NA8C・Sスペシャルは標準でビルシュタインのショックと、少しレートの高いバネが装備されています。
スプリングシート高はCリングの移動によって、基準位置より上へ1段、下へ2段、計4段変化させる事ができます。 スプリングシートの位置は同じで、アッパーシートの位置が結構違います。スプリングシートは基準の3段目(下から)よりひとつ下に、この時点では下げてます。実際は基準位置で組み付けました。 アッパーマウントの位置は約30mm短かいです。(実測値) ケース長はノーマルと数ミリの差なのですが、ストロークで約35mm違います。 結構ショートストロークになっていますねぇ。 その上、バンプラバが40mmあります。 これが後々足回りをいじっていくにあたり、大きな影響を及ぼすとは知る由もありませんでしたが...。 ストロークアップ・アッパーマウント導入 TEIN−NAを組んで1年程、スペックを変えずに乗っていましたが、フロント4k、リア3kのバネではどうも中途半端に感じていました。街乗りにしてはゴツゴツしていて、峠だとやわらかい。私としては、もう少しポイントを絞った仕様にしたいと思っていたこともあり、バネを硬いヤツに変えました。 TEINのSテクハードで、フロント6k、リア5.5k。自由長は、フロント201mm、リア205mmです。 写真は両方リアで、左がミディアム、右が今回購入したハードのバネ、自由長は約55mm違います。 TEINのSテクは、レートが変わってもショックのスプリングシート位置が同じであれば、車高は変わりません。よ〜できてますわ。 ちなみにTEIN−NAの標準付属バネは、ハ−ドに設定されています。私の場合、購入時にわざわざミディアムのバネをセットしてもらいましたので回り道してます(笑) さて、今回のアシ周りスペック変更ですが、硬いバネに変えると同時に車高をもう少し下げようと思っていました。 しかし、スプリングシートを下げるとショックの縮み側ストロークが少なくなります。バンプタッチが早い段階で起こると、乗り心地が極端に悪くなる事も考えられるので、極力避けたい。 次にNBのアッパーシートにしようかと検討したところ、スプリングのアッパー側が上がり、ショックのロッド固定位置がそれ程変わらない事から「車高は確実に下がるが、縮み側ストロークが減ることには変わりない」事がわかり、NBアッパー流用も見送ることに。 そこで、うたい文句が「プラス3cmストロークアップ」というアッパーマウントに目をつけたのですが、左右ワンセットで22,000円はちょっと躊躇する金額です。 そんな時、ヤフオクに出品した物が、予想をはるかに越えた金額で落札され、しかもちょうどアッパーマウントを1台分買える金額! これも何かの縁と自分に言い聞かせ(^_^;) ニーレックスのアッパーマウントを早速注文しました。 フロントはスプリングのアッパー側シート位置を、ショックロッド固定位置に対し0〜30mm調整できるもので、言いかえればプリロードをそれだけ調整可能です。 また、上記調整を行うと同時に、1G時のショックロッド位置も変化しますので、バンプタッチするまでの距離を変更することにもなります。 分解すると3点のパーツになります。 ![]() ショックに組むとこんな感じ。 リアの方には調整機能がありません。 アッパーマウントの中は、この様になっています。 ロッドの固定は、ワッシャとブッシュ各2つを、特殊なナットではさみ込んで固定します。 ノーマルアッパーとの比較。 ボディー固定位置が、ノーマルのスプリングシート位置と、一体化したような感じです。 ボディー固定位置が下がる分、単純に車高が下がります。 ショックのケースは、アッパーの中にスポッと入るようになっていますので、バンプラバをケースが押し縮めてもショックがアッパーに接触することはありません。 実際に組んでみると... 車高は素晴らしく下がりました!(笑)しかし、タイヤとフェンダーの隙間が狭くなると、ロドスタの重量配分による左右の車高の差が顕著に分かるようになりました。 どうもロードスターは右側が重たいようで、大抵右下がりになっているようです。 同じ内容が某有名掲示板のスレッドにあり「ブッシュのへたり云々」とレスされているのを見たこともあって、今回の作業前に足回りのブッシュを全て交換し、1G状態でボルト本締めをして確認しましたが、車体は右下がり... 重量配分による車体の傾きは仕方ない様ですね。 サスアームのブッシュ交換もプライベーターらしく?自分でプレスやプーラーを自作してやってみましたが、ショップが十数万の値段を付けているのが十分納得できるくらい大変でした。(ブッシュ交換ネタは追々アップするつもりデス) さて、左右の車高調整ですが、ネジ式の車高調であれば、左に合わせて微妙に右を上げれば車高は簡単に揃います。でも私のはCリングの車高調ですので、微妙な調整は不可能です。しかし車体の傾きは何とかしたい。 どのくらい左右の差があるのか、タイヤ−フェンダー間で計ってみたところ、約7mm差がありました。レバー比を1.4とすれば、スプリングシート位置で5mmの差。 スプリングシート位置はその間隔で変更できませんので、アッパーシートと車体間に5mmのスペーサーをかませば車高は揃います。スプリングシート位置を上げてやるほうが、ショックストロークを揃える点においてもいいのですが、今回はこの方法でいく事にしました。 ちょうどNOPROに5mmのアッパーマウントスペーサーがあったので購入。それを右前後に取り付けました。 白っぽく写っているのがスペーサーです。 フロントです。 上側のセンターロック?が大きいので、NB型は一旦センターロックを外さないと車体に取り付けできないように思います。 また車体に取り付けた後、ロッド調整するとダストブーツが中で雑巾をしぼった様にねじれます(^_^;) ダストブーツは、純正NB用のように下側が固定されていないものの方が適しています。 ロッド位置は、プラス10mmの位置に固定。 ![]() 後ろはこんな感じ。 シンプルなデザインで強度も充分。個人的にはカッコエエと思ってます。 フロント タイヤ−フェンダー間 ![]() リア タイヤ−フェンダー間 ![]() これで車高は左右揃いました。めでたしめでたし。 しかーし!実際走ってみると、すごくコワイ...(涙) この仕様のねらいはアッパーでストロークアップし、縮み側のストロークを確保する事でしたが、アッパーでのロッド取り付け位置が上がった事で、逆に伸び側のストロークが極端に不足する事になったのです!ショートストロークのショックである事が裏目にでてしまいました。 結果、コーナーでのトラクション抜けが顕著、コーナーでのリアの収まりが悪い、うねりのあるストレートでタイヤが追従できず車が跳ねてしまう等、非常に乗りにくい車になってしまいました。 縮み側のストロークはダウンサス等で単純に車高を下げた場合、多少犠牲になって乗り心地が悪くなったりしますが、今回のように伸び側のストロークを犠牲にすると、車の挙動が非常に不安定になってしまい、ストリートではちょっと危ないかもしれません。 とりあえず、初心に返るべく、NAアッパーに戻します。しかも基準位置... ストロークアップ・アッパーマウントを生かすには、ショックはノーマルストローク位のものを使用し、ネジ式の車高調で車高を下げ、そして最終的に全体の車高を揃えるというのがベストではないかと思います。 しばらくはこの仕様でいきます(^^ゞ が、このままでは気が済まないのでNBアッパー等も考慮に入れて、改めてアシの仕様を考えたいと思っています。 |