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● 『ちょっとサイエンス』 2002/8/1
No.85
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「蜃気楼(しんきろう)」
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遠くのオアシスが砂漠の上に見えたりする「蜃気楼」はなぜおこるのでしょう
か。
これは、下層大気の温度差などのために空気の密度に急激な差が生じて、光が
異常屈折して、オアシスがみえたり、船などが海上に浮き上がって見えたりす
るのです。
日本では、富山湾の魚津海岸や、伊勢湾等が有名で、はじめ、海上に幕を引い
たような縦縞のある暗影が現れて化け物のように変化していき、島などが浮き
上がって見えるそうです。
「蜃気楼」の元々の意味は「蜃(大蛤)おおはまぐりが気を吐いて描いた楼閣」
の意味があるそうです。
像が浮き上がって見えるのと逆に、像が下がって地面などに見えるのが
「逃げ水」で、夏、地面が熱せられ草原や舗装道路の表面が水にぬれたように
見える現象で、近づくとそれが遠方に逃げていってしまうように見えるために
こう呼ばれています。
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■ちょっとコメント■
夏休みの自由研究で、この蜃気楼をテーマにして、水槽に熱い湯を入れて、
表面に熱い空気の層と冷たい空気の層をつくって向こうの景色が浮いて見える
ようにして写真を撮った生徒がいました。
こんな簡単な実験で出来るのかとびっくりした経験があります。
「逃げ水」は言葉は知りませんでしたが、夏に高速に乗ると道路に光る水のよ
うなものが見えるのでこれは何かな?と思っていたら、「逃げ水」という光の
現象だとあとで知ったのでした。
光って不思議な現象を起こすものなんですね。
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■読者のメールより■
●「ブロッケン現象」について「兵庫県のスミちゃん」からの投稿です。
私はこの現象を見たことがあります!
山登りなどしない私は、一生見ることはできないと思っていたのに、気づいた
ら窓から見えていたのです。
あれは、ドイツのミュンヘンから日本に帰る飛行機の中でした。
水平飛行に入ってしばらくして、下には一面山並みが見えました。
飛行機の右側は青空で、左側はずっと雲が続いていて、雲のすぐ横を平行に
飛んでいました。
私は、左の窓側の席に座っていて、右の窓からは朝日が差し込んできました。
窓の外を見ると、白い雲の中に小さい光の輪が見えて、目を凝らしてみると、
輪の中に自分が乗っている飛行機の影が見えたのです。
ビックリしたけど、そりゃーもうきれいで感動しました。
雲と同じ高さを飛んでいる間中ずっと見えていたんですよ。
そのとき確かに光と飛行機と影は平行でした。
飛行機に乗る機会があったら、ぜひ気を付けて外を見て下さい。
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