SaaS の考え方    
スペル Software as a Service
出現時期 2005年頃
対象 システム設計
主な関連用語 SOA
内容 

ユーザーが開発業者などからソフトウェアの提供を受ける際に、必要な機能のみを選択して利用できるようにした「サービス」。

「サービス」とは、「ソフトウェアの機能」というニュアンスで、ソフトウェアそのものではなく、ネットワーク経由でその機能を利用

すること。

出現の背景

1. 従来、ASPが抱えていた欠点の解消を目的とした。

2. 安価で高速なブロードバンドが普及し、ネットワークコスト高という阻害要因の一つが解消された。

3.. セキュリティに対する意識の変化が進んだ。

  企業の情報セキュリティに関する法律が制定され、セキュリティに対する企業の考え方が変わってきた。

  個人情報保護法(2005年4月全面施行) やJ-SOX法(20064月成立) など。

SaaSが注目される理由の1つ

J-SOX法などのコンプライアンスに対応するという目的がある。

J-SOX法の対応には、より高度な信頼性の確保、さらに厳しいセキュリティへの対応など、新しいシステム整備が必要となる。

SaaSのメリット

1. 最大のメリットは導入の容易さと迅速性で、契約日からシステムの機能を利用できる。

2.    システム稼働後の環境変化にも迅速対応が可能となった。

3.    料金は通常従量制 ⇒ 使用した分だけの支払。

4. コスト削減が可能になった。

5. クライアントにとって選択肢の幅が拡大した。

6. 常に最新の機能を利用することが出来る。

SaaSのデメリット  

1. 基本的にはベンダ提供のソフトウェアをそのまま使用しなければならない。

2. クライアントの要望によるフルにカスタマイズは困難である。

3. 自社のレガシーシステム(従来までの資産)との連携が困難である。

4. 自社独自の解決策が必要な場合は「SaaS」は不向である。

5.  サービスレベル(性能と可用性)に関する配慮が必要とされる。

導入の留意点

1. 機能面で従来のライセンス型ソフトウェアとの比較、他のベンダーとの比較は絶対必要。

2. データやアプリケーション統合の容易さを考えておく。

3. 基本的設定・機能・データセキュリティ・ユーザインターフェースなどのカスタマイズ性を十分検討しておく。

4. ベンダー乗換え、利用停止の場合、データ移行の可否とレベル、データ移行ツールの有無を確認する。