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● 『ちょっとサイエンス』 2001/11/23
No.56
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● 発行者 Fujiken 毎週金曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「ヒマラヤ山脈」
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今から約2億5000万年前、地球上のすべての大陸が集まり、超大陸「パン
ゲア」が形成されていました。
パンゲアの北半分は「ローラシア大陸」、南半分は「ゴンドワナ大陸」、この
二つの大陸の間にあった大きな入り江は「テチス海」と呼ばれています。
当時、インドはゴンドワナ大陸の一部をなしており、南半球にありました。
2億年前ごろパンゲアは分裂しはじめ、インド亜大陸は北上を開始します。
インド亜大陸はアフリカやオーストラリア、マダカスカル島から離れました。
6000キロメートル以上も北上したインド亜大陸は赤道を横切り、北緯10
度付近でアジア大陸に衝突したと考えられています。
インドの北上が続いた白亜紀(1億4500万〜6500万年前)には火山活
動がさかんにおこり、大気や海水の温度は上昇し、生物の生産量も増加しまし
た。
この時、大量の有機物が海底に堆積し、赤道をはさんだテチス海は、多様な生
物が生息する暖かい海だったのです。
インド亜大陸が北上するにしたがってインド洋は拡大し、テチス海は縮小して
いきました。生物の楽園テチス海は、4000万年前までには消滅してしまい
ました。
そして大陸の衝突によって隆起運動が生じ、ヒマラヤは上昇したのです。それ
は、チベット高原までも誕生させました。
ヒマラヤ山脈はこうして、インド亜大陸と、アジア大陸との衝突によってでき
たのです。
その証拠として、8000メートルのヒマラヤ山脈の頂上付近には「イエロー
バンド」と呼ばれる石灰岩層があり、それは生物の楽園テチス海の堆積物だと
考えられています。
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■ちょっとコメント■
ヒマラヤ山脈は、インドがアジア大陸にぶつかってできた。しかも頂上付近
は昔、海の底だった。
この話を初めて聞いたときびっくりしました。
読者の多くの人もそうではないでしょうか?
これらもウェゲナーの「大陸移動説」ではじめていわれたのですが、最初は
誰も注目しなかった理由もわかるような気がします。
さて次回は、No.57「右脳と左脳」をお送りします。
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