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● 『ちょっとサイエンス』 2017/03/30 No.671  
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● 発行者 Fujiken 毎週木曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「火星探査 超小型機で」
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総務省所管の情報通信研究機構(NICT)と東大、大阪府立大の研究チームが、火星
を調べる超小型探査機の開発に乗り出します。火星探査で日本は出遅れており、
50cm角程度の大きさで開発期間が短く、低コストの探査機を作ることで、頻繁
な探査を可能にし、存在感を高めたい考えです。

研究チームは超小型探査機を火星に着陸させ、大気中の酸素や一酸化炭素などを
観測します。日本が技術で強みを持つ電磁波の一種「テラヘルツ波」を測定し、
気体を構成する原子などについて詳しく調べます。塩水の川のような大量の水資
源があるかどうかに加え、何らかの生命が存在しているか、過去に存在したかな
どを確認できるといいます。

テラヘルツ波・・電波と光の間の周波数を持つ電磁波の一種。物質はそれぞれ固
有のテラヘルツ波を出しており、これを調べる事で物質やそれを構成する原子な
どが詳しく分かる。名画を壊さずに下絵や技法を調べる事にも利用されている。

テラヘルツ波の観測機は小型軽量化が可能で、開発する超小型探査機は燃料を含
めて、重さが約140kgと従来の大型探査機の10分の1程度に減らせます。数百億円
かかる製造費も10億〜20億円に抑えられます。

2020年代前半に米国、欧州・ロシア、中国、アラブ首長国連邦(UAE)などの宇宙
機関が火星を調べる大型探査機を載せたロケットの打ち上げをそれぞれ計画して
います。研究チームの構想では、超小型探査機をいずれかのロケットの空きスペ
ースに載せてもらい、火星に向けた軌道に乗った後、大型探査機とは別々に飛行
し、自らの燃料で軌道を調整しながら火星に突入します。

総務省は政府が4月に策定する「宇宙産業ビジョン」に反映し、18年度予算案に
関連経費を盛り込みたい考えです。

( 読売新聞 2017年(平成29年) 1月9日付 朝刊 参照 )

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■ちょっとコメント■

火星探査に出遅れている日本は、低コストの50cm角の大きさで、質量が大型

探査機の約10分の1の約140kgにし、製造費も数百億円かかるのを、10億〜20億円

に抑えた超小型機で挑戦します。電磁波の一種のテラヘルツ波を測定すると、

大気中の酸素や一酸化炭素などが観測できるほか、塩水の川の流れがあるかどう

かなども観測できるといいます。No.662「CO2が見える高精度衛星 日本アピール」

で温暖化ガスのCO2を測定できるとありましたが、そのサイエンスは分かりません

でした。きっとこのテラヘルツ波の技術だと思われます。

参考 NO.662「CO2が見える高精度衛星 日本アピール」
    ↓
   http://www.eonet.ne.jp/~fujiken1/index.htm

注意:CO2はOの右下に小さな2を書くべきですが、テキストデータのため
   このような表記になっています。

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Fujikenが書いた本を電子書籍forkN( http://forkn.jp/ )から出版しています。
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科学のミニ雑学マガジン「ちょっとサイエンス」の151号から200号までをまとめた
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科学のミニ雑学マガジン「ちょっとサイエンス」のNo.201からNo.250までをまとめた
ものです。内容はホームページからも読めますが、目次があり、読みやすいようにと
本にしました。No.224「プランク(量子力学の幕を開いた量子仮説)」No.250「量子論
へのアインシュタインの反論」などがあります。
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