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● 『ちょっとサイエンス』 2002/10/10
No.95
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「冷却パック」
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化学反応には、熱の出る発熱反応と、まわりの熱を奪う吸熱反応があります。
「冷却パック」というものは、吸熱反応を利用したもので、硝酸アンモニウム
と水がアワ粒ぐらいの大きさの合成樹脂の中に分離して入れてあり、たたくと
硝酸アンモニウムが水にとけ、その時にまわりの熱を奪い、冷却することがで
きるのです。
一般に物質が水に溶けるときには、発熱か吸熱が起こります。そのときの熱を
溶解熱と呼びます。
食塩や塩化カルシウムが水に溶けると吸熱が起こりますが、硝酸アンモニウム
は多量の熱をうばうので、冷却するには効果的なのです。
反対に水に溶けて発熱するものとしては水酸化ナトリウムや硫酸があります。
特に硫酸を水に溶かすときは、最初に水を多量に用意し、少しずつ硫酸を溶か
していかなければ危険です。
昔のヨーロッパでは、硝石(硝酸カリウム)を水にとかし、冷却に使っていた
そうです。爆薬が発明される前の硝石の用途は、ほとんど冷却用だったのです。
(「科学トピックス」啓林館 参照)
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■ちょっとコメント■
授業で吸熱反応を取り上げるときによく使われるのが、「水酸化バリウム」と
「塩化アンモニウム」で、この 白い粉末をビーカーに入れてかき混ぜると、
どんどん温度が下がって、ビーカーをさわってみるとアイスクリームをさわっ
たみたいに冷たくなります。
この実験を夏の暑いときに行うとさわった生徒はとても驚いて喜びます。
すこし、アンモニアが発生して臭いですが・・・。
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