「言語の不明瞭は前歯の永久歯が出ないため?」(神奈川県:南足柄市) 母親 |
はじめまして、私の息子の相談です。息子は7歳です。2年ほど前より前歯でイロイロトラブルが出始めました。まづ、幼稚園のとき友達とケンカして前歯がとれかかり、歯科医に固定して頂きました。その際のレントゲンで過剰歯が発見され、固定した歯の隣の歯を抜歯するよう言われました。ところが、息子は喘息があるものですから、かかりつけの歯科医は麻酔を使用するのを怖がり大学病院へ行くように言われました。東海大学の歯科の先生は抜歯の必要はないと言ってくださったのですが、かかりつけ歯科医はまた別の大学病院の紹介状を書きました。仕方なくかかりつけを替えましたら、そこの先生はご自分で抜歯してくださいました。ところが、抜歯したところから、1年半経つ今も歯が生えてきません。小学校の先生より、言語の不明瞭を指摘され、耳鼻科から東海大の形成に回りそこから口腔外科にまわされ、その結果永久歯がうまく生えず歯肉が盛り上がりかけている。歯がないところから、舌が出てしまうため言語が不明瞭になるのだろう。歯がうまく出てきても言語の不明瞭が目立つようなら、舌が前に出ないためのマウスピ−スを考えましょう。といわれました。何故歯が自然にでてこれないのでしょうか?骨格とかに問題ありますか?歯ならび及び顎の形成は、言語に関係あるのでしょうか? 素人でうまく説明できないのですが、息子の成長になにかプラスになるお知恵がありましたら、教えてください。よろしくおねがいします。 |
回答: 生え替わりがスムーズに運んでいない問題と、発音や咀嚼等の機能的な問題がごちゃ混ぜになっていますね。まず、生え替わりに関しては、過剰歯の問題は抜いた時点でほぼ終わりです。後がうまく出ないのは、永久歯の位置が悪いためか生え替わるためのスペースが不足しているのではないでしょうか。とにかく基本的に骨の成長を促しスペースを充分作っていくことが今は重要です。当院の最初のHPに紹介してます、「咬合指導」が効果的ですが、全国的にはこの治療は殆ど行われていませんので、ガム療法をしっかりやって下さい。そして1〜3年したら咬合誘導治療を考えてください。費用的なこともありますが、成長・発育期の今しか出来ないことがありますので、有る程度無理してでも子どもさんの将来のため頑張って下さい。アゴの骨が軟らかい10才以下では、アゴの骨を育てることによって大きい永久歯が生えるためのスペースを作ることが出来るのです。10歳を超えるとだんだん難しくなります。本当は、生直後よりヌークのおしゃぶりを吸わせ、野菜をしゃぶらせ、4歳からはガム療法をすれば、スペースは充分用意できるのですが。矯正で治そうと考えるのは、もうすこしあとでよいのです。咬合誘導でスペースを作って、最後に少し簡単な仕上げ矯正をするということです。なかなかわかりにくいでしょうが、当院のHPをよくご覧下さい。また、私の師匠の各務肇先生著書「歯の矯正」主婦の友社を良く読んでみてください。巻末にこの考え方で治療しているグループの歯科医院の案内があります。歯並びを治す以前に体を健康に育てるという視点が大事です。
発音の問題は、息がぬけるということも経過を見ていった方がよいですが、同時にベロの筋肉が育っていないことも大きな原因になります。ベロの訓練をした方がよいでしょう。このやり方も「歯の矯正」に書かれてあったように思います。ご参考に。 |