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●   『ちょっとサイエンス』   2002/5/2   No.72  
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●    発行者 Fujiken       不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「物質の究極の姿−その2−」
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究極の基本粒子として6種類のクォークと6種類のレプトンが存在します。
これらの基本粒子は4つが1組となって、3つの世代をつくっています。

すなわち、クォークには第1世代としてアップクォーク、ダウンクォーク
第2世代としてチャームクォーク、ストレンジクォーク
第3世代としてトップクォーク、ボトムクォークがあり、

レプトンには第1世代として電子、電子ニュートリノ
第2世代としてミューオン、ミューオン・ニュートリノ
第3世代としてタウ、タウ・ニュートリノがあります。

これらの粒子にはそれぞれ電荷が反対の反粒子が存在します。

これらの粒子の間では、「ゲージ粒子」をやりとりすることで力が伝えられま
す。

前回出てきた基本的な力には「重力」「電磁気力」「強い力」「弱い力」の4
つがあります。

その中の、「電磁気力」は原子核に電子を結びつけて原子を作り、そうやって
出来た原子をまとめて物質をつくる力であり、「光子」によって伝えられます。

「強い力」はクォークを結びつけ陽子や中性子をつくり、そうやって出来た
陽子と中性子をまとめて原子核を作る力で「グルーオン」によって伝えられ
ます。

「弱い力」は原子核を崩壊させる力であり、「ウィークボゾン」によって伝え
られます。

万有引力である「重力」は「重力子」によって伝えられます。

要するに、力を伝える粒子「ゲージ粒子」には4つあり、
重力は「重力子」で、電磁気力は「光子」で、強い力は「グルーオン」で、弱
い力は「ウィークボゾン」です。

クォークの大きさは陽子の1000分の1以下で、電磁気力はプラスとマイナ
スの2種類の力が引き合って中和しますが、クォークは色で表現される3種類
の力が引き合って中和します。

陽子や中性子をつくる三つのクォークはそれぞれ、赤・青・緑の「色電荷」を
おびていて色的に中性です。

クォークどうしは「グルーオン」とよばれる粒子を交換することで、たがいに
色をかえ引き合っています。このクォークの間にはたらく力が「強い力」なの
です。

「弱い力」は「強い力」の10の5乗分の1の大きさで、レプトンにもハドロ
ンにも普遍的に作用し、β崩壊はその代表例です。
「ハドロン」とは強い相互作用を行うものの総称で、半整数スピンのバリオン
と、整数スピンの中間子にとに分けられます。

(ニュートン創刊15周年記念特別付録「絵で見る科学のキーワード」参照)

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■ちょっとコメント■

はっきりといつなのかは覚えていませんが、6つのクォークのうち最後の
「トップクォーク」の存在が確かめられたという記事を見た覚えがあります。

私の大学時代には「クォーク」理論はありましたが、今ほど整理されていなか
ったように思います。

重ねて言うようですが、湯川秀樹氏の中間子は「強い力」にあてはまり、
β崩壊は「弱い力」の例なのですね。

専門にこの分野を研究されている人にとってはまだ言いたい事があるかもしれ
ません(メールで教えて下さい)が、一般常識的にはこの程度でゆるして下さ
い。

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