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● 『ちょっとサイエンス』 2001/10/26
No.52
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● 発行者 Fujiken 毎週金曜日発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど！と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。
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■今日のテーマ 「超伝導」
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電磁石を考えてみて下さい。
銅線をぐるぐる巻いたコイルに電流を流すとそこに磁場が出来ます。
銅線をたくさん巻いて、電流もたくさん流せば、強い磁場が出来ます。
しかし、ものには限度があり、電流をたくさん流すといっても、銅線には電気
抵抗があるから、電流をたくさん流せば発熱が大きくなります。
もしも、銅線の電気抵抗がなくなってしまったらどうなるでしょう。
電流は無限に流れ、電磁石は超強力なものとなるでしょう。
ところで、電気抵抗のない銅線というものが現実に可能なのです。
材料は銅ではなく、ニオブなどの合金を使うのですが、これを、液体ヘリウム
を使って摂氏零下２６９度に冷やすと、電気抵抗がゼロになってしまうのです。
こういう状態のことを「超伝導」といっています。
超伝導は１９１１年にカメリン・オンネスが水銀の温度をどんどん下げていく
と、あるところで突然、電気抵抗がゼロになることを発見したのが始まりです。
超伝導の使い道の一つに「リニアモーターカー」があります。
超伝導で作った電磁石を列車の車体のそこの部分に取り付けます。
一方、軌道の床面や側面には普通の電磁石をとりつけておき、電磁石がお互い
に反発し合う力で車体が浮き、時速５百ｋｍのスピードで走ることができるの
です。
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■ちょっとコメント■
超伝導は量子力学で説明されるそうですが、私にはわかりません。
今年の８月に新聞で「炭素分子（フラーレン）で高温超伝導成功」
マイナス１５６度で成功したという記事が載っていました。
フラーレンとはサッカーボール型をした炭素原子６０個でできている分子で
その性質が特質的なので注目されているものです。
リニアモーターカーは現在も実験中です。
いつになったら、乗れるようになるのでしょうか。
楽しみですね。
さて次回は、No.53「ノーベル化学賞に野依氏」をお届けします。
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