今や、むし歯と歯周病は過去の病気になりつつあります。知っているようで知らないお口の勉強を一緒にしましょう。 現代の日本人は、子どもから大人まで非常に忙しく時間のない生活をしています。 中でも、食事にかける時間は年々少なくなってきており、いかに早く食べられるかが、人生の勝負の分かれ目のように思われているような所があります。 ゆっくりと噛んでいては時間がかかるので、丸飲みをする習慣をつけつつあるようです。 こうした世の中にあっては、食べ物自体が噛む必要の無いように軟らかくベタベタした傾向になってきています。鶏肉にしても、現代のブロイラーは、昔の鶏肉のような噛みごたえはどこにも有りません。 こうした噛まないですませることが色々な身体の問題をひきおこしています。 私どもの医院で来られている子どもさんたちを、開業以来 ２０年に渡り診てきている中でも、むし歯のある子どもさんは、年々少なくなってきています。 ところがむし歯が少なくなる以上に、急激に歯並びや咬み合わせの乱れている子どもさんが増えてきています。 ２〜３才で、歯と歯の間に全くすき間がなかったり、昔では考えられないようなこの時期での歯並びの乱れがみられたりします。 このことは元を正せば、噛む学習が足らなかったことから生じていると考えられます。