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●   『ちょっとサイエンス』  2007/10/10   No.274  
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●    発行者 Fujiken        不定期発行
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毎回、科学に関するテーマをとりあげて、雑学的な知識を送ります。
なるほど!と納得し、知ることの喜びを感じていただけたら幸いです。

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■今日のテーマ  「育てたのは在来種のタンポポ?」
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買ってきた種子の袋にはビオラ(?)と書いてあって、黄色と紫の綺麗な花の写真

が印刷されていた種子を、本来は秋まき春咲きなのですが、春に種子をまいて

みました。

まず最初の失敗は、種子がとても小さくゴマを細長くしたようなものだったので

一つ一つ種子を埋めるのは面倒だと思い、3〜4粒一緒に埋めたのです。すると

当然のごとく密集して発芽しました。

その土が去年のアサガオを育てたものだったので、アサガオの双葉も発芽してき

ました。一つのプランターにアサガオとビオラ(?)、これではいけないと思い、

密集したビオラの芽を別のプランターに植え替えました。

この時に二つめの失敗、芽は小さいので根もそんなに長くはないだろうと予想

して芽を掘り出したら、あちこちで根を切ってしまったのです。根は思ったより

深く広くはっていたのです。

すると、植え替えたビオラ(?)のプランターの方の芽は1〜2週間で枯れてしま

いました。

幸運なことに、アサガオのプランターの中で2〜3個大きく成長していたビオラ

の芽だけ移さず残していたので、それだけは成長していきました。

しかし、アサガオの成長の方が早く、ビオラ(?)は影になり、一つ二つと枯れて

いき、最後に一つだけ生き残りました。

暑い7月8月には出た葉が次々と枯れ、危ない状態だったので、今までは朝しか

水をやっていなかったのを朝昼夕と水をやってみると、葉が枯れるのが防げ、

新しい葉が出てきました。

その出てきた葉がタンポポの葉によく似ていたのです。

そして9月になってようやくつぼみらしいものが出てきて、花が咲きました。

それは総包の外片がそりかえっていない在来種のタンポポだったのです。

私は種子から在来種のタンポポを育てたのです。

花がしぼんだ後、柄を伸ばして白い綿毛に変わりました。

それで終わりではなく、その柄の根元からまた別のつぼみが出て、それも花を

咲かせ、柄を伸ばして白い綿毛になったのです。

これは純粋な在来種のタンポポではなく、その仲間の他の種類のようなのですが

名前がわかりません。

写真をご覧になって何か気づかれた方のメールをお待ちしています。

写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/

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■ちょっとコメント■

買ってきた種子の写真と違う種類の植物が育つ、こんなことがあるのでしょうか?

とにかくいろいろ良い経験になりました。

この在来種のタンポポは日光と水を非常に必要とする植物で、手を抜くとすぐ

枯れてしまうという事です。

そして種まきはめんどうでも一つずつ間隔を開けてまかないとあとで困ってし

まいます。

今回は悪戦苦闘の末、一つだけ育ち花を咲かせることができました。

花を観たときに写真の綺麗なビオラ(?)ではなかった時の複雑な気持ちが

わかってもらえるでしょうか・・・。

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■「読者からのメール」より■

●Tさんより  「アサガオについて」

いつも楽しく読ませて貰っています。
アサガオの話、子どもには知ったかぶりして話していても、先生でも中々きっ
ちりとした観察をされません。

蔓植物は他の植物に巻き付いて育つために、発芽時期をずらしたり多様性に
よって生き延びてきたのですね。それだけに花の可憐さに似合わず巻き付いた
植物を枯らしてしまうどう猛さを持っています。

花をしっかりと観察されたので次の宿題です。緑色に大きくなった果実の種子を
色々なステージで観察してみて下さい。必ず感激されると思います。

→Fujikenより

ヤブガラシというつる植物は本当に巻き付いた植物を枯らすから「ヤブガラシ」

と名付けられたということは聞いたことがあります。アサガオの原種はそれぐ

らいどう猛だったのかも知れませんね。

今は棒を使ったりして園芸用になったのでそのどう猛さに気づかないのかもし

れません。

Tさんの言われるように、緑色に大きくなった果実をナイフで切って中身を

観てみました。

すると子葉が折りたたんだように綺麗に種子の中に入っていました。

子房の中の胚珠の中の卵細胞の核と、花粉の精細胞の核とが一つになり受精し

受精卵ができ、その受精卵が成長して胚をつくります。

私は胚の一部を観られてうれしかったです。

アサガオの果実の中身の写真はこちら→ http://fujiken2.hp.infoseek.co.jp/

追伸:アサガオはずっと育て続け、その後分かった事があります。

   茎の節から出てきた新しい茎に咲いたアサガオの花は子房が発達せず

   種子が出来ないで枯れてしまうのです。

   6月28日に咲いた初めての花から3か月経ちましたが、花が咲いても

   種子が出来る、出来ないという大きな違いがあることが分かりました。

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