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●   『ちょっとサイエンス』   2002/10/17   No.96  
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●    発行者 Fujiken        不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「ノーベル物理学賞に小柴氏」
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2002年のノーベル物理学賞に東京大学名誉教授の小柴昌俊博士(76)と米国2氏

に授賞されることになりました。


授賞理由は「天体物理学、特に宇宙ニュートリノ検出への貢献」というものです。


小柴博士は、東京大宇宙線研究所が岐阜県神岡町に設けた素粒子観測装置「カミ

オカンデ」の建設計画を主導し、1983年の完成後、宇宙を構成する素粒子の一種

で正体不明だったニュートリノを観測する体制を整え、1987年に地球から16万

光年離れた大マゼラン星雲で起きた超新星爆発により放出されたニュートリノを

初めてとらえ、謎に包まれていた星の終末、超新星爆発を詳しく分析することに

成功したのです。


小柴博士の後を受け継いだ東大のグループは「カミオカンデ」の隣に完成した、

より大型の観測装置「スーパーカミオカンデ」を用いて1998年、ニュートリノに

質量があることを確認したのです。

(読売新聞 参照)

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■ちょっとコメント■

小柴氏はテレビや新聞で写真を見ると穏やかそうな感じですが、外見とは裏腹

に研究室では弟子達を平気でどなりつける「こわい先生」だったそうです。

そして、きびしい雰囲気の中で精鋭揃いの研究室に育てていったのです。

でも、家ではべたべたの子煩悩で、娘さんが3歳の時描いた父親の似顔絵を

研究室に飾ったそうです。

また、研究室仲間を自宅へ連れてきて議論するのが大好きで、米シカゴ大研究員

時代は、妻の慶子さんが「お客さんを大勢連れてきて、まるで私設の”領事館”

のようだった。」というほどだったそうです。

テレビで「これからの目標は何ですか?」というインタビューに小柴氏は

「自分の教え子がノーベル賞をとってもらいたい。」と返答されていました。

私は、しがない中学の理科の教師ですが、教え子が理科が好きになって将来、

理科の関する職業や、学者に一人でも二人でも多くなってもらえたらうれしいな

と思いました。

それにしても、3年連続の日本人のノーベル賞受賞! とてもうれしいこと

ですね。日本人もなかなかやる〜!!

気になる賞金ですが約一億三千万円を小柴氏と米国の二氏の三人で分配する

そうです。

あくる日に発表されたノーベル化学賞受賞の田中耕一氏については次号でとり

あげたいと思います。

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