PC電源の再利用

昨年から開局50周年を機にアマチュア無線を再開した。当初は昔のリグを引っ張り出してきて使おうかと思った が、知らない間にスプリアス規制で近々使用できなくなるらしいので、新しいトランシーバーを購入して再開し ていた。1.8MHz~430MHzのAllMode機で電源は13.5V10A以上必要で、友人から借りている状態だ。
そこで、サブDeskTopから取り外したPCの電源(AcBelE2Power390)を利用しようと回路を書き出したところ、電圧 調整用のVRを見つけ12Vが15V近くまで変化させられる事が分った。
PCの電源は24pinの緑を黒(アース)と短絡すると起動するようになっていて、起動すればOK信号として灰色に H(TTLレベル)を出力する。これを制御しているのがWT7515-141と言うON/OFF保護専用のICだ。
必要なのは12Vだけなので、緑を接地して起動させ負荷として自動車ランプや12V集魚灯や100Vのヒーターなど繋い で10A程度まで流してみたが問題なさそうだった。そこでトランシーバーを繋いでswONすると電源が落ちる。何度か やってみたが結果は同じで、どうも突入電流過多かそれによる電圧低下を検出しているようだった。このICは過電圧、 低電圧の値が固定されていて変更できないし、一度保護回路が働くと元swを切るか緑端子をOFFにするしかリセット 出来ない。
仕方がないのでWT7515-141を使用せずに起動させ、過電圧を保護する回路を追加すれば安心して使用出来そうだ。[
追加したのが下図だ。(電源ケース外に設置、下側はMAX18Aの電流計)
使用するのは2次5Vと過電圧検出用の12VのみでSRFFの出力Tr(2SC945)のコレクタを起動/停止のフォトカプラの カソード(2番端子)に接続する。(この端子はICの3番pinに接続されていてこのpinはOpenDrainで単に接地しても 壊れもしないし問題なく起動するが保護回路が機能しない)ONボタンを押すとSRFFがセットされTrがONして起動する。 12Vの過電圧検出時は検出用TrがONしてSRFFがリセットされ停止する。
今は過電圧検出を14V、出力電圧13.3Vに設定して12A以上流して使用できるようになった。但しFMで少しノイズが多 い気がするので12V出力側に1500μFのケミコンと01μFのセラミックコンデンサを追加した。
2020.03追記 過電流保護回路追加
2020.10追記 電流計回路修正