がるのレザークラフトのぺえじ


   最初に必要なもの

 んー、なんか退屈だなあ、なんかないかなあ・・・


そうだ、革でカバンでも作ってみよう!!(・∀・)

 そんな暇なやつはあまりいないと思いますが、がるはそんな感じでした。当時からカリスマ的暇人だったのです。で、とりあえず何がいるだろうと調べてみたら、これがよくわからん。本とか見ても、なんだか見たことの無い道具ばかりいっぱい載ってて、「うわー、レザークラフト大変だー」て思うばかりでした。で、まあよく分からないし、とりあえず東急ハンズでも行くかー、てある日の思いつきでお買い物に行ったのがことの始まりです。


 今でもレザークラフトというと、よく「革て、なんか専用のごついミシンとか、裁断機みたいな機械がいるんでしょ?」とか言われます。なんかレザークラフトにはそういう「たいそうな事」みたいなイメージがあるのですが、そんなたいそうなものは全くいりません。いろんな趣味の中ではむしろ全然手軽に始められる部類に入ります。
 さすがに靴(くつ)などはかなり専門的な道具が必要になるのですが、鞄(かばん)や財布、小物類なら驚くほど簡単な道具だけで始めることができます。とりあえずはこれくらいそろえましょう。


【切る】
・工作用ハサミ、カッターナイフ
・ゴム板(下に敷く)
・(鉄製)定規

【縫い穴を開ける】
・木槌
・菱目打ち(フォークみたいなのです)
・千枚通し
・鉄筆など

【縫う】
・革用針 2本
・麻糸
・ワックス
最低必要なもの


 なんだよ、これだけかよ、と思ったかもしれませんが、最初はこれで十分です。ていうか、がるは未だにこれで十分・・・。写真に出てるアイテムを全部買っても3〜4千円くらいです。銀細工や陶芸なんかに比べたらはるかにお手軽です。

 え、うそつくんじゃねー?本とか見たらもっといっぱいマニアックな道具載ってるぞ、ですって?
 いえいえ、これだけでもレザークラフトは始められます。なぜなら、これで「切る」「縫う」ができるのですから。
 もちろん、いろんなものを作っていくとき、金具をつけたいとか、色をつけたいとか、ハンドミシンがあったら便利とか、やっているうちにそのつど道具は増えてしまいがちなんですが、最初からそれをそろえる必要なんてありません。実際の作品の中で必要になったものだけ買い足せば十分です。


☆補足

 針は革用も売っていますが、なければメリケン針など、普通の裁縫用でもかまいません。その場合は出来るだけ穴が大きめで、しっかりしているものを選びます。針先は紙やすりなどで丸くしておくとよいです(レザークラフトでは縫い穴は縫う前に菱目打ちなどで開けます。針が尖ったままだといらぬところで刺さったりするので丸めたほうがよいです)。あと、針は消耗品と考えてください。使い方によってはわりとすぐ折れます。
 菱目打ちは縫い穴を開けるのに使います。何種類かありますが、普通は「4本目打ち」「1本目打ち」の2種類でよいでしょう。目の幅によって縫い目の大きさが決まります。がるは通常は2mm幅、大きな袋物やカジュアルっぽい感じにしたいとき3mm幅で大き目の縫い目にします。
 また、縫い目の大きさに合わせて糸の太さを選びます。写真の「エスコード」だと、菱目打ちが2mm幅なら「中細」、3mm幅なら「太」の糸でよいでしょう。
 あと、余裕があれば革包丁があると直線をきれいに裁断できます。


 



   どこで売ってるの??

 ところで、はて、「菱目打ち」なんてどこで売ってるねん?と思ったあなた、その通りです。ていうか、そもそも材料の革自体どこで買うねん?ていうのが普通の感覚でしょうね。
 日本ではあまりレザークラフトが一般的ではないので、革や道具を扱うお店もごく限られてしまうため、以前は革や道具の入手自体がめんどくさい作業でした。しかし最近はネットで通販してくれるお店もたくさんありますので、入手に困ることはあまりないでしょう。「レザークラフト」などのキーワードで普通に検索するだけでもすぐ見つけられると思います。また、東急ハンズへ行けるなら、たいていどこでもレザークラフト用品のコーナーがあります。値段は少し高めですが・・・。あと、少し本格的に始めたくなったら、東京なら浅草、大阪だと大国町(浪速区)あたりに専門店が集まっているところがあります。卸が多いですが、小売してくれるところもあります。近い方はぜひ探してみてください。



   革の種類・値段

 革の種類はたくさんありますが、ふつう趣味のレザークラフトで使うのは加工のしやすい牛、豚がほとんどです。時々鹿とかダチョウとか蛇とかカエルとか使う方もおられますが・・・がるはほとんど牛なめし革オンリーです。革はたいてい1デシ(=10センチ四方)につきいくら、問屋さんでは半裁(牛1頭の半分、約100デシ)から10デシ単位くらいで売られています。値段は革の種類や状態によってピンきりで、1デシ50〜200円くらい。大きな傷が入ったりしてると安くなりますが、使い方によってはお得です。ちなみにがるは2年前に大阪の問屋さんで牛1頭分(約200デシ)、すき代(好きな厚さに調節してくれる)込みで1万5千円くらいで買ったのですが、トートーバッグ×3、キーホルダー、ポシェット×2、ポーチその他作って散々遊びましたが、いまだに大分余っています。。。意外に安いでしょ?下の写真は牛1頭分、200デシの革をベッドに広げたところです。ベッドが見えん・・・
 また東急ハンズの場合は、あらかじめ30センチ四方など使いやすい大きさに裁断した牛なめし革を売っています。少々割高ですが、手軽に買え、また最初からきれいな形に切ってあるので、初心者でもパーツ取りしやすいです。入門用にはこちらがよいでしょう。
牛なめし革1頭分



  さて何から始めましょう

 レザークラフトは別に何から始めてもよいのですが、最初はやはり鞄(かばん)が作りやすいし、勉強にもなると思います。ちなみにがるは最初に学生鞄みたいな手提げ鞄から始めたという・・・しかも型紙もつくらず、適当な下絵をベースに、ある日の突然の思いつきで。それでもどうにか作れたので、レザークラフトなんて結構どうにかなるもんです。。。まあ普通は簡単なトートーバッグ(手提げ)とか、小物なら携帯入れ、ペンケースあたりから始めるのが普通でしょうか。
 ところで意外に難しいのはお財布です。何でもよければすぐ作れるのですが、お財布は人によって入れるものや使い方がかなり違うので、使い方をちゃんと考えて作らないと、せっかく作ったのに、「使いにくい」→「お蔵入り」ということがよくあります。身近なものほど「どう作ったら使いやすいか」というモノ作りの基本が重要になります。




メニューに戻る