り出してくれた( ̄▽ ̄;)


(右の図で黄色の線が今回の行程

7/28(土)

JR石山駅 7:00 ― 10:25 松本IC ― 11:20 沢渡 11:40 ― 12:10 上高地バスターミナル 12:50 ― 13:30 明神 ― 14:10 徳沢 14:30 ― 15:20 横尾・「横尾山荘」(泊)

 行程の都合上、本日中に徳沢か、できれば横尾まで入っておきたい。このため、早起きして始発電車に乗り込み、集合場所のJR石山駅に向かった。
 午前7時にJR石山駅を出発。いい天気で、幸先良さそうである。運転を交代しながら一路松本ICを目指す。
 松本ICで長野道を下り、沢渡に向かう。上高地のマイカー規制のため、沢渡の駐車場にクルマを置いて、シャトルバスに乗り換えなければいけないのだ。ここまでずっと晴れていたのに、新島々のあたりから雲行きが怪しくなり、ポツリポツリと降り出して、沢渡の第1駐車場では小雨の中で山の身支度をすることになった。そして、釜トンネルを出た頃から雨が強くなり、昼過ぎにシャトルバスで上高地に入った時には本降りになっていた。
 とにもかくにも、クルマの移動がはかどったおかげで時間的に横尾まで進出可能となったので、携帯で「横尾山荘」に予約を入れる。バスターミナル2階の食堂でラーメンを食べてから、雨具を着用して、どしゃ降りの中に歩み出した。
 河童橋も明神も、雨具のフードの中から横目でちらっと見るだけで、二人とも黙々と歩く。若い時と変わらない、地図のコースタイムの2/3のぺースで歩く。いっちゃんは足の魚の目が痛いらしく、少し歩きづらそう。途中で雨は小降りになり、「徳澤園」で20分休んで、横尾までの間、時々日も差す。「横尾山荘」に着いたのは午後3時20分だった。

雨の上高地バスターミナル

「徳澤園」

「横尾山荘」

 チェックイン後、初日の行程終了を祝って缶ビールを飲み、風呂に入る。なかなか快適な風呂だ。宿泊代は9000円で、風呂代分、他の小屋より高い。部屋は2段ベッド定員8名で、雑魚寝にはならず、シーツカバーや紙製の枕カバーが付いて、アメニティーはなかなか良い。トイレも洋式で清潔だ。昔の山小屋のトイレときたら、猛烈な臭いと大きな蠅の乱舞、紙は各自持参というのが普通であったが、大きな改善だと言える。トイレットペーパーは予備とともに常備されている。
 午後5時30分から食事と言われていたが、食堂に行くと既に満席で、廊下に列を作って並ばされることになった。なぜ、よその小屋のように部屋別に時間帯を変えないのか疑問である。食事は品数も多く、良かった。
 いっちゃんは機嫌良くウイスキーをちびりちびり(^凹^;)。午後8時頃にはみんな寝てしまう。

「横尾山荘」の洋室

「横尾山荘」の夕食

「横尾山荘」の食堂

7/29(日)

横尾山荘 5:35 ― 6:10 一ノ俣 6:15 ― 6:40 槍澤ロッヂ 6:50 ― 7:45 槍沢大曲り 7:50 ― 8:45 天狗原分岐 8:55 ― 9:45 モレーン 10:00 ― 10:35 殺生小屋分岐 10:50 ― 11:35 「槍ヶ岳山荘」(泊)

 4時に起きる。5時から朝食となっているが、昨日の教訓から、15分ほど早めに食堂に向かうも既に長蛇の列が…。結局また2巡目になってしまった。朝食の内容もまずまず。食堂の運営法の拙さを除けば、なかなかいい小屋だと言えよう。
 昨日とうって変わっていい天気で、前穂高岳の雄姿がくっきり見える。小屋前で準備体操をしている団体さんを置いて、いざ出発!
 これまでの林道と異なり、横尾からはいよいよ登山道になる。一ノ俣には昔、橋のたもとに「一ノ俣小屋」という小さな売店があったはずだが今は跡形もない。1時間ほどで「槍澤ロッヂ」に着き、小休止。夏山らしい天気に心は躍る。大曲りを過ぎて雪渓が見られるようになり、歩いている横で、末端が時々ドーンと大音響を立てて崩れる。天狗原分岐を過ぎ、下山パーティーをやり過ごしながら広大な槍沢上部をちびちびと登る。モレーンの上に出ると、すぐ近くに槍の穂先が聳え立っている。いつ見ても感動的な眺めだ。夏山万歳!と心の中で叫びたくなるヽ( ´ー`)ノ

「横尾山荘」の朝食

朝の横尾

槍澤ロッヂ

槍沢

雪渓をトラバース

モレーンより槍の穂先を望む

殺生小屋と槍沢

「槍ヶ岳山荘」

 昼前には「槍ヶ岳山荘」に到着。時間的には南岳まで楽勝で進出可能であるが、行程の都合上、今日はここで行動終了。あとは槍の穂先に登って、360度の北アルプス大パノラマを眺めながら昼寝でもするべい…と思っていたのだが、小屋にチェックインして、300円もする自販機の「なっちゃん」を飲んでいるうちに雨が降り出した。その後も小降りではあるが雨になったりガスったりで一向に好転しない。小屋の布団の上でゴロゴロしていた(いっちゃん、またウイスキーちびりちびり)が、いつまでたっても晴れそうにないので、午後3時を過ぎてから、とりあえずの記念にと、穂先に登ることにする。空身なのと、他に登る人もいないので、20分で頂上に着く。昔とはハシゴの数や取り付け位置が変わっているようだ。ガスで山頂からの景色は全く望めないが、祠の横で記念写真を撮り、携帯でメールを送ったりして20分ほど居て、小屋に下りた。
 なお、携帯について言うと、上高地バスターミナル付近ではDoCoMoは感度が悪いがauはOK。あと槍ヶ岳までいずれも圏外。DoCoMoは槍ヶ岳山荘付近でOKだがauは圏外。槍ヶ岳山頂ではauはOKでDoCoMoは圏外だった。
 午後5時より食堂で夕食。ここはさすがに日本でも一、二を争う大規模山小屋だけあって手慣れたもので、食事は部屋別の時間差提供でスムースに運ぶ。今夜のメニューは嫌いな鶏のフライであったが、よく運動したせいか、おいしくいただけた。ただ、料理の内容は「横尾山荘」に劣る。食事のあとはすることもなし。明日の好天を望むところだが、小屋の気象情報ターミナルの画面は悲観的な予報を伝えている。
 最近、どこの山に登っても、50、60代の、女性を主としたパーティーに多く出くわす。山の雑誌には若い女性がお花畑をバックに笑顔をふりまいているのだが、実際には若い男女は少数派である。そして、最近の山小屋の(といっても北アルプスに関してだが)アメニティの向上には、こういう口うるさい中高年のおばさま方の口コミの果たした役割が大きいのではないかと想像する。我々の若かりし頃、山はまだ山男の世界だったので、小屋の食事は粗末で、寝具は汗臭く湿っており、トイレは汚いのが当たり前だった。従業員が「泊めてやる」という態度の小屋もあった。それがどうだろう、今や、各小屋は食事の内容の充実ぶりを競い、従業員は下界の飲食店のような接客態度で、登山靴を脱いだら館内用のスリッパに履きかえるようにすらなっている。また、トイレから蠅は姿を消し、トイレ以外にも歯を磨いたりできる洗面所が配置されていたりするのだ。 もっとも、この「槍ヶ岳山荘」について言うと、まだ古い山小屋の面影を引きずっているところもある。従業員の態度は昔に比べてうんと良くなっているのだが、本館トイレは昔と変わらず汚く臭く(ここから小屋全体に臭気が漂っている。新しい西館トイレはきれいだが臭いのは変わらない)、食事のメニューもおざなりな印象だ。そして布団は湿って重い(-"-;)
 はてさてこのように、中高年女性グループの山小屋のアメニティ向上への貢献については大いに評価すべきところなのではあるが、一方で彼女らの困った面もある。それは、どのパーティーにも一様にテンションが高くなっているおばさんが何人か居て、あたり構わず甲高い声で喋りまくりうるさいことうるさいこと。また、食堂の順番に並ぶ時に、同じパーティーの男性(たいてい人のよいおっさん)に人数分の食券を預けて先頭に並ばせ、自分たちはゆっくり来て横入りをするなど、下界のバス停でよく見る“小ずるい”おばさんぶりを発揮することなどである。こういう無神経さには腹も立つが、我々は少数派なので、黙って布団を被って寝るだけだ“(*`ε´*)ノ彡

ガスの槍ヶ岳山頂にて

「槍ヶ岳山荘」の部屋

「槍ヶ岳山荘」の部屋

「槍ヶ岳山荘」の夕食

「槍ヶ岳山荘」の食堂


7/30(月)

槍ヶ岳山荘 5:35 ― 5:55 大喰岳 ― 6:20 中岳 6:35 ― 7:30 南岳小屋 7:35 ― 9:10 A沢のコル ― 10:25 北穂高小屋 11:20 ― 11:35 北穂分岐 ― 12:30 最低コル ― 13:30 涸沢岳 ― 13:45 穂高岳山荘

 午前4時起床。やっぱり雨…(e_e)。5時から朝食。これも「横尾山荘」より劣る。今日は槍穂主稜線を縦走して「穂高岳山荘」に入る予定なのだが、雷雨注意報が出ていることもあり、天候の状態によっては北穂高岳から涸沢に下りて「涸沢小屋」に泊まるか、いっそ横尾まで下ってしまおうかということになる。
 雨具を着用して5時半過ぎに出発した時はかなりの雨だったが、大喰岳あたりで小降りとなった。大喰岳と中岳の間のコルで雷鳥の親子に出くわす。そばに居ても逃げようとしない。雷鳥がのびのびとくつろいでるということはしばらくの間、晴れ間は望めないということだ<( ̄^ ̄)>。それでも時々ガスが切れて、中岳山頂からは穂高や笠ヶ岳なども見えた。もしかして本日唯一のシャッターチャンスかも知れないので、急いで何枚か撮る。「南岳小屋」あたりはガスっていたが、大キレットを下りかけた頃から雨がやんだので雨具を脱いだ。

「槍ヶ岳山荘」の朝食

中岳で一時的にガスが切れる

中岳山頂にて
 槍から北穂方面に縦走しているのは我々のみである。北穂の方からやって来るのも、中岳山頂で出遭った「南岳小屋」に泊まっていたという男性と、「北穂高小屋」からのカップル、若い外人女性だけだった。
 鎖やハシゴをつたってキレット最鞍部に下り、「北穂高小屋」までの登りを休み休み登る。近くに見えていた小屋だがなかなか近づかない。岩稜のそこここに様々な高山植物が今を盛りと咲いている。この時期ならではの光景だ。天気は悪いが登ってきた甲斐はあった。

「南岳小屋」の前で

大キレット

岩場を下る

岩場に咲く可憐な花

 「北穂高小屋」に着いてまもなく雨となった。ちょっとお腹が空いてきたので、小屋に入って醤油ラーメンを注文する。800円也。こじんまりとしているが趣のある小屋で、クラシックのBGMが流れていた。昔は、モーツァルトを聴きながらラムステーキが食べられるというので有名だった小屋だが、現在はどうなのだろう。
 小屋で一服後、この際、当初の予定どおり涸沢岳経由で奥穂に向かおうということになり、相変わらず降り続く雨に覚悟を決めて歩き出す。涸沢方面への南稜ルートとの分岐を過ぎてしばらく行ったところで、奥穂から来た韓国人のパーティーに出遭う。これから槍ヶ岳に向かうのだと言う。日本語の堪能な中年の人は意気軒昂だったが、若い男女はうんざりという感じだった。この雨では元気も出まい。
 晴れていたなら飛騨側、信州側とくに涸沢カールの景色が眺められて爽快なのだろうが、ガスと岩しか見えない。これまでの槍穂縦走では、パーティーや行程の都合でいつも南稜から涸沢に下りていたので、今回、涸沢岳のルートを初めて通った。大キレットや剣岳のカニの縦這い、横這いなどより少し険しいという印象で、それらより鎖やハシゴの数が多いのと、岩場の直登気味のところやトラバース箇所も多い。雨で滑りやすいので余計に気を遣う。涸沢岳のあたりでまた雨が強くなる。

「北穂高小屋」

「北穂高小屋」のラーメン

涸沢岳山頂も雨の中

 午後2時前に「穂高岳山荘」に到着。小屋に入ってしばらくして雨がやむも、その後再びどしゃ降りとなる。部屋で、余ってきた携行食を食べたり、乾燥室に雨具を干したり、玄関横の談話コーナーで薪ストーヴにあたりながら「岳人」の別冊を読んだりで過ごす。ここにはかなりの人数の韓国人パーティーが来ているようで、そこここで韓国語が飛び交っていた。そういえば他の小屋でも館内の案内標記などに日本語とハングルが併記してあったのをよく見かけた。それだけやってくる人が多いということなのだろう。誰かが「韓国には高い山が無いから、夏に雪がある日本アルプスに人気がある」と言っていた。
 この小屋の食事もなかなか良い。部屋も同じ程度の人口密度ながら「槍ヶ岳山荘」よりゆったりしていて寝具も湿っていない。トイレも清潔だ。「槍ヶ岳山荘」もそうだったが、環境保護対応トイレになっていて、汚物は微生物分解処理にし、紙は焼却処理するようになっている。このため、使用した紙はトイレの個室ごとに設置されているゴミ箱に入れるようになっている。便槽の中に落としてはいけないのだ。
 食後、布団の上でゴロゴロ。いっちゃんはいつものごとく小屋に入るとウイスキーをちびりちびりやっている。靴のコンディションが悪くて指先が痛むらしい。そしてそれをかばおうとして歩き方がぎこちなくなるため足がだるいのだと言う。そのため、いつもはさっさと先に行ってしまういっちゃんだが今回は遅れ気味だ。こちらも、同じように指先を痛める靴に悩んで、この山行の直前に新しい登山靴に買い替えたのだが、幸いうまくフィットしてくれたようで、きわめて快調である。足のだるさも感じない。
 そのうち、いっちゃんは寝息を立てだした(´Q`)。oO。まどろむでもなく毛布を被って過ごしていると、ここにも居たハイテンションのおばさんが「すっご〜い!すっご〜い夕日〜!ヾ(〃^∇^)ノ」と大声で触れ回っていたのでつられて見に行くと、いつの間にか雨が上がって笠ヶ岳方面に見事な夕焼けが見られた。夕焼け=明日は晴れだ。おばさんありがと(^.^)b

「穂高岳山荘」

「穂高岳山荘」の部屋

「穂高岳山荘」の夕食

「穂高岳山荘」の食堂

美しい夕焼け

7/31(火)

穂高岳山荘 5:35 ― 5:55 奥穂高岳山頂 6:30 ― 6:50 穂高岳山荘 7:10 ― 8:40 涸沢ヒュッテ 8:55 ― 10:00 屏風のコル ― 11:40 中畠新道分岐 ― 12:30 新村橋 ― 12:45 徳沢 12:55 ― 13:35 明神 13:45 ― 14:20 河童橋 15:15 ― 15:20 バスターミナル 15:25 ― 15:55 沢渡 16:05 ― 17:45 JR松本駅前

 快晴である!(^〜^*) 卵ご飯の美味しい朝食をいただいた後、荷物を小屋に置き、雨具の上を風除けに着用して奥穂高岳山頂に登る。30分ほどの行程だが、いきなりの登りで息を切らす。西穂のジャンダルムがすぐ近くに見える。今度はぜひ西穂まで縦走してみよう。

穂高の朝

「穂高岳山荘」の朝食

山頂への道からの「穂高岳山荘」

ジャンダルムの雄姿

 山頂からは360度の大パノラマである(=゚-゚)>。槍ヶ岳ではダメだったものがやっと叶えられた。槍ヶ岳の向こうに剣・立山がくっきりと見える。薬師岳、乗鞍や御岳、もちろん蝶・常念も。足下には朝の上高地が。ここぞとばかりに写真を撮りまくる。小屋の周辺はDoCoMo、auとも圏外であったが、山頂では上高地を見下ろせる場所に立つと通信可能であったので、携帯で撮ったばかりの写真をメール送信する。寒くて指がうまく動かない。いっちゃんは寒いからと先に小屋に戻って行った。

奥穂高岳山頂からのパノラマ(クリックで大きい画像)

 小屋に戻り、7時過ぎに涸沢に向けて下り始める。小屋を出て少し雪渓の上を歩き、ザイテングラートを下って行く。空は見事に真っ青で雲もほとんどかかっていない。夏山気分復活!である。「涸沢ヒュッテ」で、名物のおでんを食べて小休止ののち、やはり今回初めて通る「パノラマコース」に入る。

奥穂山頂から槍ヶ岳を望む

奥穂高岳山頂にて

涸沢に下る

前穂高をバックに

快晴の涸沢


「涸沢ヒュッテ」

涸沢の夏

 パノラマコースは、最初は概ね等高線沿いで、切れ落ちたザレ場についた細い道や急勾配の雪渓に切ったステップを固定ロープを頼りにトラバースするところが何箇所もあり、少しスリリングではある。パノラマコースの名に恥じず、槍ヶ岳・槍沢と北穂高岳・涸沢が同時に眺められる素晴らしいアングルだ。槍穂高を対面で眺める蝶・常念からの眺めよりもはるかにダイナミックな景観である。たまたまなのか他に通っている人もほとんどおらず、北アルプスで一番人気のあるエリアの中にありながら静かな山旅を楽しめた。

屏風のコルからのパノラマ(クリックで大きい画像)

 屏風のコルの分岐からは徳沢に向けてのひたすら下りとなる。当初予定では本日は上高地泊のつもりだったが、中途半端なので、今日中に松本まで出てしまおうということになり、屏風の頭には立ち寄らなかった。開けた場所に出たり樹林帯の中に入ったり、木の根っこにつまずいたり、カモシカの糞を発見したりしながら下り、新村橋に着いたのは12時半だった。「徳澤園」で名物のソフトクリームを食べて一服。てくてくと初日とは違って軽やかな気分で林道を歩いて、2時間ほどで河童橋に着いた。橋のたもとから携帯で松本のホテルを探して予約を入れ、「五千尺売店」で土産を買った。

お約束の河童橋

 シャトルバスで沢渡大橋の駐車場に戻り、山の服装から着替えて一路松本市内へ。携帯で予約を入れていた駅前の松本グリーンホテルにチェックインして久々に風呂に入って髭を剃り、駅前の中華料理店にて餃子と生ビールのささやかな打ち上げを行った(^O^)/C□☆□D\(^_^ )

8/1(水)

JR松本駅前 7:50 ― 8:00 松本IC ― 11:40 瀬田東IC ― 12:00 JR石山駅(解散)


 ホテルで朝食の後、帰路につく。いい天気だ。台風が接近しているらしいが、今日一日は大丈夫だろう。もう一日休みがあれば…とも思うが、まずまず当初の予定通りの行程をこなし、雨の山行のうっとおしさも、前後の夏山日和で吹き飛んだ。最近の気象変動で「梅雨明け十日」というのは望めなくなってきているが、今回、まずまず運に恵まれた山行であったと言えるだろう。
 「駒ヶ岳」と「多賀」のSAで運転を交代して、正午にJR石山駅に帰着、解散する。

(カンボ)