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● 『ちょっとサイエンス』 2002/7/11
No.82
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● 発行者 Fujiken 不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど！と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「コラーゲン」
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コラーゲンとは、動物の体の中にもっとも多く含まれるタンパク質で、生体の
全タンパク質の２０〜３０％を占めています。
体の細胞と細胞のすきまを埋める形で繊維状のタンパク質として存在し、特に
皮膚、骨、軟骨，腱など結合組織の主要な構成成分になっています。
全コラーゲン量の４０％は皮膚に、２０％が骨や軟骨に含まれ、その他、血管
や内臓など全身に広く分布しています。
このように、コラーゲンは体の臓器の形を支える構造材として働いています。
また、細胞同士をくっつける足場として接着剤の役割も果たしています。
そしてこれらの物理的な機能の他に、細胞の増殖や器官の形成、傷口の治癒促
進などの生体活動にもコラーゲンが大きな影響を与えていることがわかってき
ました。
一方、コラーゲンが作られるのは、繊維芽細胞や軟骨細胞、骨芽細胞などで、
両者は、お互いに影響を与え会う関係になっています。
人の体内では、常にコラーゲンの分解と合成がくり返されています。年をとる
と、このバランスがくずれ、分解の方が多くなってきます。これは老化現象の
一つで、コラーゲンが柔軟性を失ったために、しわやしみが発生したり、関節
や骨が痛むのです。そこで、老化に対抗するためには、コラーゲンを補給し、
新陳代謝を促す必要があります。
近年、コラーゲンを食べることによる健康、美容効果が話題になっていますが、
一般に、食品市場で呼ばれる「コラーゲン」とは「ゼラチン」もしくはゼラチ
ンを低分子化した「コラーゲンペプチド」を指しています。
コラーゲンの摂取は、高血圧の防止や骨粗鬆症（こつそしょうしょう）の軽減、
関節炎の治癒などに効果があるとの報告があります。
また、体内でのコラーゲン合成を促進し、皮膚の若返りをはかるとか、肌の保
湿性が高まるなどの美容効果も報告されています。高齢化社会を迎え、コラー
ゲンの重要性はさらにクローズアップされていくでしょう。
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■ちょっとコメント■
６月に、長男が学校でふざけていたらガラスに右手をつっこんでしまい、動脈
は大丈夫だったのですが、腱を５本切ってしまい、手術をして今ギブスをして
います。
野球もしばらく出来ず、テストは左手で書くなど苦労しています。
そこで、「コラーゲンがいいよ。」という話を妻が聞いてきたので、ＨＰで検索
してしらべたしだいです。
いままでは、ＴＶのＣＭなどで、美容に良いものとばかり思っていたコラーゲン
ですが、細胞の増殖、傷口の治癒促進などにも効果があるとわかり、さっそく息
子にコラーゲンを与えてみようと思います。
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■読者のメールより■
●「Ｎ」さんより「ＳＩ単位系の例外について」
ＳＩ単位系についてですが、分野によってはＳＩ単位系を用いないでよいとい
うことが、ＳＩの議定書にあったと思います。
で、そのＳＩ単位を用いなくてよいものに、栄養学上のｃａｌ（カロリー）が
あげられていたと思います。
他には、航海、航空におけるマイル、ｋｎｏｔ（ノット）、天文学上の光年な
どがあったと思います。
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