| 環境報告書作成のための手引き | ||
| 出典:環境報告書ガイドライン (2000年度版) | ||
| 環境報告書作成のための手引きより引用 http://www.env.go.jp/policy/report/h12-02/ | ||
| == 目 次 == | ||
| 環境報告書とは | ||
| 1.環境報告書をなぜ作るのか | ||
| 2.環境報告書のあり方 | ||
| 3.環境報告書に何を記載するのか | ||
| 4. 環境報告書作成にあたっての留意点 | ||
| 環境報告書とは | ||
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環境報告書とは、企業等の事業者が、経営責任者の緒言、環境保全に関する方針・目標・計画、環境マネジメントに関する状況 (環境マネジメントシステム、法規制遵守、環境保全技術開発等)、環境負荷の低減に向けた取組の状況(CO2排出量の削減、 廃棄物の排出抑制等)等について取りまとめ、一般に公表するものです。 環境報告書を作成・公表することにより、利害関係者による環境コミュニケーションが促進され、事業者の環境保全に向けた取 組の自主的改善とともに、社会からの信頼を勝ち得ていくことに大いに役立つと考えられます。 また、事業者は環境に関する情報を公開していく社会的責務があるとの考え方も広まりつつあります。
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| 1.環境報告書をなぜ作るのか | ||
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1.1. 環境報告書作成・公表の必要性とメリット 1.1.1.
環境コミュニケーション・ツールとしての環境報告書 @ 環境報告書は「事業者が、社会に対して開いた窓であり、環境コミュニケーションの重要なツールである」 A 外部の利害関係者は、その窓を通して、その事業者が環境問題についてどのように考え、どう対応しようとして いるのかを知る B 事業者はその窓を通して、第三者が、事業者に何を求め、どう感じているのかを知ることができます。 C 双方向のコミュニケーションを図ることにより、社会的な信用を得ていくこともできます。 1.1.2.
社会的な説明責任としての環境報告書 「環境」について、どのような環境負荷を発生させ、これをどのように低減しようとしているのか、どのように環境保全への取組を行 っているのかなどを、公表・説明する責任(アカウンタビリティ)があると考えられます。 また、製品やサービスの選択、投資先等の選択、さらには事業者評価等において、事業者の環境情報が必要不可欠の要素とな ってきています。 これらの点から事業者には環境問題に関する「社会的な説明責任がある」と言えます。 1.1.3.
事業者自身の環境保全活動推進のツールとしての環境報告書 @ 環境負荷の実態や環境保全への取組の状況を外部に報告することにより、事業者自身が、報告の内容を充実すべく、環境 保全への取組の内容やレベルを自主的に高める効果が期待されます。 また、社内的に環境情報の収集システムが整備され、環境保全に関する方針、目標、行動計画等を見直たり、新たに策定する 契機になるとも考えられます。 A 自らの企業等がどのような環境保全への取組を行っているのかについて、その詳細までは知らない従業員も多いと考えられ ます。自らの取組内容を従業員に理解してもらい、その環境意識を高めるために、環境報告書は従業員研修のツールとしても活 用できます。 B グリーン購入が進展するとともに、取引先の選定等に際して、事業者の環境保全への取組状況についての情報を求められる ことが多くなると予想されますが、環境報告書はその際の説明資料として使用できます。 1.1.4.
環境保全型社会構築のための重要なツールとしての環境報告書 自主的な環境保全活動を推進するための重要なツールとして @ 環境報告書により、いわゆるプレッジ・アンド・レビューの効果が働き、取組がより着実に進められることが期待されます。 A 今後環境情報を、事業者や製品・サービス選択の判断材料とするようになれば、いわば市場原理の中で公正かつ効果的に 取組が進展することも期待されます。 特に証券等の資本市場や雇用市場における情報媒体として環境報告書が重要な役割を果たす可能性があります。 B 環境報告書の作成に当たって、いい意味で外部の目や同業他社との比較を意識し、より前向きに取組を行っていくことは、 環境保全に向けて社会全体の取組が進展することにつながると考えられます。 C 幅広い関係者の間で「環境コミュニケーション」が進むことにより、社会全体の環境意識が向上するとともに、各主体の取組 の状況と課題についての認識が深まれば、それぞれの役割に応じたパートナーシップの下で社会全体での取組のレベルアップ に役立つことが期待されます 1.2. 環境報告書の受け手と利害関係者 環境報告書は、事業者が社会との間で行う環境コミュニケーションの重要なツールであり、その読者=受け手は様々に考えられ ます。環境報告書の主な受け手がどのような人々で、どのような情報を知ろうとしているかがわかれば、それに合った環境報告 書を作成することができます。また、社会が複雑化する中で、その事業者、あるいは事業活動に何らかの利害を有する利害関係 者=ステークホルダーという概念が広がりつつあり、よりポジティブに事業者の環境 情報を求める声も高くなってきています。 1.3.
環境報告書の対象範囲と公表媒体 環境報告書の作成・公表に当たっては、組織のどの範囲を対象とするのか、どのような媒体でどのような内容を公表するのかを十 分に検討することが望まれます。 1.4. 中小事業者等における環境報告書 1.4.1.
環境活動評価プログラムと環境行動計画〜
中小事業者の環境報告書 環境省では、年より、中小事業者等の幅広い事業者に対して環境マネジメントの簡易な1996 手法を提供する目的で「環境活動評価プログラム−エコアクション21−」の普及を推進して、います「環境行動計画」とは、環境 省がこのプログラムの中で、事業者に作成・公表を呼びかけているもので、中小事業者レベルでの環境報告書と言えるもので す。 1.4.2.
サイト単位の環境報告書〜
サイト環境レポート 親会社や本社における環境報告書の作成・公表の取組にあわせ、また、の認証取得ISO14001 推進するため、関連事業者(子会社等)や工場・事業所単位で うな環境報告書を「サイト環境レポート」と呼んでいます。
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| 2.環境報告書のあり方 | ||
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1. 報告に当たっての基本的要件 1.1. 対象組織の明確化 環境報告書全体の対象組織を明確にし、内容によりこれと異なる場合は、それぞれにおいて対象範囲を明記することが必要で す。 その際、組織全体の概要を理解できる図等を用いるとともに、全体の経営戦略や各組織の位置付け等についてもある程度説明 等の工夫を行うと、対象組織についての理解を得る手助けになると考えられます。 1.2. 対象期間の明確化 @ 会社概要や財務情報と環境パフォーマンス情報など、環境報告書に記載された各種データの対象期間を可能な限り統一し、 もし内容により異なる場合には、その点を明記することが必要です。 A 環境報告書に記載されている環境保全への取組の内容の実施時期が、環境報告書の対象期間と一致していることが必要 です。 1.3. 対象分野の明確化 @ 会社概要や財務情報と環境パフォーマンス情報など、環境報告書に記載された各種データの対象期間を可能な限り統一し、 もし内容により異なる場合には、その点を明記することが必要です。 A 環境報告書に記載されている環境保全への取組の内容の実施時期が、環境報告書の対象期間と一致していることが必要 です。 2. 報告に当たっての原則 2.1. 適合性 受け手の期待やニーズに適合していることが望まれます。 2.2. 信頼性 環境報告書の信頼性を高めていくためには、 ・記述内容に誤りのない、事実に基づいた正確なものであること ・環境保全への取組や環境負荷の削減に関して必要かつ実質的な情報が記載され、網羅されていること ・受け手の判断や見解に影響を与える可能性がある情報や、社会的に議論となっている問題に関しては、偏見のない、中立的な記述を行うこと ・不確実な事実やデータ、将来の予想などについては、読者に誤解を与えない慎重な表現がなされていること 2.3. 理解容易性 受け手は多種多様であり、環境報告書の作成に当たっては、わかりやすい、かつ誤解のないように配慮することが重要です。 ・簡潔な文章と文体を心がける ・文章に加え、グラフや写真等を交えて表現する ・記載した取組や数値等の意味を適切に説明する 2.4. 比較可能性 業種の異なる事業者間、同一業種の事業者間での比較が可能であることが望まれます。 比較可能でなければ事業者が他の事業者の取組を参照することができず、また、利害関係者も環境保全に積極的な事業者を選 別することが困難となります。 2.5. 検証可能性 記載された情報について、客観的な立場から検証可能であることが必要であると考えられます。 検証可能であるということは、 @ 環境報告書の記載情報のそれぞれについて、算定方法や集計範囲等が明記されていて、検証可能な形で表示されていると いうことです。 A 環境報告書の記載情報のそれぞれについて、根拠資料が存在するとともに、その集計システム等が構築されていて、情報 の信頼性を第三者が確認する手段があるということです。 この場合の第三者とは必ずしも外部の人間だけではなく、企業内部の監査役なども想定されます。 2.6. 適時性 環境報告書は一定の期間毎に作成され、当該事業者の環境保全への取組、あるいは環境に関する事故、さらには環境保全へ の取組の方針や目標の策定や改訂などについて、適切なタイミングで公表されることが重要です。 3. 環境報告書の信頼性の確保に向けての仕組み 3.1. 双方向のコミュニケーション手段の確保 双方向のコミュニケーション手段を確保し、利害関係者の意見や質問等に積極的に対応していくことは、信頼性確保に当たって の最も基本的な手法であると言えます。 3.2. 中立的に定められたガイドラインに則った作成 中立的な機関が定めた共通的なガイドラインに準拠して環境報告書を作成し、その旨を明記することは、報告書の比較可能性や 網羅性が高まり、信頼性を高めていくことに資すると考えられます。 3.3. 厳格な内部管理の実施とその公表 環境マネジメントシステムや環境情報の収集・管理のシステム、さらには、環境パフォーマンスについて、その内部管理の基準 及び内部監査の基準等を厳しく設定して、これに基づいて、内部管理・監査を厳格に実施することが、環境報告書の信頼性の基 盤であると考えられます。 3.4. 第三者レビュー 信頼性、網羅性等に関し中立的・独立的な第三者による検証や第三者意見表明等の第三者レビューを受けることにより、信頼性 を高めることができます。 現在行われている第三者レビュー @環境報告に記載された情報の正確性の審査 A環境報告の「報告内容の網羅性」の審査、 B実際に行われている「対策内容の適切性」の審査 C法律等の遵守状況の審査 4. 環境パフォーマンス指標について 4.1. 事業者の自主的な環境保全活動を効果的に進めていくためには、 自らが発生させている環境への負荷やそれへの対策の成果(環境パフォーマンス)を的確に把握し、評価していくことが不可欠で す。 この環境パフォーマンスを測るための指標が「環境パフォーマンス指標」です。事業者が環境保全上適切な環境パフォーマンス指 標を選択することにより初めて、実際に意義のある環境保全活動を行うことが可能となります。 4.2. 環境パフォーマンス指標は、 環境保全活動に係る事業者内部における評価や意思決定に資する情報を提供するとともに、環境パフォーマンス情報を環境報 告書等により広く一般に開示・提供する際に用いることを目的としています。
併せて、利害関係者が事業者の環境保全活動を評価するための情報を提供すること等も目的としています。 4.3. 環境パフォーマンス指標が備えるべき要件 @環境問題の状況や環境政策の動向を踏まえ、組織の重要な環境負荷や取組の状況等を的確に反映するものであること(適合 性) A経年の比較、国内外の同業他社及び他業種との比較、地域及び全国の環境の状況との比較、法令の要求事項との比較等を 適宜可能とするものであること(比較可能性) Bその指標に係る情報について、信頼性のおけるものとするため、客観的立場から検証できるものであること(検証可能性) C組織内部及び利害関係者により理解できるものであること(理解容易性) 4.4. 環境パフォーマンス指標 ・共通的主要指標(共通コア指標) ・業態別主要指標(業態別コア指標) ・事業者選択指標 5. 環境会計情報について 環境会計とは、事業者の環境保全への取組を定量的に評価するための枠組みの一つです。 環境会計は、自らの環境保全への取組をより合理的で効果の高いものにしていくための経営管理上の分析手段となります。 5.1. 環境保全コストの分類及び具体的分類 @生産・サービス活動により事業エリア内で生じる環境負荷を抑制するための環境保全コスト(略称:事業エリア内コスト) ※ 事業エリアとは物流・営業活動を含む事業者が直接的に環境への影響を管理できる領域のことを言います A生産・サービス活動に伴ってその上流又は下流で生じる環境負荷を抑制するための環境保全コスト(略称:上・下流コスト) B管理活動における環境保全コスト(略称:管理活動コスト) C研究開発活動における環境保全コスト(略称:研究開発コスト) D社会活動における環境保全コスト(略称:社会活動コスト) E環境損傷に対応するコスト(略称:環境損傷コスト) 5.2. 環境保全対策に係る効果を把握する方法 @環境負荷量やその増減を把握(測定)する場合に適した「物量単位」 A環境保全対策に伴い事業者が得られた事業収益や費用の節減・回避を把握する場合に適した「貨幣単位」
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| 3.環境報告書に何を記載するのか | ||
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3.1.
環境報告書の全体構成 環境報告書に必要と考えられる項目は、@基本的項目、A環境保全に関する方針、目標及び実績
等の総括、B環境マネジメントに関する状況、及びC環境負荷の低減に向けた取組の状況の4つに
分類されます。
1.
基本的項目 事業者と社会との環境コミュニケーションのツールとして基礎的な内容 1.1. 経営責任者緒言 この経営責任者の緒言は、環境報告書の巻頭に記載され、事業者自身の環境保全への考え方、取組の現状、将来の目標等が盛り込まれたものであり、極めて重要なものです。 また、社会に対しての誓約( )とは、正に経営責任者が社会全体に対して、公式に約束をするものであり、 Commitment達成できなかった場合には、一定の責任を取る覚悟が必要であるほど重いものです。 さらに、緒言の内容は、自らの業種、規模、事業特性等に応じた適切かつ具体的なものであることが必要で、単なる一 般論を述べるだけでは不十分であると言えます。 ▼重要な記載内容 ・環境問題の現状、事業活動における環境保全への取組の必要性、及び将来的な持続可能な環境保全型社会のあり方等 についての認識 ・自らの業種、規模、事業特性等に応じた顕著な環境側面及びそれに対する取組の方針、目標・環境情報開示に関する 基本的姿勢 ・上記に関する社会に対しての誓約(
)
Commitment ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・経営責任者等の署名 1.1. 自らの環境保全への取組状況に関する成果、目標の達成状況、今後の課題等の具体的内容・自らの環境保全への 取組状況と業界水準又は社会一般の取組状況などとの比較 1.2. 報告基本的要件(
対象組織・期間・分野、作成部署・連絡先) 環境報告書の作成・公表に当たっての基本的要件である、対象組織、対象期間、対象分野などについて具体的に記載 します。 併せて環境報告書を環境コミュニケーションツールとするために必要な、作成部署の明確化や連絡先の明示、また、 意見や質問等を受け付ける方法等を工夫することが必要です。 ▼重要な記載内容 ・報告対象組織(工場・事業所・子会社等の範囲、連結決算対象組織との異同、全体を対象としていない場合は、全体 を対象とするまでの予想スケジュール等を記載する)
。 ・報告対象期間、発行日及び次回発行予定(なお以前に環境報告書を発行している場合は、直近の報告書の発行日も 記載する)
。 ・報告対象分野(環境以外の分野を含んでいる場合はその内容) ・作成部署及び連絡先(電話番号、FAX番号、電子メールアドレス等も記載する)
。 ・アンケートあるいは返信用はがき等を添付し、質問等に答える旨の記述等、何らかのフィードバックの手段について 記載する。 ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・ホームページのアドレス ・世界の各地域又は国内の各支店毎の問い合わせ先 ・主な関連公表資料の一覧及び概要等(会社案内、有価証券報告書、環境パンフレット、技術パンフレット、従業員向けマニュ アル等の主な関連資料の一覧とその概要、入手方法) 1.3. 事業概要等 事業者がどのような事業活動を行っているのか、どのような規模で、どのような特性があるのか等を理解できれば、 これに基づいて環境負荷の状況や、どのような環境負荷低減のための取組を行うべきかがわかります。 また、売上高、製品・サービスの生産量、従業員数などの経営関連情報は、単位製品・サービス価値当たりの環境負荷 (環境負荷集約度、単位環境負荷当たりの製品・サービス価値(環境効率)を算出する際の基礎データとして利用する ことができます ▼重要な記載内容 ・事業の具体的内容、主要な製品・サービスの内容(事業分野等) ・全体的な経営方針等 ・本社の所在地 ・工場・事業所数、主要な工場・事業場の所在地及びそれぞれの生産品目 ・従業員数(少なくとも過去3年間程度を記載する)
。 ・売上高又は生産高(少なくとも過去3年間程度を記載する) 。 ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・事業者の沿革及び環境保全への取組の歴史等の概要 ・主な事業地域及び販売地域(主要な原材料の採掘、調達、営業や販売活動を行っている地域について、日本国内だけ か、海外もか、特定地域のみか等を記載する)
。 ・対象市場や顧客の種類(小売、卸売り、政府等) ・報告対象期間中に発生した、組織の規模や構造、所有形態、製品・サービス等における重大な変化の状況(合併、 分社化、新規事業分野への進出、工場等の建設等の変化があった場合) ・その他報告対象組織の活動規模に関する情報(総資産額、利益額、床面積等) 2. 環境保全に関する方針、目標及び実績 事業者の環境保全の取組について、その方針、目標、計画及び実績等をとりまとめた内容です。 2.1. 環境保全に関する経営方針・考え方 事業者の事業活動に対応した環境保全に関する経営方針や考え方を記載するとともに、事業特性等に応じて、どのよう な環境負荷があり、どのような環境保全への取組が必要か等、経営方針を策定した背景や理由が記載されているとより わかりやすいものとなります。 環境保全に関する経営方針は、事業活動のライフサイクル全体を踏まえ、事業エリア内のものだけでなく、原材料・部 材の購入、輸送、製品・サービスの使用・廃棄等の事業活動の上・下流までを対象とすることが必要です。 ▼重要な記載内容 ・環境保全に関する経営方針・考え方(事業内容や製品・サービスの特性や規模、また、事業活動に伴う環境負荷等に 対応して適切なものであること) ・制定時期、制定方法、全体的な経営方針等との整合性及び位置付け ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・環境保全に関する経営方針が意図する具体的内容、将来ビジョン、制定した背景等に関するわかりやすい解説 ・同意する(遵守する)環境に関する憲章、協定等の名称と内容 2.2. 環境保全に関する目標、計画及び実績等の総括 環境保全に関する経営方針の各項目に対応して、中長期の目標(環境保全、環境負荷低減の到達点)と、当期(報告対 象期間)及び次期対象期間の目標を記載します。目標は、単なる努力目標ではなく、実際に達成すべき目標であり、可 能な限り具体的かつ測定可能なものを記載します。 これらの目標は、事業活動のライフサイクル全体を踏まえ、事業エリア内のものだけでなく、原材料・部材の購入、輸 送、製品・サービスの使用・廃棄等の事業活動の上・下流まで対象とすることが必要です。 ▼重要な記載内容 ・環境保全に関する中長期目標、当期及び次期対象期間の目標(事業特性、規模等に対応して適切なものであること) ・中長期目標については、制定時期、基準とした時期、対象期間 ・環境保全に関する中長期目標、当期及び次期対象期間の目標に対応した計画 ・環境保全に関する中長期目標、当期及び次期対象期間の目標に対応した、報告対象期間の環境負荷の実績、環境保全への取組の概要等の総括データ ・環境負荷の実績及び環境保全への取り組み結果等に対する評価 ・基準とした時期のデータ ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・環境報告書全体の概要(サマリー・要約)及びそれぞれの内容の対応ページ ・事業内容、製品・サービスの特性に応じた環境保全への取組の課題 ・報告対象期間における特徴的な取組 ・前回の報告時と比べて追加・改善した取組等 2.3. 環境会計情報の総括 環境会計システムが多くの事業者によって導入されるとともに、集計された定 量的な情報が、わかりやすく総括的に整理されて環境報告書に適切に記載され、公表されることが必要です。 ▼重要な記載内容 ・環境会計情報に係る集計範囲、対象期間等の基礎情報 ・環境保全コスト及び主な取組の内容 ・環境保全対策に係る効果(環境保全効果及び環境保全対策に伴う経済効果) ・環境会計情報の集計に採用した方法等の補足情報 ・環境省「環境会計システムの導入のためのガイドライン」に準拠している場合には、その旨の記載) 3. 環境マネジメントに関する状況 環境マネジメントシステム、環境適合設計(DfE)等の研究開発の状況、環境情報開示及び環境コミュニケーションの状況、環境 に関する規制遵守の状況、社会貢献活動の状況など、環境マネジメント全般についてとりまとめ、それぞれ記載することが必要 3.1. 環境マネジメントシステムの状況 事業者が自らの環境パフォーマンスを向上させていくためには、その基盤とも言うべき環境マネジメントシステム (EMS)が適切に構築され、運用されていなければなりません。この環境マネジメントシステムがどのように構築 され、どのように運用されているかは、環境報告書に記載すべき重要な情報です。 環境マネジメントシステムの構築・運用状況は、それぞれの事業者の形態や規模等により異なると考えられますが、 それぞれの特性に応じたシステムの状況を具体的に記載することが必要です ▼重要な記載内容 ・全社的な環境マネジメントシステムの構築及び運用状況(システムの説明を含む)
。 ・全社的な環境マネジメントの組織・体制の状況(それぞれの責任、権限、組織の説明を含む) 。及びその組織・ 体制図 ・外部認証を取得している場合には、取得している事業所等の数、割合(全従業員ISO14001数に対する認証取得事業所 等の従業員の割合等、認証取得時期) ・環境保全に関する従業員教育等の実施状況 ・想定される緊急事態の内容と緊急時対応の状況 ・環境影響の監視、測定の実施状況 ・環境マネジメントシステムの監査の基準、実施状況、監査結果及びその対応方法等 ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・環境マネジメントシステムの全体像を示すフロー図 ・環境活動評価プログラムに参加登録している事業所の数及び割合 ・環境保全に関する従業員教育等の実施状況の定量的情報(教育等を受けた従業員の数、割合、従業員1人当たりの年間平均教育時間数等) ・環境保全への取組成果の社員等の業績評価への反映 ・社内での表彰制度等 3.2. 環境保全のための技術、製品・サービスの環境適合設計(
D
f
E
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等の研究開発の状況 環境保全のための技術開発や、製品・サービスの環境適合設計(DfE)等の研究開発の状況等を記載します。 ▼重要な記載内容 ・環境保全のための技術、製品・サービスの環境適合設計(DfE)等の研究開発の状況 ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を用いた研究開発の状況 3.3. 環境情報開示、環境コミュニケーションの状況 環境報告書、環境ラベル等による環境情報開示、及び利害関係者との環境コミュニケーションの実施状況等を記載します。 ▼重要な記載内容 ・環境報告書、環境ラベル等による環境情報開示及び利害関係者との環境コミュニケーションの実施状況 ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・主要な利害関係者との協議等の状況(例えば調査の実施、地域住民との懇談会、定期的な訪問や報告、取引先との 懇談会、ニュースレターなどによるコミュニケーションなどの状況と種別ごとの協議回数) 3.4. 環境に関する規制遵守の状況 環境に関する規制に係る遵守状況、違反、罰金、事故、苦情等の状況を記載します。 ▼重要な記載内容 ・事業活動に即して、どのような環境法規の、どのような規制を受け、それにどう対応しているのか等の状況・過去5 年以内に法令等の違反及び事故があった場合は、その違反及び事故の内容、原因、対応策 ・環境に関する罰金、科料等の金額、件数 ・環境関連の訴訟を行っている又は受けている場合は、その内容及び対応状況 ・環境に関する苦情や利害関係者からの要求等の内容及び件数 3.5. 環境に関する社会貢献活動の状況 環境保全に関して、自らの事業活動と直接には関係のない分野、あるいは従業員の勤務時間外におけるボランタリーな 社会貢献活動の状況を記載します。 ▼重要な記載内容 ・事業者又は従業員による環境に関する社会貢献活動の状況 ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・加盟又は支援する環境保全に関する団体(NPO、業界団体等) ・環境保全に関するNPOへの寄付額、支援額 事業者が自らの事業活動において環境負荷の低減に向けて取り組んでいる環境パフォーマンスの状況及びその実績を、必要に 応じて経年での変化も含めて取りまとめ、それぞれ記載することが必要です。 4.1. 環境負荷の全体像(事業活動のライフサイクル全体を踏まえた把握・評価) 自らの環境負荷の全体像について、事業活動のライフサイクル全体を踏まえた把握、評価を記載します。主要な物質、項目の インプット、アウトプットがわかるフロー図等を示すことが適切です。 ▼重要な記載内容 ・自らの環境負荷全体像事業活動のライフサイクル全体を踏まえた把握・評価主要な物質項目のインプット、アウトプ ットを示す記述)
) ▼可能であれば記載することが望ましい内容 ・主要な物質、項目のインプット、アウトプットを定量的に示すフロー図 4.2. 物質・エネルギー等のインプットに係る環境負荷の状況及びその低減対策 事業エリア内での環境負荷について、物質、エネルギー、水等のインプットに係る環境負荷の状況及び環境負荷の低減 対策を記載します。 ▼重要な記載内容 @総物質投入量及びその低減対策 A事業者内部での物質の循環的利用量及びその増大対策 B総エネルギー消費量及びその低減対策 C再生可能エネルギー消費量及びその増大対策 D水利用量及びその低減対策 E事業者内部での水の循環的利用量及びその増大対策 4.3. 事業エリアの上流(
製品・サービス等の購入)での環境負荷の状況及びその低減対策 事業エリアの上流における環境負荷の状況及びその低減対策を記載します。 @グリーン購入(環境負荷低減に資する製品・サービス等の優先的購入)の状況 Aエコマーク等の環境ラベル認定製品その他の環境負荷低減に資する製品の購入量又は比率 4.4. 不要物等のアウトプットに係る環境負荷の状況及びその低減対策 事業エリア内での環境負荷について、大気、水域・土壌、廃棄物等のアウトプットに係る環境負荷の状況及びその低減対策を 記載します。 4.4.1. 大気への排出 @温室効果ガス排出量 Aオゾン層破壊物質排出量 と、その低減に向けての取組内容は、環境報告書に記載すべき重要な情報と考えられます。 ▼重要な記載内容 @温室効果ガス排出量及びその低減対策 Aオゾン層破壊物質排出量及びその低減対策 4.4.2. 水域・土壌への排出 総排水量及びその低減対策 水資源を再利用せずに排水量を増やすことは、受水量の増加により水資源の不足につながるとともに、排水中の COD、窒素、燐や重金属類、有機化学物質等による水質汚濁、湖沼や海域の富栄養化の原因ともなります。今後は、 排水中に含まれる個々の汚濁物質だけでなく、排水量そのものを削減していくことが望まれます。 4.4.3. 廃棄物等の排出 @廃棄物等の総排出量 A自らが発生させた循環資源の再使用量 B自らが発生させた循環資源の再生利用量 C焼却等によって熱回収される循環資源の量 D焼却処理される廃棄物の量 E最終的なアウトプットの総量である最終処分される廃棄物の量と@の低減A B Cという優先順位でのそれぞれの 増大D Eの低減に向けた取組内容は環境報告書に記載すべき重要な情報と考えられます。 ▼重要な記載内容 @廃棄物等の総排出量及びその低減対策 A再使用される循環資源の量及びその増大対策 B再生利用される循環資源の量及びその増大対策 C熱回収される循環資源の量及びその増大対策 D焼却処理される廃棄物の量及びその低減対策 E最終処分される廃棄物の量及びその低減対策 4.5. 事業エリアの下流( 製品・サービス等の提供)での環境負荷の状況及びその低減対策 事業者の下流における環境負荷の状況及びその低減対策を記載します。 事業者が自ら生産・販売する製品・サービス等に伴う環境負荷を削減していくことは、事業者にとって最も重要な使命 の一つであり、持続可能な環境保全型社会、循環型社会を構築していく上で必要不可欠な取組であると言えます。 事業者がどれだけ積極的に環境負荷低減に資する製品・サービス等の生産・販売に取り組んでいるかは、環境報告書に 記載すべき重要な情報です。 ▼重要な記載内容 @製品・サービス等の特性に応じた環境負荷の状況及び環境負荷低減対策 A環境負荷低減に資する製品・サービス等の生産・販売量又は比率及びそれを高めるための取組状況 4.6. 輸送に係る環境負荷の状況及びその低減対策 原材料等を購入先から搬入するためや、製品・サービス、廃棄物等を搬出するための輸送又は旅客の輸送に伴う環境負 荷の状況及びその低減対策を記載します。 @総輸送量 A輸送に伴うCO2 と、その低減に向けての取組内容は、環境報告書に記載すべき重要な情報と考えられます。 ▼重要な記載内容 @総輸送量及びその低減対策 A輸送に伴うCO 排出量及びその低減対策 4.7. ストック汚染、土地利用、その他の環境リスク等に係る環境負荷の状況及びその低減対策 事業エリア内での環境負荷について、ストック(蓄積)汚染、土地利用、その他の環境リスク等に係る環境負荷の状況及びその低減対策を記載します。
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| 4. 環境報告書作成にあたっての留意点 | ||
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1.どんな形式や内容でも、とにかくまず作成してみること 2.見栄えよりも情報の内容を充実させることです 数年をかけて段階的にその質を高めていくことが大切です。 ★作成してみることが重要★ 1.優れた環境報告書とは、フルカラーでページ数が多い報告書ではなく、必要な情報が充実している報告書であると いうことです。 2.いずれの事業者も最初は簡単な環境報告書から出発しているのです。 3.重要なことは、環境報告書を発行しているか、していないのかということ 4.次に内容の充実を図ることです。 このガイドラインを参考にして、まずは作成してみることが先決です。 とにかく最初は、安易に外部の業者に頼らず、自らパソコンやワープロを使用して、作成に取りかかってみることが大切です。 ★環境報告書は段階的に良くし、対象範囲を拡大していくことが重要★ 環境報告書を作成する際には 1.可能な組織や分野から作成していく 2.具体的には本社や主要な事業場を最初の対象組織 3.取り扱う項目や内容も省エネルギーや省資源廃棄物の削減、リサイクルなどといったところから始めるのがよいでし ょう。 いずれにしろ、対象組織や分野を徐々に拡大し、これと並行して項目や内容の充実を図っていき、数年計画で段階的に良くして いくことをお勧めします。 ★自らの事業者の特色を適切に表す環境報告書の作成を心がける★ 1.事業者自身の特色が適切に反映されたものであることが重要です。 2.当該事業者がどのような事業活動を行っているのかが説明されていることが必要です。 3.全社的な社是や方針などを記載することは望ましく、 4.事業の特性に応じた内容、その事業の特性に応じた重要な環境負荷の実態や、環境保全への取組に関する情報が適切 に記載されていることが重要です。 ★情報の内容を重視する★ 1.見栄えを第一に重視して作成された環境報告書は、環境報告書ではなく、単なる事業者PRのためのパンフレットに 過ぎません。 2.確かに「見やすい」「読みやすい」「わかりやすい」ということは、環境報告書の作成に当たっての重要なポイント ですが、 3.環境報告書作成の請負会社に頼りすぎることは問題があると言えます。 4.その事業者の特性を踏まえて、当然必要と思われる項目や取組の内容が適切に記載されているかどうかが、最も重要 なことです。 5.環境保全への取組に消極的な事業者は、内容の濃い環境報告書は作れないということです。 6.環境報告書は、事業者の環境問題に関する考え方、取組内容、取組実績等、さらには将来の目標等が体系的にとりま とめられているものであるということを忘れないでください。環境報告書は環境コミュニケーションのツールであっ て、環境保全への取組が適切に推進されることが何よりも要なのです。 |
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